キャラクターステータス 第一部
○鏑木
魔力性質:固形
ステータス 測定なし
本作の主人公。
小学六年生の夏に、肘を壊す代わりに魔力のチャンネルを開き、魔力持ちとなった。一定以上の感応判定がある人間は、一般のスポーツ等に参加できなくなるため、彼は六年間続けていた野球をやめることになる。その時に、キサキにシューターズに誘われる。
物語の役割としては、魔法競技の世界の説明を受ける立場。そのため、第一部では素人であることをことさら強調している。
彼が活躍するのは第二部からなので、かれの成長に期待していただきたい。
○冬空
原始『雪原』
因子『氷雪』『棘』 因子二つ ローランク
霊具『
ステータス
筋力値F 耐久値E 敏捷値C 精神力E 魔法力C 顕在性D 神秘性C
ヒロイン。
どうもヒロインと思われていないっぽいですが、作者的にはイチオシのヒロイン。
お嬢様口調の小生意気な幼女。最後の別れでデレを見せてくれたので、第二部では大変身します。
元は『スノーフィールドの停止冷原』と呼ばれるB級霊子災害。一定区間に存在する全ての生命活動を停止させるというもので、擬似的な時間停止ともいえる。
春になると雪解けとともに内部の時間も動き出すのだが、死傷者は一人も出さないあたり、元となった存在のお人好しさがにじみ出ている。
第一部の段階では因子が『氷雪』と『棘』の二つしかないうえに、ステータスも軒並み低いため、能力値としてはまったく話にならない。平均値である魔法力などを駆使して、アクティブスキルで戦況を動かすサポートタイプのファントムといえる。
スキル等、詳しくは第二部で。
○比良坂
魔力性質:無形 流形
ステータス 測定なし
神咒宗家の一角、比良坂家の長女。
幼いころに魔法の才能に目覚めるとともに、カニングフォーク『弱体視の魔眼』を発現する。その為、本家の跡取り争いの道具にされた上に殺されかけ、人間不信に陥る。
そんな最中、たまたま見たソーサラーシューターズの試合で、朝霧トーコがシューターズの試合で活躍する様子を見て、シューターズに関心を持つ。
ヒロインというよりはライバルというポジションで、コウヤにとっての目的でもある。
第一部の時点で、魔法学府に通う学生の中堅くらいの実力はあるため、同年代だと殆ど相手にならない。キサキと張り合える龍宮兄妹が異常なのである。
主な魔法
・『
広範囲殲滅魔法。五工程というのは小学生で行える工程数ではないのだが、彼女の場合は先に大量の魔力を降らせるというイメージからの逆算で魔法式を組んだので、彼女専用の術式となっている(こういう形式をコンパイル型という)
なお、制御などまるで効かない、本当に大量の魔力弾を降らせるだけの魔法なので、使い所はかなり難しい。
・『
六つの強化魔力弾を連続で叩き込む魔法。
四工程。一度抽出した魔力を六つに分割し、それらを共鳴させながら威力を高めて一点に叩きつける。僅かに着弾タイミングをずらすことで、高防御力の相手を沈めることができる。
パーソナルギフト
・『弱点視の魔眼』
カニングフォーク
・『弱体視の魔眼』
魔眼については、詳しくは第二部で。
○矢羽
原始『鷹と矢』
因子『狩猟』『弓矢』『鷹の目』『回避』 因子四つ、ミドルランク
霊具『鷲尾の矢羽』 無限に生成できる弓矢
ステータス
筋力値C 耐久値D 敏捷値B 精神力C 魔法力E 顕在性B 神秘性C
その原始は『鷹と矢』というイソップの寓話を元にしたもの。
内容は、ある鷹が獲物を狙っている所を、狩人が番えた鷹羽の矢で射抜かれた、というもの。
『己を滅ぼすものは己自身である』という寓話であり、彼女の能力もそれを元にして作られている。
