292日目 外周調査開始!!
あれから食事を済ませたハルトたちは・・・よってへべれけになったせっちゃんを連れて言われたようにギルドに入って行くと。
ギルドの受付嬢はせっちゃんを見つけるとすぐに近づいてくるや・・・・
せっちゃんの首をぐわんぐわんと振って目を覚まさせると。
ハルトたちや他の冒険者たちも参加するという事からぞろぞろと集まり。
一斉に依頼である街と村の外周パトロールの説明が始まった。
「コホン、私はいつも皆様のサポートをさせていただいております受付嬢のウェストリーにございます。
この度の街と村の外周定期提示調査をご希望される方々は最後の方までしっかりとお耳に通してくださいね。
ではまず初めに・・・・この依頼は難易度未知数という極めて異例中の異例とさせていただいております。
その理由もこれから説明いたしますが、時々なのですがこちらに折られる魔王さんのようにべらぼうに強い魔王タイプの魔人や悪魔、魔族系統が現れる可能性があると言う事。
他に悪事を見られたからといきなり戦闘を吹っかけてくる野蛮な蛮族等々様々なイレギュラーがあるかと思われますので難易度が未知数となっております。
と、申しましても出会った方々は大体が見てからすぐに逃げて来たとか戦わずして敵前逃亡したとかで判定し辛い内容が多々あったと言った方が正しいのかもしれませんがお気になさらず。
それから調査のルートですが・・・登録PTの団体で半周ずつ行っていただき。
バトンリレーの要領でぐるっと調査していただければOKでございます。
報酬につきましてゃ各自の討伐された害獣等の質や捕獲なされた賊の懸賞金がボーナスという形で仕留めた方に配布されます。
基本報酬は半周で1名5万ゴールドと低いかもしれませんが害獣や魔獣を倒すことによって報酬がグングンとアップしますので振るって退治してくださいね!!!
以上で調査内容等の説明を終わりにしたいと思うのですが・・・・他に何かご質問等ございました直接私の方に質問してください。
それではこれからルートの配置を行いますのでしばらくお待ちください。」
質問を受け付けると言っていたが、他の冒険者やハンターは自信満々なのか疑問にもう部分がないと言った様子で武器の調整やストレッチを行う者がおり。
ハルトたちもこれから調査をすると言う事でメルトと先ほどまで起きていたはずのせっちゃんを完全に覚醒させるためにイマジンで水を顔にぶっかけて目を覚まさせると。
2人は何が起こったのかと跳び起きていた。
「ぶぎゃはッ!?何事!?私の顔にどうしてこんなに大量の水が!?
――――――――敵なの!?敵が現れたの!?」
「コイツはまだ酔ってやがるのか???
それはそれとしてせっちゃん・・・・周りには敵はいないからさ??
鬼モードを解除してくれないか??周りの連中がせっちゃんを白い目で見ているぞ???」
「ぐぐぁ!?ボンッ!!!
失敬!!!失礼!!!眠い状況にいきなり水だから体の反応で鬼化してしまった。
にしてもこの水の量・・・少しぶっかけ過ぎではないか??」
「それは欲求不満なハルトに言ってやってください。
ハルトはすぐに人のスケブラを見たがる性癖の持ち主ですので。」
「何だと!!!ハルトの秘密性癖の1つか!!!
ふむぅ・・・だとしても私の衣装は並の魔法では効果がない特別性だから少し残念だ。」
魔王が何に対して残念なのか気にせずに待っていると。
受付嬢のウェストリーが偵察PTの配置を貼りだしており・・・ハルトたちが確認した所。
ハルトたちは最初の半周を回る調査チームに振り分けられており、ウェストリーに最初のチームに選ばれたメンバーを集め街の外に連れ出し。
さっそく装備の点検とランタンの点検を行い準備が整ったと判断した所でウェストリーは太古をドンッと鳴らし街と村の半周偵察の開始となった。
「それではみなさん張り切って行ってらっしゃいませ~~~」
「お使いでも行かせるようないい方よね。
これで魔獣とか魔族とか出て壊滅したらどう責任するつもりなのかしら??」
「ん?聞いていなかったのか??この依頼には保険が効かないみたいだぞ。
それに死んでも文句は言うなとも言っていたな。
どうやらこの調査依頼は割とすごい相手と戦えるようで私は少しだけワクワクしている。
それに討伐出来れば追加報酬が入るのだから明日がお休みになるかもしれないだろ?
だから今回の分にでも害獣や魔獣級が1匹2匹くらい現れると助かるのだが・・・・
ん?移動している先頭グループが見えて来たな。
あれは・・・・もしや戦っているのか??」
「どうやらそうみたいですね。
それに相手は・・・オークマンですよ??
魔法と槍を駆使して戦うイノシシファイターとでも言うのでしょうか。
意外と力が強い害獣の類です。」
「うおりゃぁあぁぁぁッ!!!!くッ・・・・このイノシシ野郎結構やるじゃねぇか!!!だが俺たちはこんなところで負けてられねぇんだよ!!!!
明日から楽するために金になりやがれぇ!!!!」
「ソイツは俺んのだ!!!横取りすんじゃねぇよ!!!!」
「ハッハッハ!!!それは悪かったな!!!だが・・・そのオークマンの最後の攻撃は私の一撃によるものだ。
だからこのオークマンは私のモノですよ・・・さぁ~て狼煙をあげますか。」
と、先頭では害獣の取り合いが行われており・・・少しでも報酬が増やしたい一心でのことだったのだろうが横取りをするものや仲間割れを始める連中まで現れ。
このままではこの半周PTは終着点に到着するまでに壊滅してしまう恐れがあると判断したキルりんは先頭に立ってとある提案をした。
「もしもし・・・このままでは私たちは害獣や魔獣を取り合い仲間同士でケンカや潰し合いが始まるのも時間の問題です。
ですがそれは協力関係である状況から考えるととてもよくない事です。
つまり・・・これから現れる害獣や魔獣を取り合うのではなく譲り合うのはどうでしょうか??
どちらにせよ狩るべきものは狩るのでしょうがルールを決めておくことは大切だと思いますのでね。
―――――――――――で、私の意見なのですがどうですか??」
キルりんの提案に殴り合っていたハンターたちや冒険家はすんなりとその内容で了承し・・・・この先現れるであろう魔獣や害獣を譲り合う気持ちを大切にするという志を決めてさらに街や村の外側を歩いて行くのであった――――――――
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