神崎雅人による人物紹介7
これ以降に出番があるかも分からないが、残りの生徒会メンバーを紹介する。年齢は、全員17歳から18歳だ。
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ペーパーレス化の進んだ現代の若者では希少種な、字が綺麗な書記。松田先輩とは、一緒の書道教室に通っていたらしい。そんな縁もあって、SCP部には初期からそこまで対立していなかった。本人のほわほわとした性格もあるだろうが。
こういう人物によくあるが、いざというときの押しは誰よりも強く、生徒会の主導権を実質的に握っていたりする。合宿先では、そんな怒らせたら怖い彼女の本領が出たらしい。見られなくて残念だ。
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長身で顔だちも整った兄貴然とした風体の庶務。飄々と、何でもそつなくこなす家持タイプかと思いきや、実際は優秀なほかの生徒会メンバーに比べて(あの成瀬女史も、会計としては超優秀なのだ)目立った取り柄のない自分に引け目を感じていたりする。
人付き合いも苦手で、恋愛にも奥手と、意外なほど弱点が多かったようだが、SCP部とやり合った一年で、大きく成長したらしい。
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向日葵会長腹心の部下であり有能な会計。だが、典型的な下っ端キャラというか子分気質というか、俺から見てもいろいろと危なっかしいタイプの人だ。
SCP部設立にも強硬に反対していて、それには、後述する房一さんのことがあったからだが、「向日葵が嫌だと言っているなら私も」という思考があるのは間違いない。大学は向日葵と別らしいから、ああ、心配だ。
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事実上、俺の前任者だが、名目上では、彼は高校を卒業も退学も除籍もしていないし、生徒会を辞めてもいなかった。二年次にSCPに囚われ、
そして、もうこの物語でも何回か出てきた“SCP部の合宿”で、同じ場所にキャンプに来ていた生徒会メンバーと協力し、助け出された。それを期に転校し、生徒会副会長のポストも空いた。その後釜に、とっくに入っていたつもりになっていた間抜けな俺が入れられたという次第だ。
それを知った俺はどう思ったかって? 訊くな。
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