第22話 予定が決められたのです。
「突然だけど、明日の土曜、鈴木会長とダンジョン攻略に行ってもらう事になったわ。」
丹澤慶子が前置きなく言った。
「本当に突然ですね。」
「仕方ないじゃない。業を煮やした鈴木さんが日にちとダンジョンをプレゼンして来たんだから…断る理由がなかったのよ。」
「断れば良かったのに…。」
「タマ、誰のせいで鈴木さんが業を煮やしたのか分かって言ってるの?」
「すんません…。」
フェミちゃんが手を挙げる。
「…で、先生。どこのダンジョンになったんですか?」
「那須野ヶ原公園の記憶力ダンジョンよ。」
「えっ!?マジで!?やった~!!」
はしゃぐタマ。それもそのはず、ダンジョンに行きたいと思わせたきっかけの場所である。
「あくまでも鈴木さん個人の頼みだから第1ダンジョン部の顧問の吉田先生は同行しないわ。私が引率します。」
吉田先生って誰?と一同は思った。元第1ダンジョン部のフェミちゃんもである。
吉田茂夫(よしだ しげお)57歳、妻と2人の娘を持つ栃木訛りの英語教師。第1ダンジョン部顧問であるが『生徒の自主性に任せる』という言い訳のもと、ほとんど…いや、全く顔を出さない。登場する事はないとは思うがキャラ設定はある程度しとかないと後で困るかな…と思って。誰が困るかって?俺だよ…作者だよ。
「そうだ。先生、ダンジョンは最大5人しか入れないんですよね?」
「今更の質問ねタマ君。そうよ。鈴木さん、フェミちゃん、タマ君、ハンクス君、メガネ君で丁度5人じゃない。何か問題でもあるの?」
「マー君がいるんですけど、大丈夫ですかね?」
「マー君?誰?」
説明しよう!!「マー君」とは魔神の鎧に親しみを込めて付けた名前である。
タマの装備品なのにフェミちゃんが名付けた。何故ならば魔神の鎧自身が気に入っているからだ。因みにタマが付けようとした名前は「カサブタハガシーノ3世」であった。最悪である。
そう名付けようとしたところ、魔神の鎧はためらいなくタマに斬りかかった。フェミちゃんが止めなければタマは良くて2つ、最悪8つくらいに斬られてたかもね。みんなも誰かに名前を付ける時はくれぐれも慎重にね。じゃないと8つに斬られちゃうぞ!!
タマや他のメンバーはマー君について丹澤慶子に話した。
「……。なるほど…俄には信じられない話だけど、タマ君が言うだけならともかく、皆が言うなら本当なんでしょうね…。」
「マー君は人数制限に入りますか?」
「知らないわよ。装備が勝手に動いて戦うなんて聞いたことないわ。そうね……今日は明日に備えて早く帰ってもらおうかと思っていたけど事情が変わったわ。え~とマー君だっけ?それが人数に入るかどうか確認しないと明日に差し支えるから今から行くわよ!!準備しなさい!!」
「は~い。」
近場のダンジョンで確認する一同。果たしてその結果は!!
普通に大丈夫でした。
そんな取り越し苦労がありつつ、いよいよ明日は鈴木会長とのダンジョン攻略。タマ、あんまり鈴木会長いじめるなよ。
後、書かなかったけど、今回の話の最中ずっとハンクスはモジモジしてました。そう思ってもう1回読んでみよう!!なんだかイライラしてくるぞ!!ともあれ…つづく!!
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