第51話 例えあなたの過去になっても、私はあなたの今が見たい




 國見キリエは、生まれつき過去視を持って生まれた。


 過去視とは、その時点で存在する情報をかき集めて解析することで、過去にあったことを再現する能力である。

 その再現率は、得られる情報の多さによって変化する。

 キリエの場合、残留思念や人の記憶にも感応する能力があるため、その再現率は極めて高い。限りなく事実に近い事象を視ることが出来る。


 その結果、キリエはあまりにも鮮明な過去を視ることになった。

 その鮮明な過去は、現在と見紛うほど真に迫ったものだ。実感を伴った過去視は、強力な既視感として現在のキリエにフィードバックされる。


 常に、現在と過去の双方を見る生活。


 制御ができなかった頃は、しょっちゅう現実を過去と誤認していた。今でもたまに間違えることがある。今自分が経験しているのはかつての記録なのか、それともリアルでの出来事なのか、それがどうしようもなく、わからなくなる。


 例えば、指を深く切りつけた時だ。

 血が一向に止まらないのを見た。

 その時に、自分が治療をしようとしないのを視て、ようやく現実で怪我をしているのだと気づく。

 痛いという感覚はあるのに、それに対するレスポンスが遅れるのは、その事象を現実と捉えるまでにタイムラグがあるからだ。


(自分の経験だけだったら、まだ対処法はある。身体の自由が効かなければそれは過去だって、はっきり分かるんだから。でも――)


 問題は、自分が居ない場所の過去や、まるっきり他人の過去を視るときだ。


 本来そこに居ないはずの自分が、まるでそこに居たように錯覚する。

 あるいは、誰かの経験を、自分のことであるかのように誤認する。


 きちんと理解した上で視る今でも、軽く混乱しそうになる。制御の効かない時期は、アイデンティティの崩壊を何度も起こしそうになったくらいだ。


 そのたびに自分を取り戻すのは、『私はここにいる』というワードであり、そして、『僕』という一人称だった。


 國見キリエという存在を表す『私』と、國見キリエの自我を証明する『僕』。

 この二つを使い分けして初めて、自分のことを國見キリエであると認識することができる。


 そうやって彼女は、必死で『自分』をつなぎとめながら、十六年間生きてきた。



 ※ ※ ※



 現在と過去が曖昧な彼女は、とにかく未知を求めた。


 初めての経験、初めての感覚。

 そういったものに触れるたびに、自分が『今』を生きていると自覚できる。過去ではなく、今を生きる人間であると、安心できる。


 それはいつの間にか、彼女にとっての目的に成り代わっていた。


 生半可なことでは、この強烈な既視感は消え去らない。突拍子もないような、到底起き得ない出来事が必要だった。脳髄が焼ききれるような興奮でなければ、生の実感など得られない。


 そういった意味で、鏑木コウヤの存在は、キリエにとって衝撃だった。


(初めて会った時)

(僕は、キサキさんこそが僕の求めている人だと思った)


 同じ魔眼を持つ少女。視覚という人間の感覚の八割を占める部位に異能を宿した者同士、同じ価値観を共有できるのではないかと、そう思った。


 けれど、触れ合ってみてわかった。

 彼女はまだ、『正常』だった。


 会話を交わし、わずかに彼女の過去を視た所で、はっきりとわかった。自分と同等かそれ以上に過酷な過去を歩んでいながら、比良坂キサキはあまりにまっとうだった。まっとうになれるよう、自分を切り離すすべを身に付けていた。


 その事実に直面すると共に、自分がどうしようもなく狂っていることを突きつけられた。


 思うことがないわけではないが、仕方がないと思った。狂わずに正常でいられるなら、それに越したことはない。自分は、比良坂キサキのように器用ではなかったというだけの話だ。それならそれで、狂ったまま生きればいい。


 若干の寂しさを覚えながら、そう諦めたときだった。


 ――鏑木コウヤに蹴り倒されたのだ。


 霊子体とはいえ、顔面を足蹴にされるなんて経験、お嬢様であるキリエは初めてだった。


(いじめられたキサキさんの意趣返しでしたっけ。まあ、それ自体はどうでもいいですが)

(あの時、初めてコウヤさんを意識した)

(意識して――そして――)


 夢中になった。


 鏑木コウヤは異常者だった。

 何か特殊な才能があるわけでもない。異能に振り回されているわけでも、環境に人間性を歪められたわけでもない。極めて普通の家庭に生まれ、極めて普通の人生を送ってきた、なんの特殊性も持ち得ない少年。


 それなのに、彼は一人だけで狂っていた。


 狂っていなければ、才能もなかった魔法のチャンネルを、野球をやりこんだだけで強引に開くだなんて出来ることではない。

 上達するためとはいえ、朝から晩まで、身体が動かなくなるまで無心になってボールを投げ続けるような精神性がまともな訳がない。


 夢中ならまだしも、無心なのは常軌を逸している。

 彼の過去を覗き見た時、こんな人間がいるのかと目を見張ったものだ。


(少し過去を見ただけでわかった)

(彼は、人とは違う世界を見ている)


 極めて普通の環境に居ながら、

 あまりに極端な感性で生きている。


(ゼロとイチしか無いような生き方)

(それを当たり前のものとしながら、なんの不自由もなく生きているところが、異常だ)

(あんな人が他にも居るのなら――それはなんて楽しいことなんだろう)


 既知感にまみれた少女にとって、それはちょっとした希望だった。


 それから二年間、キリエは色んな場所に積極的に顔を出して、それまで以上に他者の過去を見るようになった。

 その性癖は今につながるライフワークとなっている。我ながら趣味が悪いと思いつつも、それは抑えられない衝動となっていった。


 その間にも多くの出会いがあった。

 様々な人間が居た。聖人のように清らかな内面を持つ人もいれば、同しようもない悪人も居た。一人として同じ人は居なかったし、誰もがいろんな価値観を持って生活を送っていた。


 けれど――コウヤほど極端な人間は居なかった。


 誰もが、狂ってしまう前に自分に折り合いをつけている。極端な感性を極端なままで生きるためには、この社会はあまりにも窮屈だった。

 それが当たり前なのだと諦めながらも――なんだかすごく、寂しく思った。



 ※ ※ ※



 そんな折、キリエは大きな問題を起こした。

 有り体に言えば、人を殺してしまった。


 中学一年の終わりの頃だった。

 キリエはたまたま、子供を亡くした母親の記憶を視た。眼の前で子供を殺されたその母親は、半狂乱になり心神喪失状態だった。その内面が気になったキリエは、時間をかけて彼女の過去を視ていった。


 間違いだった。

 甘かった。浅はかだった。

 無知だった。短慮だった。軽率だった。


 多くの人の過去を娯楽として消費してきたキリエは、人の感情が時に想像を絶するエネルギーを持つことを知らなかった。人間の持つ情動による影響を、彼女は軽んじていた。


 悲しみ、苦しみ、絶望。

 それはやがて怒りとなり、恨みを孕み、憎しみを生む――人を憎悪するという感情は、この世に存在するどんな感情よりも人に行動を促す。


 それまで清らかでいれば居るほど、絶望という汚泥は清純な心を汚し、やがて内面を全て悪感情に支配される。


「――ぁ、あ」


 


 何度も、何度も、何度も、何度も。

 怒りをぶつけるように、憎しみを刻みつけるように、恨みを晴らすように、悲しみを忘れるように、苦しみを分かち合うように、絶望から逃れるように――延々と、刺し続けた。


 それは、子供を殺した犯人の男だった。


 母親はそいつが子供を殺すところを目撃していた。

 命乞いしていた我が子をむごたらしく陵辱して殺した。その記憶をたどって、キリエは男を探し出した。


 

 

 

 ――


 我に返った時には、両手が真っ赤に染まっていた。直ぐ側には事切れた男が倒れている。人通りの多い昼の往来。人々の悲鳴と喧騒が耳朶を叩く。吐気がするような死の匂いが辺り一帯に充満し、脳の奥をしびれさせた。


 ようやく、キリエは自分自身の感性を取り戻した。


 あまりにも鮮やかな過去は内面の感性を引きずっていく。いつの間にか被害者の母親の思念に感応していたキリエは、彼女の憎悪に支配されたまま、男を刺していた。

 自我を取り戻してその光景を直視したあと、キリエは小さく声を漏らした。


「あは……」


 気が狂いたいと思った。

 けれど、狂えるだけのまともな自我を、彼女は持っていなかった。



 ※ ※ ※



 白昼堂々人を殺したキリエは、実家から勘当されることになった。


 罪には問われなかった。

 彼女が中学生であることと、被害者の男が児童ばかりを狙う凶悪な犯罪者であったこと、そして何より、キリエの実家である國見家が権力を持っていたこと。それらの理由が重なり、キリエはあっけなく社会に放り出された。


