Tail.3 誰かにとっては普通の恋
Chapter.1 誕生日
幕間7
終わらない。
あんな万雷の拍手を受けた演説をぶったら、もうほとんど話なんて終わりだろうと思う。せいぜいその後のエピローグを入れて、めでたしめでたし。
だが、驚くべきことに俺の物語はまだ終わらない。
それはいずれとも決められないが、とにかく、
ところで、皆さんは恋愛が好きだろうか。
いわゆるラブコメ・ラブストーリー・ラブソング、コンテンツとして観る恋愛のことだが、俺はかなり好きだ。何だか分からない胸の奥の方からワクワクした感情が湧き上がってくる。上質な恋愛映画を観た日は、そこから一週間くらい気分良く過ごせる。
なんとなれば『おマツリ少女とSCP!』もまた、茉莉香と
だが、実際にその物語の主人公になってみたいかと言われると、それは明確にノーだ。大変そうだ。恋なんかしたら、映画を観に行ったり、新譜を漁ったり、休日に惰眠を
根本的に、“する方の恋愛”には向いていないのだろうな。
そうはいっても、思わずうっかり、人を好きになってしまうことはあるものだという話を、これからする。
そして思う。
この物語をめでたしめでたしで終わらせるのは、きっと無理だろうな、と。
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