291日目 街や村の外周偵察依頼
ハルトたちは依頼をクリアしたあと、街へと戻り報酬を受け取ると酒場へ向かい。
気が付けばメルトはシュゴビーをガブガブといつものように飲み漁っており。
他のハルトたちはいつもの席でシュゴビーをちびちびと飲みながら今日の出来事を振り返りつつ明日の依頼はどうするかと話し合いをしていると・・・・
「やぁハルトたち久しいな。
ちょっと同席してもいいかな??」
「よぉせっちゃん久しぶりだな。
こっちに座れよ・・・で、どうしたんだ??こういう時って大体せっちゃんは依頼を持って来たりするのがオチって言うか・・・・」
「いえいえせっちゃんはメルトと違って欲の制御はできる方だと思いますのできっと1人が寂しくて一緒に食事がしたいだけだと思いますよ!!
ねぇせっちゃん!!!」
「おい、そんな1人とかいうワードを強調しなくても・・・・
いつも一人でこそこそと食事をしているのを見ている私たちだからこそそのワードは言わない方が・・・・・あ・・・」
魔王はついついと言う風に口を滑らせてしまい。
せっちゃんはキルりんと魔王の1人でというワードに心が砕けたらしく・・・ハルトの泣きついていた。
「うぇええぇえぇぇん・・・・ヒックヒック・・・・私、頑張ってるのにハルトたち以外には全然仲良くなれないし・・・PTメンバーの参加を希望してもスルーされちゃうし・・・・寂しくなんか寂しくなんかぁあぁぁ!!!!」
「せ、せっちゃん・・・えっとその・・・ムリはするな!!!うん!!無理はしない方がいい!!!
泣きたい時には泣けばいい・・・ただ・・・その、なんだ??
声が大きすぎるからもう少しだけトーンを抑えてくれると助かる。
他の客にも丸聞こえだぞ!!!」
「それに私たちも少し言い過ぎましたごめんなさい。
余りにもせっちゃんが1人で寂しそうに食事をしているのを目撃しているのでついつい・・・・で、ですが!!見過ごせませんね!!!こんなにも可憐で華奢そうに見えるせっちゃんをメンバー拒否するとは!!!」
「そ、その通りだ!!せっちゃんは悪くないぞ!!
他のPTにはせっちゃんの強さがわかっていないだけの事だ!!!その強さは誇りにしていいと私は思うぞ!!!」
キルりんと魔王の励ましによってせっちゃんは涙を拭いてニコッと笑顔を取り戻し・・・この勢いならいけると感じたのかハルトたちの仲間にして欲しいと呟くと。
ハルトはその問いには二つ返事で拒否をしてしまい、再びせっちゃんを泣かしてしまう結果となっていた。
「うえぇぇぇん・・・ハルトにも捨てられたぁぁぁ~~~」
「お、おい!!!誤解を招く言い方は止めろ!!!
別にせっちゃんが嫌だからとかそう言うんじゃないんだ。
ただ・・・ウチには厄介な奴らが多いからせっちゃんに迷惑がかかるかもだろ??」
「ちょっと待ってください・・・・私たちが厄介??いえいえ私は入っていませんよね!?
私が入っているとは本当に考えにくいです・・・えぇ私意外ですよね!!ですよねハルト!!!」
「それだと私が厄介者だと言う事になるではないか!!!
私は違うぞ!!厄介に何てなっていない!!!ハルトにそう言われた事だってないもん!!!」
「あひゃひゃひゃ・・・あぁぁ~~ヒック・・・何をたのひく話してんのよぉ~~~ヒック・・・あれぇ??もうシュゴビーないのぉ??つまんないのぉ~~
―――――――――ぐがぁあぁぁ~~~~~~」
メルトは何かを察してやって来たようであったが、スイッチが切れたかのように眠りにつくや・・・キルりんと魔王はハルトに自分たちは厄介者ではないと抗議しており。
そのややこしい2人をどけてせっちゃんに面倒臭さを見せるとせっちゃんは2人の意思を確認せずに面倒と認識し、理解した。
「これほどまでとは・・・これなら私も少しは考えるかな・・・・
うん、無理を言って悪かった・・・それにハルトたちは私とときどきは一緒にPTを組んでくれるし・・・他の連中に比べたらマシだが・・・本当に時々ハルトたちの賑わう声を聴いていたら寂しくなってしまってな。
話を変えよう・・・今回はその件とは別に依頼が入って来ていてな。
この時期には食料が確保できずに村や町を襲いに来る害獣や魔獣がいるのは知っているだろ??
その魔獣がこの街付近に出没するかもしれないと言う事からギルド側がとある提案を出したんだ。
その内容と言うのも陽が落ちてから街をぐるりと偵察するだけの任務なんだけど・・・・報酬も人数分出るらしくてな。
だからハルトたちもいてくれたら助かるなと思って声をかけたんだけど・・・・」
「ナニナニ!!!お金の話をしなかった!?
私、楽してお金が稼げるのなら喜んで力になるわよ!!!
で・・・見回りってどういう事をすんの!!!詳しく聞かせなさいよ~~」
「コイツ・・・・せっちゃんの依頼を寝ながら聞いてやがったのか・・・・ここまで金に執着してるとは・・・ある意味大したもんだぞ・・・」
「だが、一番説得の必要なメルトが起きたことは大きい。
それにせっちゃんとは長い付き合いだから下手な依頼はないと踏んでメルトは起きたのだろうな。」
「見回りと言っていましたが・・・メルトの場合見て来たと適当に言いそうで問題に発展するアレですよね??
安易にどうなるのかと想像できるのがメルトなんでしょうが・・・・
ハルトはどう思います??これからの季節は依頼の難易度がググッと上がりますが報酬もそれと見合うようになりますが・・・・危険な季節ですからメルトを入れて依頼をこなすことを考えるとせっちゃんの依頼を受けて毎日小金を集めつつそこそこな依頼をして日々を生きる方が危険が少なくてよいのかと思うのですが。」
「ん~~そのせっちゃんの見回りで出会う魔獣や害獣の類にもよるがそうだよなぁ・・・この季節くらいから害獣討伐や魔獣討伐は魔王がいないと手が付けられねぇくらい難易度が上がって来てるし。
メルトは魔法をブッパするしか能のないダメルトだしなぁ・・・・
今回はせっちゃんの提案に乗ってパトロール任務を受けるとするか。」
ハルトはメルトたちに異議はないかと尋ね、無言と言う事でせっちゃんの依頼を受けることに決定すると。
せっちゃんは食事を終えたら声をかけて欲しいと言って席を離れようとした時、メルトはせっちゃんの手を掴み・・・・共に食事を続行することとなってメルトはせっちゃんに酒を浴びるように飲ませ。
これからパトロールの依頼があると言う事も忘れているのかというほどに飲ませに飲ませていた。
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