 さすがの國見家も、何のお咎めもなしというわけには行かず、キリエを神咒宗家の血筋から追放する形で、国外に放逐した。

 日本の国土に根付いた國見家とは何の関係もない、アメリカのロサンゼルスに海外留学させられたキリエは、そこで一生を終えるものだと覚悟した。


 そのときにはもう、周囲の何もかもがどうでも良くなっていた。


 生活の全てに強烈な既視感を覚え、生半可なことでは動じなくなった。

 人の過去を見る趣味は惰性的に続けていたが、感情を引き出すことはめったにしなくなった。そうやって傍観者気取りでのらりくらりと生きる。それがキリエの基本となった。


 人を殺しておきながらヘラヘラと笑う娘を見て、実の両親もさすがに恐怖を覚えたという。海外追放という罰は、得体の知れないキリエという娘を二度と近づかえないための防衛策でもあったのだろう。別にそれを恨むつもりはなかったし、正直な所どうでも良かった。

 実家から追い出されたキリエは、逃げるように海外に旅立った。


 そして――そこで鏑木コウヤと再会したのは、本当に偶然だった。


(もう諦めていたから、奇跡だと思った)


 鏑木コウヤと再会した時、柄にもなく、胸が高鳴った。


 神様なんていう存在がいるのなら、本当に信じても良いかもしれない、なんてことを思ったくらいだ。有頂天になって小躍りして、浮かれて馬鹿をやったものだ。


 だって、彼はキリエが知らなかった人間だった。

 その感性も、そのあり方も、あらゆるものが新鮮に感じられる、唯一の人間だった。


 コウヤから、自分が良く思われていないのは分かっていた。

 それでも、嬉しかった。彼と知り合えたこと。彼ともう一度話ができたこと。彼の価値観にまた触れられたこと。――彼の過去を、また経験できたこと。



 ――その気持ちが恋であると、気づくのに随分時間がかかった。



 思えば簡単な話だった。

 どんなに極端な感性を持っていたとしても、何もかもが未知なんてことはない。それでもコウヤの姿に一喜一憂できたのは――キリエが、彼に惹かれていたからに他ならない。


 気づいたときには全てが遅かった。


 キリエは彼との関係を修復不可能なくらいに壊してしまい、コウヤからは殺されんばかりに憎まれてしまった。


 初めは無邪気にまとわりついて、少しずつ受け入れられていったのだ。そうして、まるで普通の友達のように、接することが出来るようになった。

 からかい混じりに絡むキリエに、仏頂面を返しながらも付き合ってくれるコウヤ。困った後輩の面倒を見る先輩。見る人が見れば、恋人にも見えたかもしれない。そんな構図が、日常の風景として作られていた。


 始めの一年は本当に平和だった。

 あのときは、コウヤもキリエも、幸せだったと思う。


(そう、幸せだった)

(ぬるま湯のように幸せで、暖かくて、心地よくて――けど)


 それに満足していればよかった。

 自分に、折り合いをつけられればよかった。

 異常性を隠して、嘘でもいいから、正常なふりをすればよかったのに。


 それなのに――思ってしまったのだ。


(なんて、……と)


 頭を切り刻むような既視感の雨。

 コウヤから発せられる次の言葉が、次の行動が、否応なく分かってしまう。実際は予想したのと違っても、結果を見た後に『それを知っていた』と思ってしまう。過去視が見せる病的なまでの既視感。


 それは、コウヤとの付き合いに、意外性がないからだ。


 刺激もなく、予想外もない。そんなありふれた毎日を送るのが、コウヤとの関係だった。


 思ってしまった後に来たのは、恐怖だった。

 鏑木コウヤは相変わらず異様な感性を当たり前のものとして持っている。それなのに、人付き合いは普通なのは、彼がそういう擬態が出来る人だからだ。普通である以上、そこから予測される未来は、あまりにもつまらないものだった。


 自分はいつか、


 常に前に進み続ける彼は、きっと過去を振り向いたりしない。彼の隣にいられるのは、きっと彼と共に走り続けることが出来る人たちだ。


 例えば、比良坂キサキ。

 例えば、龍宮ハクア。

 己の異常性と向かい合って折り合いをつけ、それでも前に進める人でなければ、コウヤに見てもらえない。


 自分――國見キリエには、その資格がない。

 それを受け入れてしまう自分が、死ぬほど怖かった。


 自分には入れ込むほどの夢など無い。無心で打ち込めるものもない。何もない。ただ異常性に振り回されて、自暴自棄になっただけの子供だ。


 きっとそんな子供のことを、鏑木コウヤは見続けたりしないだろう。


(ああ、分かってる)

(だから僕は――『私』は、思ったんだ)


 だったら。

 子供らしく、コウヤの邪魔をしてやろう。と。


 そうすれば、コウヤはきっと、私のことを無視できなくなる。

 そう――思ってしまった。


 キリエは本当に色々やった。

 コウヤのバイト先に強盗が行くように仕向けたり、彼の両親にオリエント行きを反対させたり、ウィザードリィ・ゲームの大会で不正を働き妨害をした。自分の仕業とわからないように動くことも出来たが、あえて分かるように動いた。そうすることで、コウヤに自分のことを意識させた。


