第3部 第8話「めめめめめがめがめがめがが女神さま」
1
さて。
それから数分がたち、未だに僕たちは、あっけらかんとした表情で、天を見つめていた。
「……な、なんで女神さま? それに“ラブコメ”って一体なんなの?」
希里花さんがそう呟く。
「とりあえず、……ありがとう。女神さま。」
僕は希里花さんがそう言い終わったのを見計らい、こう、声を上げる。
「……さーてと、なんだかんだで戦闘もやり終わった(?)わけだし? 一旦メイアンたち連れて帰ろう。」
「……そうね。」
誰かが、そんな返事をした。
っあー。
未だに情報が纏まらない。
なんで女神さまが?
普通そういうのって……。
<説明が長くなるので省略
2
そんなことがあった夜。
「……やべえ! ギルドに今回の報酬貰い忘れた!」
そんなことを言いながら、僕は走っていた。
暗い街中にある道を、真っ直ぐに進む。
そんな時、路地裏から謎の男の声と、聞き覚えのある声が……というか、さっきまで聞いていた声が響いた。
《「は……離して下さい!」
「金を貸せっつってんだよ! 聞いてんのか? クソ
「信用できません……、っていうかあなたはギャンブルでこれから当たることはありません!」
「ああ!? バカ言ってんじゃねえよ! このクソ
「嘘吐かないで下さい! 私はあなたの人生を見れるんです!あなたが当たったのは59051回中75回! でも大きく当たった事なんて、一回もありませんよね! 当たってもほとんど10とか20位しか賭けてない時でしょ!?」
「グ……ッ! んなわけねえだろ! 大体そんな事分かるわけねえんだ! ああ!?」》
ああ、もう。これは助けに行かなきゃダメみたいだ。
「女神さま、あぶn……」
「……ああ。もう。しつこいです! ヴァーニング・サングラスタ!」
「ぬわあああああああ!」
「……あ、勇一くん。」
出る幕、ありませんでした。
……めっちゃ恥ずかしい。
「いやあー。ごめんねぇ? ちょっと、居るのに気が付かなくってさー。」
「まあ、状況が状況でしたからね……。」
……めっちゃかっこよく助けに出ようとしたら、出る幕すらないって……。
これ、どうなの。
「……っていうか、何で女神さま、まだここに居るんですか? さっき、帰ったはずじゃ……。
「門限過ぎて、閉め出されちゃったの。」
……女神にも門限ってあるんだ。
「……って、女神さま、何歳なんですか!?」
「あ、普通女子にそれ聞くぅ……? まあ、16歳だけど……。人間でいえば11200歳よ。」
「ああ……、ごめんなさい。」
……まあ女神なんだし……、それくらいはいくよな……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます