第63話 旅立ち 49

途中で、リヌクは足を近くの木の根に引っ掛けて転倒した。



パドスがそれを見て立ち止まった。



「大丈夫?」



「だ、大丈夫だ……」とリヌクは言って、足をさすりながら「そうだ、忘れておった。ラバだ!」



「ラバ……」



パドスも、逃げることで精一杯で、すっかり置いてきたラバと石のおじいさんのことを忘れていた。



「おいら、とってくる!」と、パドスが駆け出そうとすると「待て!」とリヌクが止めた。



「なんだよ!?」



「こんな火のなかをまた戻るのか?」



「当然だよ」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます