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ううん。そんなことどうでもいいよね。私と澪は友達だもんね。それでいいよね。だからちゃんと私の質問に答えてね。約束だよ、澪。……ねえ、澪。あのさ、私と澪はさ、もしかして本当は兄弟なのかな? (前世とかさ、来世とかでさ、私と澪は兄弟なのかもしれないね)なんかさ、そんな気がするんだ。いきなりなに言ってんのって思うかもしれないけど、そんな気がすごくするんだ。(嘘じゃないよ)私たち、結構似た者同士なのかもしれないね。(澪は嫌がるかもしれないけど、すっごく似てるよね)あのね、それでね、もしそうだとするとさ、澪が弟で、私がお姉ちゃんかな? それともその逆かな? 私と澪が兄弟なら、私と遥はどうかな? 私と遥は姉妹かな? 遥がお姉ちゃんで私が妹かな? でもね、誕生日は私のほうがちょっとだけ早いんだよ。だから私がお姉ちゃんだね。あれ? でも、そうは見えないのかな? 私が妹なのかな? どうなんだろう? 体がないからわかんないよ。ねえ、澪。どう思う?
……私もいつか澪と同じように四角い箱の中にしまわれちゃうのかな? そこから一生出られないままなのかな? だったらさ今のうちから準備しておいたほうがいいのかな? 死んじゃったら準備はできないもんね。今のうちになにか遺書とかさ、そういうのを書いておいたほうがいいのかな? それともそんなものいらないのかな? 死んでしまったら、そんなこと、もうどうでもよくなるのかな? 死んじゃったらさ、私は、私ではなくなってしまうのかな? (……きっとそうだ)
死んでしまったらもう澪には会えないから。生きているうちに澪に合わないといけない。話をしないと。たくさんお話ししないと。死んでしまったら、私は私ではなくなってしまう。
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