最新型ドローン SprinterMk₋2

時流話説

第1話 ワタシが『Sprinter Mk₋2』だ


老村 大助ろうそんだいすけは、道を歩いていた。

部活の終わり、高校の帰り道だ。

彼は何の変哲もない運動部員だった。


「あー、寒い寒い。っていうか腹減ったなー」


独り言を言う彼の頭上で、一つの星が瞬いた。


近付いて降りてくるそれは、少しずつ大きくなり、肉眼でも見えるようになってきた。


「最近冷えて来たしなー、何かコンビニにでも寄って、あったかいものが食べたいよなー」




上空から降りてくる一体の機体。

機影。


それは今流行りの空を飛ぶ小型機械、ドローンである。

4基の高性能小型モーターにより、商品の配達に特化したドローン『Sprinter Mk₋2』スプリンター マークツー


そのドローンの下部には銀色の箱がぶら下がっていて、それが揺れないように、姿勢を崩さずに降りてくる。


大助は、『彼』が降りてくることに気付く。

降りて来た『彼』が銀色の箱を開くと、食欲をそそる、揚げ物の香りが夜道にふわりとかおった。






「―――商品をお届けに上がったぞ、お客様。あたたかいものならば『からあげクン』がオススメだ。冷めないうちに食べるんだな」


『Sprinter Mk₋2』スプリンター マークツーは尊大な態度でそう言った。

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