403日目 コマイヌとの攻防③
ハルトは完全に癒えてはいない体にムチを撃ちながら走ると巨大な岩が突き刺さった場所に辿り着き。
その岩をグルって回って見て見るが何の変哲のない岩であったが・・・少し妙な胸騒ぎを覚えたのかハルトは岩をコンコンとノックをするように叩くと・・・・
「何だ??この岩・・・ノックすると少し動いているような・・・・
まさかそんな事はないよな・・・生きてる岩何てあるわけ・・・ん~この世界ならないとは言えないか??
だったらどうなるか試すまでだ・・・今の所これしか急に表れた手掛かりがないんだからな!!!」
ハルトは拳でノックをするとやはり岩が動いており、そのまま数回ほどノックをすると急に大きな地響きが起こり。
ハルトは立っていられず膝をついて体を支えていると大きな岩が音を立ててぐいぐいと上に登っていきだし・・・どうしてそのような事が起こっているのかという原因は最後に現れた者によって証明された。
「あの像め・・・・我をこんな地の底に押し付けるなどどうかしておる!!!
何が仲間になれだ!!ふざけるのも程々にしろというものだ!!!
それにこんな岩まで扱うとは面倒極まりない・・・で、この岩はどうしたものか??」
「えぇっと・・・魔王はどうして土の中からやって来たんだ??
もしかしてソレが新しい魔王城か??」
ハルトは巨大な岩の柱を掴みあげている魔王に淡々と呟くとそんなわけがないと巨大な岩の柱を放り投げて吹き飛ばすと。
その巨大な岩の柱はコマイヌの後方をぶち当てており今度はコマイヌが地面にめり込んでいた。
「おいおいあんなデカイ岩を勝手に放り投げんなよな。
もしも人をケガさせりゃ魔王の居場所が無くなっちまうぞ??」
「いや大丈夫だ!!!誰も私を疑いはしないだろう。
あれだけの大質量を生み出したのがあのコマイヌと言っていた像なのだからな。
それとハルトはこの先にいるメルトを救助してやってはくれないか??
私の魔力でもビクともしない鎖に捕縛されているのだ。
だがその鎖でも弱点がある、それがハルトの持つその肉やモノを切れない剣が今こそ役に立つときだ。
それとだな・・・ここからすぐに離れた方がいい・・・ヤツめ完全にキレた様子だ。」
「こんな大きな岩で私を小突くなんていい度胸してんよ!!!
マジあんたぶっ殺し確定じゃ!!!死ね死ね死ねシネェ!!!サキュバス!!!」
キレたコマイヌはハルトや魔王というよりもその一帯にいるモノ全てを消し去る勢いで丸い岩の雨を放出するがコマイヌの言った言葉がまずかったのか魔王は避ける素振りを見せずハルトに当たりそうな岩も全て拳で粉砕しハルトにこれから起こる事を見ないでほしいと悍ましいほどの憎悪を蓄えた魔王が言うとハルトも今回ばかりは止められるかわからんとメルトのいる方向へ走って行くのであった。
「フゥ・・・・・フゥゥゥ・・・・ハルトはいったな・・・ならば少しだけ魔王の力を解放して相手をしてやろう。
魔力の外部出力を得た所で根本的なスペックの違いをその身をもって体験するがいい・・・この・・・どうぶつ文鎮めッ!!!」
「ぎゃびひッ!?この威力と・・・スピード・・・さっきまでのアレはセーブしてたということ・・・・がぁ・・・・コレは想定以上にマズイ・・・この魔女の力を全部使っても魔力だけでステータスの変動があるわけじゃない・・・
マズイぞ・・・・非常に超マズい・・・どうしよう!?」
コマイヌは魔王の一撃を喰らい地面にメリ込みながらどう対処すれば上手く事が運ぶかと考えていたが・・・気が付けば体が浮いていると感じ目を開くと自身の体は魔王に掴みあげられてメキメキと酷い音を立たせていた。
「いぎぁぎゃぎゃ!?!?タイムタイムッ!!!ちょッ!?マジでこのままだと崩れちゃうから!!崩れて何か出ちゃうから止めて!!!
えっと・・・その・・・・人間に好かれる魔王さんやめて!!!」
「ッ!?キサマは今、何と言ったぁぁぁあぁ!?」
魔王は再びすごい形相でコマイヌをギリギリと強い腕力をもって問い詰めるとコマイヌは何度も何度も魔王の事を良い様に呼び怒りを収めようと媚を売ると・・・・
「ほほぅ、素直な部分もあるのか??それともそれすらも演技なのか??
どうだ??答えて見ろ・・・もしもウソだと知ればそうだな・・・・
―――――――――――――この地上から消してやる。」
「ヤベェ・・・ある意味時限爆弾仕掛けちまったぞ・・・・だが、このバカな魔王だあと数分はこのまま騙せるとして他に何か人が走って行ったように見えたが・・・ありゃ一体・・・・」
魔王とコマイヌはそのまま話し合いとなり、その頃駆け出したハルトはやっとの思いでメルトの縛られている場所までやって来るとメルトはハルトを見た瞬間に怒りを全身を使ってアピールしつつ口からもドバドバと放出していた。
「あんたねマジで遅いんじゃないの!!!
魔王も魔王ですぐに岩に潰されるわで大変だったんだからね!!!
こんな戦いさっさと終わらせてシュゴビー飲みたいよぉ・・・・
お腹空いたし魔力も取られちゃってるし最悪な一日ヨォ・・・・うわぁぁ~~ん。」
「お、おいちょっち・・・泣くのは止せって人が見たらヤバイプレイをしている風に思われたらどうすんだよ・・・・
それに俺のこの剣ならその鎖も断ち切れるだろうしやってやってもいいんだが??
――――――――――その前に話をしないか??すごく大切な話だ。」
ハルトは状況的に立場というものを剣をチラつかせてみせるがメルトはそんな事はお構いなしとさっさと鎖を切る様に強く出るとハルトは背を向けて帰るフリをし始めた。
「ちょっとちょっと待って、ううん待ってくださいハルト様!!!
私がわるぅござんした!!!だからこの鎖を切って私めを解放してはくださいませんでしょうか!?」
「それだけか??他に何もないワケか??そうだよなぁ~お前だもんなぁ・・・
どうせ口約束したとしても解放されたら忘れたとかいうんだろうし・・・このままそうやってあのコマイヌのおもちゃにされてたらいいんじゃないか??
お前だらだらしたかったんだろ??」
ハルトの言葉にメルトは怒りを蓄えつつもにっこりと作り笑いを浮かべて何をどうするのかと話をしようと持ち掛けひとまずはハルトをその場にとどまらせることに成功はしていた。
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