霊子戦争後に多発した、自然発生したファントムの一人で、発生して二十年は経つ。元は森の主として君臨していた大鷲が、死後霊体化したもの。知性を得るために複数の人間霊の精神を取り込んではいるものの、彼女の人格パターンはこれと言ったモデルがあるわけではなく、ベースはあくまで動物霊のもの。
ファントムとしての性能は、魔力消費の少ない後方追撃型として特化している。
特出するべき点として、『弓矢』の因子のパッシブスキルは、魔力消費をほぼなしで武器を無限に用意できるため、バディとしてこれほど頼りになるものは居ない。『鷹の目』による遠見や、『回避』の能力など、狩人として必要な能力を完璧に揃えているので、因子四つという少ない因子数でありながら、森林や街中などの障害物の多い場所において彼女は反則級の実力を発揮する。シューターズのために存在すると言っても過言ではないファントム。ただし、純粋な火力に欠けるので、一騎打ちや平原での運用は難しい。
パッシブスキル
・『狩猟』・・・『
狩猟のパッシブ。動物に対して調教を行うスキル。Dランクの洗脳と行動阻害を行える。また、それが鳥類であれば短時間の間、自身の指揮下に置くことが出来る。
・『弓矢』・・・『刀折れど矢は尽きず』
弓矢を創造するパッシブスキル。
半径五メートル以内に人が居ない場合、無限に弓矢を創造できる。魔力消費がほぼなしで弓矢を作り出せるので、かなり有用なスキルである。
・『鷹の目』・・・『ホークアイ』
彼女の知覚範囲である五キロ圏内を全て視認するパッシブスキル。
千里眼に近い能力を有しており、五キロ圏内においては透視能力の他、未来視じみた先読みを見せる。
・『回避』・・・『新緑の狩人』
飛び道具に対するBランク相当の回避能力。
Aランク以上の魔法力を持つ飛び道具、あるいは自身が作成した弓矢による射撃には発動しない(むしろ自身の弓矢の場合はマイナス補正がかかり当たりやすくなる)
アクティブスキル
・『
自身と魔力パスでつながっている相手と、思念を共有する。念話程度の能力でしかないが、魔力パスが途切れない限り、つながりを保つことが出来る。
・『セーカーハヤブサ』
両手を翼に変え、凄まじいスピードで敵に突撃する。
衝突すれば、自身もダメージを受ける代わりに、必ず大ダメージを与える。
・『バードストライク』
召喚した小型の鷹、あるいは『鷹匠』によって制御下に置いた生物をぶつける。
必ず死角から襲撃するため、回避には一定以上の精神力か神秘性が必要。
・『
自身で作成した矢に限り、目の届く範囲において的を外すことがない。
動的存在においても、『ホークアイ』の先読みの能力も合わせることで、必ず射止める。対処には、避けるのではなく弾く行動が必要になる
○泉
魔力性質:無形
ステータス 測定なし
キサキの従兄妹でコウヤの幼馴染。
比良坂家の分家、泉家の長男で、家の方針でキサキのそばにいる。しかし、本人は無理やり従っているつもりはなく、あくまでキサキを見守るために好んでそばにいる。
魔法の才能としてはからっきし。魔力出力が平均値ある以外は軒並み平均以下であり、普通の魔法行使にも手間取るほど。そのため、当人は魔法士としての大成は諦めている。
しかし、術式構築の分野においては、中学生でありながら魔法学府に通う学生顔負けの物を持っており、そちらの研究分野においては大成する可能性が高い。
主な魔法
・『擬態魔法』
術者の霊子体を動植物に擬態させる魔法。チハルの場合、爬虫類系の生物へのイメージが強いため、それらへの変身術式を組むことが多い。なお、工程数が多いため、自身では成功率が三割くらいと言う。
・『強化付与』
他者に強化バフを掛ける。概念属性の『その存在の情報密度を高める』といった強化が得意。なお、魔力感応がEと酷い有様なので、被術者の了解がないと強化が成功しない。
・『重力魔法』
