ウケモチシステム:24
NEが三人同時に発砲してくる。それを文成もサクも難なくかわす。NEたちは三人とも固まって立っていたのが運の尽きである。
文成とサクの二人は一気に距離を詰め、それぞれ一人ずつを一撃で倒す。そして、驚き戸惑う最後の一人を、
「遅い!」
「弱い!」
二人で同時に攻撃して倒す。
「サク、助けてくれてありがとう。サクがいるだなんてNEたちは予想もしていないことだったみたいだ。それで動きが止まっていたおかげで手早く片付けることができた。でも、本当に、君はサクか?変身しただけの、青銅の鍵ではないのか?」
サクが深いため息をつく。
「相変わらず鋭いな。そう、僕は咲岡真也ではない。言うなれば、君の夢だ」
「夢?」
「青銅の鍵の力はとても単純なもので、持ち主――今回の場合は君だ――の見る夢を現実のものにしてしまうものに過ぎない。だが、青銅の鍵は単純ゆえに強力でもある。確かにある程度夢の質によって叶えるものが変化することはあるけれど、現実にとても強い影響を与える。今回の場合は、咲岡真也の体がもう存在しないにも関わらず、蘇る結果となった。君が咲岡真也を必要とする間でだけ」
そう言うと、サクの体が霞でできているかのように急に透明になり始めた。
「サク。駄目だ。
「君は白雪文成として生まれ変わってしまったんだろう?白雪文成に必要なのは咲岡真也ではない。探究心だ」
首を横に振り通す文成に、サクが優しく語りかける。
「咲岡真也は西暦時代の歴史や民話を好んだ。その時に、君は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます