296日目 恐怖の刷り込み
ハルトはあんまり食べ物を食べていない様子から心配を隠せなかったせっちゃんはハルトに調子が悪いのかと尋ねると。
ハルトは調子が悪いのではなく目の前でシュゴビーをガブガブと飲み漁るメルトに不安と今夜に問題が出ないかという悩みをぶちまけると。
魔王とキルりんはシュゴビーを再度注文しようとしているメルトを引っ張り戻して席に座らせると本題に入った。
「で、今夜の調査の件なのだが・・・・いつものように集合して昨日と同じ時刻に出発はするがちょっと目には見えない点でアクションをかけて見ようかと思う。
それも魔獣や害獣等を呼び出す系統の魔術やアイテムの使用を拒否しているギルドへの挑戦としてだ。
何せ効率を考えるのであれば相手側の住処やテリトリーに踏み込むことなく呼び出して返り討ちにする方が断然勝率や効率がいいからだ。
だがそれをギルドは認めてはいない・・・・どうしてか??それだけが疑問だが私の魔王たる私の能力で魔獣にアプローチをかけて見ようかと思う。」
「アプローチって・・・あの闇の深い森の中にいる得体のしれんバケモンを呼びそうって言うのか??
それって呼び出せる確率はどんなもんなんだ??それに・・・人型の化け物って言ってとかだがそれが真実とも限らんだろ??」
「そうですね・・・そればっかりはやってみないと、という事だけしか言えませんが。
このまま何もせずに何日も調査をしていてもハンターや冒険家各位が疲弊していくばかりですし。
ここは少し荒っぽくても・・・・ギルドの目に留まる形であったとしてもやるべきことかもしれませんね。
こっちは一応は人のためという事でやっておりますので。
私たちは悪くない悪くはないのですよ!!はい!!」
「だけど・・・そんなキレイ事を言ってもどうせ最後には報酬が出なかったらどうしようもないのが私たちなんだから少しくらい荒っぽいだとかそう言うのじゃなくてド派手にエキサイトしましょうよ!!!
あひゃひゃひゃ・・・今夜の調査は暴れるわよぉ~~~待ってなさい魔獣共!!!
私が一匹残らず狩り尽くしてやるから!!!」
「め、メルト!?ちょっと落ち着いて!!!
テーブルの上に立つのはマナーが悪い!!!
ハルトたちもメルトの威厳とか何かしらの大切なモノを守ると思って手を貸してはくれないか??」
せっちゃんの必死の訴えにハルトたちは微動だにせず・・・・せっちゃんへハルトたちはメルトの威厳はとうの昔に落ちに落ちて地面の中だと伝えると。
せっちゃんもテーブルの上で高笑いを浮かべるメルトを見て席に着き・・・・これからの調査の為にと再度注文を入れ、メルトがすっころんだ所でガツガツと食事を済ませると・・・・時間が過ぎていき夜になっていた。
「よし、それじゃ時間が来るまでギルドで少し時間を潰すとして・・・・
おいメルトォ~移動するから起きろォ~~ったく・・・シュゴビー何てやっぱり昼間っから飲ませるのはダメだったか。
――――――――――早くも不安的中だな・・・・」
「ですがメルトからシュゴビーと言う名の精神安定剤を抜けばイライラからの街へ魔法をブッパする可能性があると考えますとこれが一番の最善の手かと思いますよ?
少しギャーギャーと女には見えないうるささとやかましさはありますが・・・・こうやってスースーと寝ている顔だけは少女ですよね。」
「全くだ・・・・起きたらすぐにシュゴビーだのお金だのと暴走するメルトも寝顔だけはな・・・・」
「だけど酒瓶をもって寝るってすごい寝方だと思うのは私だけ??
ううん・・・そんなことよりも早くメルトを起こしてギルドに行こう。
昨日の出来事について新しい情報が聞けるかもしれないでしょ?」
せっちゃんはメルトから酒瓶を引き抜いて洗面台に連れて行き・・・身支度をさせた後にハルトたちとギルドへ向かった。
「ギルドに到着したものの・・・相も変わらず調査組の人数は多いよな。
街や村の外を見て回るだけで報酬がもらえると知ったヤツらとは俺たちも同じことを考えてる分だけあって文句は言えないが。
昨日よりも人が多くないか??」
「きっとコレのせじゃないかな??
追加メンバー求むっていう張り紙がたくさん張り付けられてて・・・・
立ち寄った冒険者から観光に来てた人たちまでもが参加してるらしいの。」
「それは面倒だな・・・・外部からの冒険者やハンターの参加があったなら犯人がどこにいるのかもわからないぞ?
ちょっと怖い噂でも流して追っ払うとするか?」
「お、それはいい作戦だな。
そう言う事なら俺に任せてくれないか?ネタならいくつか考えてるしさ。」
「そう言う事なら面倒事をハルトに任せて私たちはここから見物しておきましょう。
ハルトの腕の見せ所なのでしっかりと観察させてもらいますね!!!」
「ハイハイ早く生きなさいよね。
本当に・・・時間がまだ早いのに連れ出された身にもなりなさいよ・・・・
あぁ~~シュゴビーが飲みたいわぁ。」
と、魔王たちはハルトにこの場を任せると言って見送ると。
ハルトはグッと指を立てて所見の冒険者やハンターたち一人一人に肩を組んでは話を振りまき・・・時々魔王たちの方を見ながら説明すると。
そのモノ達はハルトの告げた噂に恐れに恐れて参加を辞退してギルドから数十人と出て行き・・・・ハルトは満足げに魔王体の元へと戻った。
「おぉ~これだけ減ればいいかもしれないな。
だが・・・ここまで皆を恐怖に陥れるとは一体どんな話をしたのだ??」
「それは私も興味あるわ!!!
暇だしちょっと話しなさいよ~」
「え、怖い話も何もこの調査には怖いヤツらが参加してるって言いふらしただけだが?
例えば・・・超絶ドスケベサキュバスがいるとか。
魔法をすぐ人に向かって撃とうとする魔導士・・・・あとは貧相な部位を指摘したらナイフが飛び出すクレイジー暗殺者って言ったら大体が怖がって逃げてったな。」
「アハハ・・・ハルトぉ・・・それってつまり私たちを話のネタにしたんですね?
本当にハルトってば命知らずにも程がありますよ・・・・
まぁ死なない分だけ体に刻み込むんですがね!?さぁ表に出やがれ仲間売りのハルト!!!」
と、キルりんはハルトを外に引きずり出してナイフで血祭りにして戻って来ると。
昨日、後半を担った連中がギルド側に何か言っている様でその話を聞きにボロボロになったハルトを引きずって近づいて行った――――――――――
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