四工程の魔法式で、対象に大きな重力をかけて圧殺する。彼が単独で使える魔法の中では最大火力。しかし、式を読み込むのに時間がかかる(およそ十五秒)ので、なかなか当たらない。
余談だが、チハルは自分の魔法に特に名前をつけない。魔法の名前はプログラムコード名でもあるので、多くの魔法士は瞬時に呼び出せるように目立つ名前をつけるのだが、チハルは自分が使うことを考えていないため、あくまで要素のみを記述するにとどめている。
○龍宮
魔力性質:流形
ステータス(海外留学中に測定)
魔力総量C 魔力出力C 魔力制御B 魔力耐性B 精神強度D 身体能力C 魔力感応A 術式構築C
龍宮クロアの妹。神咒宗家・龍宮家の次女。
天才少女であり、同世代において最高のステータスと実力を持つ。純粋な能力で言えば兄よりも遥かに高い。というか、下手な魔法学府の学生よりも高いため、小学生でありながら、魔法学府の並の高校生くらいなら軽く蹴散らせるくらいの実力。
兄との関係については第二部で。
パーソナルギフトとして、『無貌の理』というカニングフォークを持つ。
これは、自身の存在の認識を操作するというもの。代償として相貌失認という障害を負っているため、ハクアは他者の顔を認識することが出来ない。彼女は日常において生命力の形で相手を認識しているため、魔力感応の数値がAという異常な数値を叩き出している。
ステータスの高さの割に、彼女が持つ魔法は補助や強化の魔法が多い。一撃必殺よりも多芸多才を目指しているのは、手短により多くの結果を出そうとした結果である。それが災いし、高火力の魔力合戦になると押し負けることも多い。
主な魔法
・『ダーティ・カーテン』
砂を操り、一瞬で対象範囲を土埃で覆う魔法。
工程を二つ経ることで、このカーテンの中において、ハクアは存在感を極限まで落とすことが出来る。
・『スワンプマン』
土で模した自分の分身を作り出す魔法。
ダーティ・カーテンに雷のマテリアルを加える事で発動。
・『レンジミュート』
指定範囲における音をかき消す結界を張る。
ハクアの場合、対象の人物の周囲一メートル程度の結界を張ることができる。
本来ならば精密な制御と四工程近い魔法式が必要なのだが、とある神童が記述したマテリアルのおかげで、二工程での使用が可能になった。
パーソナルギフト
・『無貌』
自身の気配を感じ取られなくする能力。常時発動状態であり、ハクアは第三者の記憶に残りづらい。存在を覚えてもらうためには、名前を名乗った上で、定期的な接触が必要となる。
カニングフォーク
・『
集団に埋没する異能。人から意識を向けられにくくなる。
多人数の中において、誰かにとっての自身の優先順位が下になるという能力。また、一対一においても、視界から外れるたびに、初見と同じ印象を相手に与えることが出来き、癖や行動が見切られにくくなる。
元々は『
しかし、途中で訓練をやめたため、自身の存在にのみ影響を与える能力に落ち着いた。もしそこまで能力を昇華できていれば、彼女の意思一つで人を簡単に洗脳できるようになっただろう。その代わり、龍宮ハクアとしての人格はほぼ消滅し、神霊と同等の精神性となっていたと考えられる。
○風見
原始『
因子『風読み』『鬼』『知見』『音』『魔術』
霊具『
筋力値D 耐久値D 敏捷値E 精神力B 魔法力A 顕在性C 神秘性B
風読みのファントム。ありとあらゆることを聞き知ることに長けている。
浅黒い肌に漢服姿の小柄な男性。普段はジャージ姿で耳にヘッドホンを付けており、かなり現代に順応している。パーカーを目深にかぶっているのと、前髪が長いので表情が見えづらいのだが、実はかなりの美少年。
その原始は『順風耳』。
元となった人格は、占星術の心得があり、それが順風耳の伝承を取り込むことによって、『遠くの物事を知覚する』という能力に昇華された。媒介として『風』を使っているため、元は『星読み』だった才能が、『風読み』という才能に変わっている。龍脈を起点とし、エネルギーの流れを風として受け取ることで、遠くの出来事を知覚する。
元が武人ではないため、戦闘能力はほぼ無いに等しい。鬼にあるまじき身体能力の低さであるが、鬼としての力を開放した場合、ワンランクはステータスが上昇する。鉄扇を用いた鉄扇術を扱えるが、あくまで「戦える程度」であり、使いこなすことはできない。
龍宮ハクアの介助人としてバディとなる。人の顔を認識できないハクアの代わりに、彼女の目となり耳となって、危機から守る役割を持っている。
主なスキル
パッシブスキル
・『風読み』……『
風読みのパッシブ。魔力の及ぶ範囲において、起きたことを知覚する能力。順風耳の全てを聞き知る能力を、風水のエネルギーの流れを元に再現したもの。
・『鬼』……『鬼神』
鬼のパッシブ。媽祖の随神としての存在を露出させるもの。自身に危害が及ぶ場合、耐久値が一ランク上がる。
・『知見』……『
知見のパッシブ。隠し事を見抜くスキル。僅かな情報からその奥に隠された真実を露見する。彼の場合、呼吸や心音などからそれを判断する。
・『音』……『馬耳東風』
音のパッシブ。空間を媒介とした洗脳や弱体攻撃を無効にする。わずかでも音が立つようなものが対象となる。
・『魔術』……『先見の星』
魔術のパッシブ。常に自身を最適の星の元に置くことができる。大きな失敗や危機など、運が絡む出来事で得る損害を最小限に抑えることができる。
アクティブスキル
・『
自身が受けた弱体攻撃などを、音として相手に跳ね返すスキル。防御するためには、物理的に歌声の振動を無効にする必要がある。作中では未使用。
・『
対象の運勢を占い、その良し悪しを転換させる魔術。必ず二人以上を対象とし、その間にある星のめぐりを操作する。ステータスの強化や弱体を同時に行える。
・『
星曼荼羅とは、宇宙観そのものを体現した天体図。そこに描かれた仏尊は、それぞれが宿星を司っている。いわば宇宙の縮図であり、これを改変することは、擬似的な世界の改変となる。これを用いて、風見ジュンは空間内の概念的な方角を任意に入れ替えることができる。
これ単体では大きな効果を持たないが、宿曜占星術と併用することで、自陣には無限の強化を、敵陣には無限の弱体化を与えることができる。
・『護符作成』
風見ジュンの人格が保つ密教呪術の知識を、護符の形で製造する能力。これにより、ジュンは魔力消費を押さえながら、多彩な呪術を一工程で繰り出すことができる。
ジュンが用いる密教呪術は、あくまで生前持っていた技術の一つであるため、例えスキルが使えない状況であっても、使用は可能。
ただし、魔力によって実体を保っているファントムにとって、呪術に魔力を消費するとすぐに実体を保てなくなるため、バディからの魔力供給や、龍脈との接続が必要。『護符作成』は、それを補うためのスキルである。
複数の護符を組み合わせて工程を重ねることで、その真言の持つ力を増幅させる。『光明真言曼荼羅』や『孔雀経法』、『降魔の三鈷剣』などは、そうして神仏の力を一部再現したものである。
○國見
魔力性質:無形
ステータス:測定なし
神咒宗家・國見家の長女
少年のような凛々しい顔立ちと、柔和な物腰をした良家のお嬢様。その慇懃な態度は、チハルとはまた別の意味で胡散臭さを感じさせる。
國見家のカニングフォークは、豊穣と生命を崇拝する祖霊信仰。その関係上、第一種感応判定、霊子属性を得ることが多いのだが、彼女は國見家にありながら、その魔法の性質をほぼ受け継がなかった。
とある事情により、現実感が希薄であるという障害を持つ。そのため、どんな出来事に直面しても落ち着き払っており、よほどのことがない限りは興奮を覚えることができない。彼女にとって、未知の興奮を求めるのはライフワークのようなもの。
パーソナルギフト
・『
過去を見通す魔眼。『過ぎ去り視の魔眼』とも。
その場にある結果を元に情報を分解、再現することで、過去に起きたこと、過去に起こり得たことを見通す。その再現率は、現在において得られる情報の多さによって変化する。
詳しくは第二部で。
○夕薙
魔力性質:無形
所属:久良岐魔法クラブ 日本魔道連盟
魔法士ライセンス:Aランク。一定条件下における現実での全魔法行使の許可
ステータス
魔力総量B 魔力出力B 魔力制御C 魔力耐性B 精神強度C 身体能力B 魔力感応B 術式構築C
久良岐魔法クラブの会員。
逆立てた金髪にサングラスをかけたエセ関西人。着崩したジャージにサンダルという格好で、毎日毎日プラプラしているフリーター。ほとんど不審者である。
その実態は、オリエント魔法研究学院の大学部卒業のエリート魔法士。一体どこで道を間違えたのだろうか。
大学部において軍事カリキュラムを受けており、Aランクのライセンスを所有する。これにより、国内において霊子災害が発生した場合は、その災害のランクが高ければ高いほど、優先して呼び出しを受ける。その危険手当とバイトの給料で生活をしている。
魔法士としての実力は、上位ではあるものの、魔法以外の手段を利用することが多いため、まっとうな評価をあまり受けていない。特に、学生時代は『反則王』という異名を得るほどに、奇策を使いまくったため、教師受けは最悪だったという。
主な魔法
・『ライト・オブ・ポルノグラフ』
セクハラ魔法。
光を当てた対象の表面に画像を貼り付ける魔法。目の粗いテクスチャと言った感じで、近くで見れば実物ではないとわかるのだが、遠目に見る分には十分に他者を騙せるものである。本来はもう少し使用用途の広い魔法なのだが、アキラはこれを嫌がらせ程度に利用することが多い。
パーソナルギフト
・『
逸話や伝承を持つ触媒にふれることで、その触媒が持つ伝承を一時的に再現するというパーソナルギフト。
発動条件としては、魔力を帯びた物品であること、それを右手で触れて触媒が帯びた魔力を吸収すること、の二つがある。
どんな伝承の再現であっても、発動させるだけで六、七工程に相当する魔力を消費する。そのかわり、触媒によっては神霊に匹敵する力を再現できるため、正に切り札と言うべき異能である。
ただ、条件に該当する触媒を手に入れるのは至難の業であり、またどんな触媒であっても何度も利用すると内蔵魔力が底を尽きると使えなくなるため、あまり無駄遣いすることができない。内蔵魔力が尽きた触媒は、伝承の元となった霊地で魔力を回復させることもできる。
所持している触媒
・ヘラクレスの柱の欠片
ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸を隔てるジブラルタル海峡の岩の破片。ギリシャ神話において、ヘラクレスが巨大な山を怪力で砕いたという逸話を持つ。軍事演習で海外遠征をした時に、内緒で複数持ち帰ってきた。
瞬間的に山河を砕く怪力を得る。
・山羊皮の胸当て。
山羊の皮を胸当ての形に加工したもの。本来の用途は羊皮紙であり、そこにはギリシャ神話の一節、ゼウスの育ての親であるアルマテイアについての逸話が記されている。
アルマテイアの皮はアイギスの盾の素材であり、最高級の防具となる。これを利用して、『
ちなみにアキラの自作。面倒な工程を踏んで作成した分、自動的な魔力回復機能を持っているため、繰り返しの利用が可能。
・
密教呪術を語る上で避けては通れない人物であり、この力を借りることで、アキラは一定時間強力な対呪術防御を得る。
