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リヌクも煮えたぎっている大豆の缶の中に直接塩と胡椒をたくさん入れて、スプーンでかき混ぜた。
二人は、何も話さずに、ひたすら大豆を胃のなかにつめこんだ。
そして、食べるものがなくなったとき、パドスは缶を地面に置いた。
「パドス、よその土地にいったことはあるかね?」
「ない」
「それじゃ、この世界の地図を見たことは?」
「ない」
このとき、リヌクも皿を石の上に置いた。
「見せてあげよう」
リヌクは、岩につないだラバのところまで歩いていき、そこから羊皮紙の巻物を得意気な顔で持ってきた。
「見たいか?」と言って、巻物を少しだけ開いて見せた。
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