回避運動

「え、ってことは魚雷ぶつかるって事？」

私は近くの手すりにつかまりながら聞く、すると神奈ちゃんは、

「……確実とまでは言わないが、八割がた当たるだろうな。今、艦橋から代美が魚雷めがけて矢を撃ってもらっているが、それも当たるかどうか……」

「それなら海の中から私が壊してくるよ。そっちの方が壊しやすいよ」

と私は提案する。すると、皐文ちゃんは、

「ちょっ！　それは危ないからやめようよ！」

だけど、神奈ちゃんは違うようで、

「……水魚を使って壊せるか？」

「え～っと、私は、海中で活動可能な土か、音のサモンエッグで召喚しようかと思ってたんだけど、ダメかな？」

「……いいんだが、水魚でも行けるはずだ。あいつは内部にものを取り込んだ場合、深海並みの水圧で物を壊せるようだ。つまり水の中でもなかなか使えるはずだ」

「え、いつ調べたの？　あ、船から降りたとき、一個ずつ渡したときかな？」

私は神奈ちゃんが船から降りる際にサモンエッグを１つずつ貸していて、その次に神奈ちゃんにあった際に返してもらっていたことを思い出しつつ聞いた。

「……そうだ。その時に色々調べた。他にも色々と分かったことがあるが、まあ今は魚雷のほうを頼めるか？」

「うん、いいよ、行ってくる」

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