作成にあたって、役行者霊蹟札所と呼ばれる役小角ゆかりの三十六寺社を巡礼し、霊地の魔力を集めていった。
・
韋駄天の真言が刻まれた護符。
『オン・イダテイタ・モコテイタ・ソワカ』と刻まれた護符は、風見ジュンが作成したもので、土蜘蛛討伐にあたってアキラが頼み込んで作ってもらったもの。
使用すると、韋駄天の持つ俊足の逸話をその身に帯びる。
ちなみに、ジュンからは他に『不動明王』『孔雀明王』『光明真言』を作ってもらっている。
・
原始『
因子『猫』『夜目』『恩返し』『変化』『神通力』『葬儀』『火車』 因子七つハイランク
霊具『
ステータス
筋力値A 耐久値C 敏捷値A 精神力C 魔法力E 顕在性C 神秘性B
猫又のファントム。
現代風にアレンジされた赤い着物を着た女性。ヒョコンと頭についた猫耳がチャームポイントな、可愛らしいお姉さん。
その実態は、テンション高めのおバカ系残念美人である。
だいたい普段から何も考えておらず、神妙そうな顔をしている時はだいたい食べ物のことを考えている。ただし、野生の勘なのか、妙に本質を突く事が多く、誰よりも早く最適解を選ぶこともある。
発生して十年くらいのファントムで、久良岐魔法クラブではおなじみの存在。それが、三年前に食い逃げ&脱獄という凶悪犯罪(笑)を起こしたことによって、関東の神霊専用刑務所で服役。この度ようやく出所と相成った。
アキラとは軍事訓練時代からの腐れ縁で、都合が合えばバディを組むと言ったゆるい関係。しかし、アキラとしては今後の霊子災害討伐に安定した戦力がほしいと思っていたため、彼女の出所を境に正式にバディ契約を交わすことになった(そして借金返済の日々が始まる)
ファントムとしてはかなり強力で、野性的な攻撃性と、純粋なステータスの高さによって、敵を圧倒する。
唯一の欠点が魔法力で、妖怪の伝承を持つ神霊にあるまじき低さ。神秘性が高いためファントム同士の戦闘では問題ないが、魔法士を相手にした場合、魔法現象の情報密度で負ける可能性がある。
二夜メグの元となった存在は、化け猫として退治された老猫であり、それが祟となったDランクの霊子災害だった。ちょっとした霊障だったためすぐに成仏し、その後からメグが発生することになる。
発生したばかりのメグは、神霊とも呼べないただの霊障であり、自身の存在を安定させるために、猫に憑依しながら各地の化け猫伝説を集め、最終的に『猫檀家』という原始を手に入れた。いわば、後天的に成長したハイランクファントム。そのため、自力は強いものの、複数の逸話が集まりすぎた関係で魔法力だけが異様に低くなっている。
パッシブスキル
・『猫』……『天性の狩人』
猫のパッシブ。自身の耐久値と顕在性をワンランク下げる代わりに、身を隠している間、他者に存在感を限界まで隠すことが出来る。
・『夜目』……『
夜目のパッシブ。相手に自身の全体像を捉えられない状況において、自身のステータスを偽装することが出来る。
これにより、ゲーム開始時のステータスは以下の様に相手に表示される。
筋力値D 耐久値D 敏捷値B 精神力C 魔法力E 顕在性C 神秘性B
『恩返し』……『猫又の恩返し』
恩返しのパッシブ。バディから魔力供給が行われた時、魔力を増幅した上で、その半分を返す。
『変化』……『
変化のパッシブ。ダメージに応じて、その身を転じて傷を修復する。最終的に化け猫そのものへと変化する。肉体的な損傷は回復するが、体力や魔力は回復しない。
『神通力』……『
神通力のパッシブ。魔力を外に放出し、自在に操る
『葬儀』……『
葬儀のパッシブ。自身がとどめを刺した存在の残った魔力を吸収する。
『火車』……『獄炎』
火車のパッシブ。物理属性に対して、身にまとった『猫又怪火』を発火させることで、Bランク程度の防御力を得る。
アクティブスキル
・『
