301日目 ボランティアの参加と宴?
報酬を受け取った後に立ち寄った腹ごしらえ程度の酒場での一連の流れは・・・もはや他の国に住まう悪い魔王を討ち取ったように盛大に振舞い。
その主催者が成金と化したメルトであり。
その振舞いは貴族のように振舞い・・・ドケチで酒喰らいのメルトとしてはあり得ない程に豪勢に振舞い・・・・最終的には記憶がないまま家に帰っている状況で気が付けば何故かハルトの隣でせっちゃんがスースーと寝ており・・・その先に見えるメルトの表情はとんでもない喪失したような顔をしていた。
「お、おい・・・どうしたんだ??お前・・・昨日はあんなに楽しそうに呑んで食って俺たちにも奢ってくれてた元気はどうした??
えぇっと・・・あんなに大盤振る舞いしたのはいつぶりだ??昨日は本当に・・・・たのし・・・・」
「えぇ・・・楽しかったわよ!!!最初から最後までね!!!
けどッ!!!私・・・・どうしていつもこうなのよ!!!
私のお金が・・・・お金がぁぁぁあぁぁ・・・・」
メルトは両膝から崩れたと同時に握っていた紙切れがハルトの足元に落ちると・・・・ハルトは薄々感じてはいたが覚悟してその紙切れを見ると。
それには暴魔を倒して分けた報酬の大半以上が消し飛ぶ数字が書かれており。
メルトはそれを気前よく分割もせずに払っていたらしい・・・・・
「こ、これは・・・ま、まぁ考えを変えて見りゃ昨日の宴会は酒場にいた全員が喜んでたしきっと今後は運気が向いてくるんじゃないか??
だから元気出して今日の調査をやって行こうぜ??な??」
「グスン・・・・じゃぁ・・・少しお金頂戴よ・・・・」
この子供にお小遣いを上げるような感覚は絶対に自分自身にはやって来ないであろうと感じていたハルトであったが。
このメンタルが霜柱のように踏めば簡単にクシャッとなってしまいそうなメルトに真っ向からダメだとは言えず。
幾らほしいのかと尋ねると・・・・メルトは指を追って数え始め―――――――
「そうね、先ずは景気よく100万ゴールドってところかしら?」
「ざけんなッ!?お前が昨日大宴会するわよッ!!って言った時に俺達は止めただろ!!!それをお前は自分が全部奢るから任せろと後悔はしないと言ってこれなんだぞ!!!
それをまぁ堂々とおごりに奢ってしまいには金を寄越せだぁ・・・・お前は本当にどうしようもないダメルトだなッ!!!!
もう少しは俺たちの言葉を聞いて自重すると言うもんを身に付けたらどうだ!?」
「ハルト・・・もうその辺にしておいてはどうですか??
もうすでにメルトのライフはとっくに《《ゼロ))・・・・コレ以上叩きのめして本当にメルトをボロ雑巾にするつもりですか??
私からのささやかなお返しです・・・これを使ってください。」
「何だ??朝から妙に騒がしいと思えば・・・・もしかして昨日の大宴会の衝撃か??
ん~~アレはさすがにメルトのネジが3つ以上は外れた異常とまで取れる行動だったからな・・・・
私も持ち金だがこれを進呈しよう・・・せめてものお礼だ。」
ハルトの正論と言う名の連撃に真っ白と燃え尽きていたメルトへ2人はお供え物をするかのように札束をメルトに置くと。
メルトはサッとその札が逃げないように懐へしまうと・・・・ハルトは一発グーで殴ろうかとも考えたが泣きっ面に何とやらと思い我慢し。
ハルトはどうして自分のベッドにせっちゃんがいるのかと不思議そうに語ると。
魔王はハルトの部屋でスースーと寝息を立てるせっちゃんを見て数秒間メルトと同じように真っ白となっていた。
「ん?どうした魔王??
魔王の意識がおかしくなっちまったから代わりに誰か説明できるやついるか??
俺も昨日少し飲み過ぎたか??全然この流れに覚えがないんだ・・・・
特に二日酔いって言うわけでもないんだが・・・・」
「そう言えば昨日・・・せっちゃんとハルト途中から2人でお酒を飲んでいる様でしたが・・・その時に話していたとかそう言うのではないのですか??
もしかして2人は・・・昨日の晩にエッ・・・・」
「ナイナイ、こんなもやしクソ野郎ハルトマンにそんな度胸も根性もないわよ。
私にこうやって給付金もくれないダメ男よ?そんな男に抱かれるとか・・・ねぇ??クスクス・・・・」
「んん~~~それ以上はいけな・・・・・ス~~~ス~~~」
「な、なななな!?何がいけないのだ!?せっちゃん!?起きるんだせっちゃん!!!
昨日の件からこのハルトのベッドにインするまでの基調で有意義な内容を全て私に告白するんだ!!!
さもなくば・・・・えっと・・・えぇっと・・・・キルッ!!!!」
魔王は何が何やらと言う表情で鼻風船を膨らませるせっちゃんをぶんぶんと振って起こそうとするが全く起きる素振りも気配もなく。
その部屋の外では先ほどまで上から口調だったメルトはハルトの剛力によるグリグリに涙目にさせられており・・・・泣きながらの謝罪大会となっていた。
「んで、真面目に聞くが・・・本当に誰もせっちゃんがここで寝ている理由も家に来ていることも知らないんだな??
それだったらどうしてせっちゃんは俺の部屋で寝てるんだ??」
「それはこっちが聞きたいところです。
ハルトが童貞と言う事は知っていますが・・・・さすがに初手でせっちゃんを相手にするなどと言うハードなことはしないでしょうし・・・・
ん~~本当に謎が謎を呼ぶ状況ですね。」
「ふえぇ・・・朝から何で私が泣かされないといけないのよぉ~~
私はみんなに沢山奢って宴会をしたんだから少しくらい暴言に近いことを言ってもいいじゃない・・・・どうして私を好き放題にさせてくれないの・・・・」
「せっちゃぁぁぁぁぁッん!!!!起きるんだ!?起きてこの状況の説明をぉおぉぉぉ!!!!」
「ん・・・んん??どういう状況??どうして私・・・ここで目が覚めて・・・・イツツ・・・昨日はお酒を飲み過ぎちゃったから頭が・・・・み、水をいただけるかな?」
せっちゃんは頭痛がひどいらしくキルりんから水をもらって飲み干すと。
お次は魔王の番と言う風に昨日の事を詳しくと言ってせっちゃんに問うた。
「昨日??酒場でハルトと一緒にお酒を飲んで・・・沢山飲んで・・・・
それからしてメルトも寝ちゃってダメだから早く戻ろうとかキルりんが言ったのかな??
だから私は酒場の前で解散したんだけど。
やっぱりハルトたちがちゃんと家に戻れてるか心配になって戻って来てみたらみんな変な所で寝てたから私がしっかりと寝かしつけてこういう事になったんだった。」
この状況はせっちゃんが仕組んだと言う事がわかり・・・魔王はそれから他に何か変った事や異常はなかったのかと深く問うがせっちゃんは特に何もなかったと言いつつお腹の音を盛大に鳴らして朝食を要求していた―――――――――
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