 無論、嫌われた。

 嫌われ、憎しみを向けられるたびに、その未知の感覚に胸が締め付けられた。苦しくて悲しくて、何度も吐きそうになった。彼の気持ちを想うたびに、その罪深さに死にたくなった。嫌がらせがエスカレートするたびに、彼女の心は擦り切れていった。


 ――けれど嬉しかった。

 だって、既視感が消えたのだ。


 自分は今、コウヤさんに見てもらえている。あの極端な感性を持った男性に、一番大きな感情を向けられている。それは、生半可なことではなし得ないことだ。

 吐きそうになりながら、泣きそうなるのをこらえながら、その偉業を誇るようにヘラヘラと笑い続けた。


 そうして、キリエの行動はどんどんエスカレートし、周囲を巻き込んでいった。

 最終的には、殺し合いじみた真似にまで発展してしまった。


 問題は、コウヤとキリエの二人だけに収まらない。マフィアやならず者、犯罪者たちを利用したキリエは、その報復を受け始め、コウヤ以外にも敵を次々に作っていった。


 そして、半年前。

 コウヤがジェーン杯での優勝を決めた時。


 過去最大に暗躍をしたキリエは、とうとう大会運営のバックに居たマフィアに目をつけられ、逃げ出すことになった。

 その間も他の勢力などをぶつけて、ちょっとした騒動を起こすことになった。もはや鏑木コウヤなど関係しないところでのドンパチ騒ぎに、さすがに自分の命運もここまでかと、そんなことを思った。



『――あんた。結局、何がしたかったのよ』



 スラム街に逃げ込んだキリエに、龍宮ハクアはそんなことを聞いてきた。


 追い詰められたコウヤを支えた、唯一の理解者。

 キリエにとっては気に食わない存在だった。


 誰かのことを気に食わないだなんて思ったのは、初めてだった。未知の経験であるにも関わらず、まったく面白くなかった。悪いのは明らかに自分なのだが、それでも龍宮ハクアのことは、邪魔な女として敵視していた。


 そんな因縁の相手と。

 最後に、決闘をした。


 霊子庭園など作らず、生身での魔法戦。

 一発でも直撃すれば肉塊になるような攻撃の応酬をし、互いに魔力が尽きても、身体が動かなくなるまで殴り合った。


 そして、互いに地面に倒れた所で、ハクアが聞いてきたのだ。

 お前は、何がしたかったのかと。


(僕は……)


 その時、こう答えたのだ。


(コウヤさんの過去になりたくなかった……)


 こみ上げてくる感情の奔流に、気が狂いそうだった。

 嘘みたいに泣きじゃくりながら、そこでようやく、二年越し、そして四年来の本音に向かい合うことが出来た。


『私は、あの人に好きになってもらいたい』


 それはもはや不可能な願いだった。



 ※ ※ ※




「……ぅ、あ」


 頭痛によって、まどろみから引き戻された。


「嫌な、過去ですね……」


 まだ意識はぼやけている。もう少し休まないと、視界はまともに回復しないだろう。

 『現視の魔眼』を使った後は毎回こうだ。

 自分の肉体が辛い時は、霊子体を作って気を紛らわせるのだが、今は魔力を使いすぎてそれすらも難しい。


 まるで走馬灯のようだった。消し去りたい過去。自分に黒歴史というものがあるのなら、まさにそれを見せつけられたようなものだ。


「本当に……僕は大馬鹿者ですよね」


 好きな相手の気が引きたくて、ついいじめてしまった。

 話をまとめると、これだけの話である。


 これだけの話に、どれだけの人間が不幸になり、どれだけの人間が自分を憎み、どれだけの人間から報復を受けたことか。そんな多大な代償を支払って、キリエが手に入れたものと言えば、たったひとつの恋心だけだ。


 けれど――その恋だけで、十分すぎるほどに胸がいっぱいだ。


「コウヤさんは僕のこと嫌いでしょうけど……私はずっと、あなたのことが好きですよ」


 だから、頑張ってください。

 いたずらをしながら、応援させてもらいます。


 意識が遠くなってきた。また少しだけ休めるようだ。コウヤの試合が見られないのは残念だが、まだどうせ予選だ。これに勝てば、インターハイ本戦がある。本戦でかっこいい彼の姿が見られると思えば、この程度の損は受け入れられる。



 意識が薄れる寸前。

 微かに、彼を想う気持ちに既視感を覚えた。


 それは心地よい既視感だった。


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