全身を炎に変えて突撃する。その炎は地獄の炎であり、触れたものはその罪の大きさに応じて回復不能のやけどを負う。
・『死霊術』
自身の魔力を与えることで、屍肉を操ることができる。また、自身の肉体を切り離し、擬似的な死体を作り出すことも出来る。
・『パイロキネシス』
外に放出した魔力を発火させ、操作する能力。この炎は概念属性であり、メグと同等の神秘性がなければ物理的に打ち消せない。
ただし、メグ自身の魔法力が低いため、同じ概念属性の魔法現象ではたやすく打ち消される。
○朝霧
魔力性質:流形
所属:草上エレクトロニクス
魔法士ライセンス:Bランク(一定条件下における現実での三工程までの魔法行使の許可)
魔力総量B 魔力出力D 魔力制御A 魔力耐性C 精神強度C 身体能力B 魔力感応B 術式構築C
かつて天才射撃少女と呼ばれた女性。
現在二十二歳。十七歳の頃にプロライセンスを取得し、在学中でありながらプロの世界に足を踏み入れた。しかし、それからの日々は決して輝かしいものではなく、嫌がらせや誹謗中傷にさらされる日々だった。
プロ入りから二年、十九歳の時に、魔道連盟主催のシューターズのランキングでトップテンに入り、日本代表に選ばれようとした時に、通り魔に襲われて怪我を負う。その時に、所属していたプロ団体からも契約を切られ、日本の表舞台から姿を消した。
それから三年間。彼女は海外に渡り、様々な場所で射撃関係のアマの大会に出場し、そこでウィルと出会う。そして、アメリカで有名な『ジェーン杯』と呼ばれるアマの大会で優勝し、兵器関係の会社の紹介で日本の草上エレクトロニクスと契約を結び、日本に戻ってきた。
明朗闊達な可愛らしい美人。誰にでも明るく、そして快活に対応する様子は、とても穏やかな人格者のように見えるが、本当は人付き合いはあまり好きな方ではなく、面倒事を避けるための彼女のなりの処世術でもある。
明るく朗らかに、そしてある程度鈍感で居た方が、争いは避けられる。それでも嫉妬を向けて来る人達を黙らせるために、彼女は文句をつけられないくらいに実力を付けた。
生まれつき内臓に疾患を持っていて、一部を人工臓器に換えている。その関係で、体内で魔力を回しづらく、魔力出力に難を抱えている。そういった経緯から、魔法士として大成はないと諦めていたが、シューターズと出会い、そのルールの穴を見つけたことで希望を持った。
シューターズは生きるための手段であり、それを邪魔されることをことさら嫌がる。故に、三年前に自分を刺した犯人、及びその関係者に対しては、憎悪を抱いている。
主な魔法
・『部分強化』
自身の関節や、一部の筋肉のみに魔力を通し、部分的な身体強化を行う。全身を強化するのに比べて、未強化部分の負荷が大きく、下手な使い方をすると自身が傷つく。
・『
自身の右手と相手の右手を握り合わせる、という単純な魔法。事前に相手の右手に触れて魔力を移しておき、その魔力が霧散するまでの間であれば、いつでも発動可能(特に対処されない限り、五分位は影響が残る)
魔力による攻撃ではないため、マイナス判定を入れずに相手の動きを封じれるという、シューターズにおいて極悪に近い魔法。
○ウィル・フロンティア
原始:『西部劇』
因子:『銃』『射撃』『無法』『侵略』『騎乗』『義賊』 因子六つミドルランク
霊具:『ライトニング』 無限に弾丸を補給できる拳銃
ステータス
筋力値B 耐久値C 敏捷値A 精神力C 魔法力E 顕在性C 神秘性E
ガンマンのファントム。
元となった逸話はビリー・ザ・キッド。しかし、ほとんど創作における義賊としての側面が強く、ビリー・ザ・キッド本人の記憶などはまったく無い。
アメリカ、ニューメキシコ州で発生した彼は、州管理のファントムとなり、カジノの用心棒やら、ゲームのゲストやらをしながら気ままな生活をしていた。そんな中、朝霧トーコと出会い、彼女に説き伏せられ、バディ契約を結ぶことになった。
