263日目 エインの初酒場
エインとジャージーに近づいたハルトたちはどうして酒場にいるのかと問うと。
ジャージーはこの街や村の中を案内している最中と語り。
今日は陽が落ちて遅いと言う事もあって生き慣れた酒場だけの案内と言う事で連れて来たと語ると。
ハルトは2人も一緒にメシを食べるかと問うと、断られることなく2人は頷き。
ハルトたちの席についてシュゴビーで乾杯をした。
「ンゴンゴンゴンゴ・・・・・ぶっひゃぁぁぁ~~~うまいぃぃい!!!
やっぱシュゴビーは体に染みるわねぇ~~」
「いつも毎回おんなじことばかり言って飽きないのですか??
にしても・・・・ボロ布を着ていた時は分かりませんでしたが・・・・エインって見た目以上にデルトコが出たエルフなのですね・・・・
これでまた敵が1人増えたと言う事になりますが・・・・・夜道は気をつけてくださいね??」
「おい・・・急に何を言い出すんだ・・・・
キルりんは大きいモノを持つモノに少しキツく当たる癖があるから気にしないでやって欲しい。
自分のコンプレックスを相手と照らし合わせて怒りに変換するのが強くて私たちも困っていてな。」
「どちらかって言うとモノを持った対照を憎むよりももってない事を指摘される方がキレて手が付けられないがな。」
「へぇ~~キルりんさんってそう言うタイプだったのね。
だけどこれはキルりんさんが想像しているよりも重くて邪魔よ??
自分の足元に落ちてるものを拾うのも一苦労するのよ??
で、エインちゃんはシュゴビーは気に入った??」
「こくこくこく・・・・ぷはぁ・・・・このシュワシュワしたのがいいです。
こんなに美味しい飲み物初めて飲みました。
それにこのおつまみ?というのもホワホワでとても美味しい・・・・」
ジャージーの問いに今までに見た事も無い良い顔で答えるエインにホッとするハルトを見た魔王たちは言葉にならない感情をぶちまけ。
ハルトに気が付かないように足を思いっ切り蹴り上げていた。
「だ、誰だッ!?俺の足を蹴りやがったのは!?
メルトか!?キルりんか!?それとも・・・・魔王か!?」
「そんなの足に聞かないとわかんないわよ??
だって蹴ったのは足なんだし??私たちの意に反した動きをしちゃうかもだし??」
「そうですよ・・・それにナイフや剣が勝手に飛び出さなかった事の方が良かったと思いませんか??
もしかすると飛び出しちゃうかもしれませんよ??」
「そう言う事だハルト・・・・わつぃたちは何もしていないし知らない。
ただそうだな・・・・不必要な発言は滅びを招くと言う事だ。
だから気をつけて喋る事だ。」
「えぇっと・・・ハルトさんたちはいつもこんな感じだからエインちゃんは気にしなくていいのよ??」
「うん・・・少しびっくりして・・・・ごめんなさい。
私のせいで・・・ケンカになってしまって・・・・」
エインは自分の行動でハルトたちが喧嘩をしてしまったと勘違いをして曇った表情をし始めると。
ハルトは魔王たちにどうするつもりなのかと問い詰めると・・・・・
「だっ・・・わかったわよ!!!エインのご機嫌を取ればいいんでしょ!!!
だったら・・・・ん~~そうねぇ・・・エインは人がカエルになるところなんて見て見たく・・・・」
「あるわけないだろ!!!エインを何だと思っているんだ・・・・
エインのような大人しいヤツがお前みたいにクレイジーだと思ったら大間違いだ!!!
で、魔王は何かないのか??」
「わ、私か??
ん~そうだなぁ・・・・そうだ!!アレをやって見せよう。
まずここにある水を・・・・ハァァアァァ!!!ハッ!!!
何と無色透明な水がぁ~~~綺麗な虹色に!!!」
「何というか子供だましなネタですが・・・・
ジャージーとエインにはウケたみたいですね。」
魔王の魔法による水の返還を見た2人は同じように喜んでおり。
その虹色の水は飲めるのかと問うてきた。
「マジでこの不思議カラーの水を飲み気なのか???
虹色だぞ虹色??魔王の頭の中みたいな色だが・・・・これって本当に呑めるのか??
呑んだらサキュバスになったりとかしないだろうな??」
「まだ私の事をサキュバスと言うか!!!
コレは飲んでも特に異常や気分が悪くなったりするようなものは入っていないから安心して飲めるんだ。
と、言うより私の脳内はこんなにピカピカしてはいないぞ!!!」
「本当に大丈夫かしら・・・・どう見ても呑める色じゃないんだけど・・・・って・・・・もう飲んるじゃない。」
「ですが魔王の言った通り本当に何も起こりませんね。
ですがそれだけ色が付いているのに味も何もしないのですか??」
「えぇ・・・何にも変わった味はしないけど・・・・エインちゃんは何か感じる?」
「ん~私も特に・・・エルフの湖だと水がエメラルドのように輝くくらいだから同じ原理なのかも??」
ハルトは昔やったゲームでエルフの里に向かった時の事やアイテムでのポーションのカラーを想像すると。
目の前の液体とは同じようなものかと安易に考えて流すと。
エインに謝罪を済ませてからハルトたちは先に上がると言ってエインたちと別れて家に戻っていった。
「そんじゃ、また明日な・・・・明日は適当な時間に起きて適当に依頼を受けるからよろしくな。」
「わかったわ!!!明日もじゃんじゃん稼いでうんまいシュゴビーを飲むわよ!!!」
「毎日本当にシュゴビーばっかり呑んで飽きないのですか??
あの自称花の魔王からのお酒はどうなったのです??」
「そう言えば神酒の一番搾りを持っていたのだったな。
―――――――――アレは完成したのか???」
魔王たちの問いにメルトはその言葉を待っていたかのように自室に消えて綺麗なガラスの瓶に封印していた神酒をもってやって来ると。
2人と目の前に置いて長い長い説明が始まり・・・・・
「あぁ~~要するにまだ完成じゃないって言う事ですか???
簡潔にかなしてもらわないと本当に聞くのが面倒なんですが・・・・」
「私もキルりんと同意見だ。
飲めるのか飲めないのか・・・・・どうなんだ??」
「本当に2人はせっかちなんだから・・・・こう言うのは長い過程を聞いてから最後の部分を聞くのが通ってもんじゃない。
まぁ2人にはまだまだお酒の話をするには早かったと言う事ね。
いいわ!!!答えてあげるわ!!!コレは・・・・そこそこに完成してるの!!」
メルトの言葉に2人はずっこけて崩れ落ち。
ベッドで寝転がって聞いていたハルトでさえ転がり落ちており、神酒の真の完成はまだ時間がかかると言ってしまい。
魔王たちは無駄な時間を過ごしたとぐだぐだと文句を言いながら部屋に消えて行き。
メルトはメルトで神酒を我が子のように可愛がりながら部屋に消えて行った。
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