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「それで、その時見つけた花をここに…… クルトさんの友人の所に添えに来たんです。でもまさかザックさんが友人と関わりがあったなんて、不思議な縁ですね」
ラーソは憂鬱な表情を浮かべていたが、すぐに明るく振る舞った。
だが、この時のザックは、反対に表情を曇らせた。
……それもそのはず。なぜクルトが進化派の話をラーソにしたのか、疑問が生じたからである。ラーソもまた、当然のように進化派の名前を口にしている。
答えは一つしか見いだせなかった。
「……察しの通り、わたくしもワンダラーですわ。ザックさん、あなたと同じく。彼らのことや彼らがして来た事も大体は知っています」
(やっぱり、か)
ザックは、無理な笑いをラーソに見せる。
遠くでは、子供達がじゃれあう声が聞こえていた――
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