射撃に関しては他の追随を許さない、まさに最強のファントム。特に、相手が飛び遠具を使う場合、『射撃』の因子のおかげで必ず相手よりも先に行動出来るため、多くの場合で主導権を握ることが出来る。
その反面、魔法力と神秘性がほとんど無いため、強力な神秘を纏った相手に対しては有効打が少ないという欠点を持つ。最も、『無法』と『侵略』のパッシブが発動している間は、その神秘性も貫通できるため、あとは純粋に硬い相手だけが天敵となる。
パッシブスキル
『銃使い』……『空撃ち』
銃使いのパッシブ。自身が触れた存在が魔力攻撃を行う場合、一回目を無効化する。これは自身には影響しないが、任意に発動することが出来る。
『射撃』……『クイックドロウ』
射撃のパッシブ。相手の攻撃動作を視認した場合、それより早く拳銃の引き金を引くことが出来る。
『無法』……『アウトロースタイル』
無法のパッシブ。何らかのルール、あるいは他者からステータス依存のスキルや魔法の影響を受けない。このスキルが発動している間、耐久値と顕在性がEランクにまで下がる。
『侵略』……『
侵略のパッシブ。相手の概念的な防御に対して、そのルールを無視して攻撃を叩き込める。ただし、神秘性が高い場合、完全な無視はできない。
『騎乗』……『カウボーイ』
騎乗のパッシブ。魔力消費によって馬を召喚し、一定時間乗りこなすことが出来る。
『義賊』……『無法者の英雄視』
義賊のパッシブ。
自身の魔力が一割を切った時に発動。残りの魔力の大半を消費する代わりに、自身のステータスをすべて1ランクずつ上昇させる。
彼の場合、敏捷値に関しては測定不能になり、相手が速さに関する概念を持たない限り、必ず相手よりも早く行動できる。
アクティブスキル
・『
三連続の銃撃。
その一つ一つが、物理的、概念的、霊子的な防御を破るものであり、肉体に触れた場合は必ず傷を負わせる。防ぐためには、ウィルの射撃より早く盾を張るか、ウィルより速く避けるかのどちらかになる。
『
ビリー・ザ・キッドの墓に刻まれた、彼を称える文言を唱える。
・『リローディング』
銃弾を生み出す能力。残弾を撃ちきった後、シリンダーを開ける仕草をすることで自動的に銃弾を補給する。撃ちきらないと発動しない。
なお、このスキルがなくても、『ライトニング』のリロードだけは可能。二丁目の拳銃や、他者の拳銃が対象となるスキル。
○龍宮
魔力性質:無形 流形
ステータス:測定なし
神咒宗家の一角、龍宮家の長男。ハクアの兄。
精悍な顔立ちとがっちりした体つきから、年齢より上に見られる事が多い。堂々とした態度と落ち着いた物腰は自負心からくるものであり、相応の努力を自身に課している。
妹のような特殊な才能は持っていないが、それを補うほどの努力でのし上がった、ストイックな実力者。
詳しくは第二部で。
○遠見
原始『千里眼』
因子『透視』『鬼』『読心』『必中』『狩猟』『拳法(偽)』『天眼』 因子七つミドルランク
霊具『遠見の魔眼』 千里を見通す瞳
ステータス
筋力値B 耐久値B 敏捷値A 精神力B 魔法力C 顕在性C 神秘性B
千里眼のファントム。ありとあらゆるものを見通すことに長けている。
赤黒い肌に袈裟を着崩した長身の男性。目元をバイザーで覆っているが、その目は千里を見通す魔眼を持っている。
本来は弓を使ったスタイルで戦うのだが、本人があまりそれを好まず、もっぱら徒手空拳での戦闘を好む。本人曰く、「弓をつがえたらすでに当たっているからつまらない」とのこと。
詳しくは第二部で
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