254日目 芋の調理対決


 ハルトたちはモグラの害獣を引き取ってもらい報酬と追加でもらった芋をもらって家に帰ると。

まずは風呂だと言って各自サッパリした所でハルトたちは芋の調理についてどうするか話し合いが始まった。



「私はおつまみになれば何でもいいのだけれど。

ここは秋らしく秋の味覚勝負って言うのはどうかしら??

自分たちで芋を使って料理をして食べ合うのよ!!」

「何だか面白そうだな。

私は別に構わないぞ?最近もっと腕が上がって来たからな!」

「それは自分で言うものではないような気がしますが。

そうですね・・・たまには酒場でのモノ以外を食べるのもいいでしょう。

ですが食中毒にならないようにしっかりと火を通してくださいよ?」

「んじゃ、各自芋を適当に調理したらここに集合って事で。

―――――――――解散ッ!!!」

ハルトの合図でメルトたちは芋をもって本当に家から飛び出して行き。

家に残ったのはハルトだけになっていた。



「そんじゃ俺はいつも通りのアレをするか・・・・・」

「今回の私は一味も二味も違うのですよ!!!

何せせっちゃんという大きな見方がいるのですから!!!」

「さて・・・今回はどのような料理にしようか・・・こういう時はジャージーに聞くのが良いな。

何か面白そうなレシピがあるかもしれないし尋ねてみるか。」

「ん~秋だからかしら??カエルが全然いないわねぇ・・・・

人を変えるにして使うのは駄目って言われてるし。

こうなったらもう少しワイルドに料理しちゃおうかしらね。」

各自は自分たちの本能のまま街や山を駆け回り。

人や器具を余すところなく使って調理を始め・・・・時には起こられ時には呆れられと。

振り回す側も振り回されている側も大変な思いをして数時間後、メルトたちは同時に家に戻って来ていた。



「ハァハァハァ・・・・私が一番のようね!!!」

「な、何を言っているのですか??

ここでの順位は料理の順位とは全く違うので関係ナッシングですよ!!

で、魔王は・・・教会の銀食器のように思えるのですが本当に1人で作ったのですか??」

「な、何を言っているのかわからないな・・・・わ、私1人で作ったモノだ!!

こ、コレは・・・そうだ!!良い食器がなくて探してたら教会にいてたまたま暇そうにしていたジャージーにちょっとだけ・・・ほんのちょっとだけあいであをもらって作っただけだ!!

だから作ったのは私だから私の料理なのだ!!!」

「そんなことはどうだっていいからさっさと入ってメシにしないか??

どれだけ待っていたと思ってるんだ???」

流石に待つのに飽きていたハルトはメルトたちをリビングに集め、先ずは誰からの料理を食べるかと言う事になり。

ハルトを除くメルトたちは我が先だと言いあって先に進まないと感じたハルトは。

ジャンケンで決めることにすると。

そこからはまた違う意味で熱い戦いが始まり・・・・・



「じゃんけんぽんッ!!!

メルトそれは反則です!!!それじゃもう一度!!!」

「ぽんッ!!!くッ・・・相子か。

――――――――次で決着を付けてやる覚悟しろ!!!」

「それじゃ・・・・ぽんッ!!!!

よっしゃ!!!私の勝ちィ!!!1番手は私で後は適当に決めて頂戴!!!」

「んじゃ俺はまだ時間かかりそうだから最後でいいや。

で、メルトは一体何を作ったんだ??」

ハルトはメルトに何を作ったのかと尋ねると。

自信満々という顔をしながら皿をテーブルに置き・・・・フタを開くと・・・



「さぁコレが私の自信作!!!風芋団子よ!!!」

「気色悪いわ!お前・・・こんなもん作って酔ってんのか??

普通はもっと食べやすいカラーリングで作るもんだと思うが・・・・

なぜにカエル、なぜに卵・・・・やはりお前ってカエルの魔法使いじゃねぇのか??」

「それにこれは・・・妙にリアル・・・こちら何てオタマジャクシまで作ってありますよ??

ですが料理は見た目ではなく味だと偉い人が言っていましたのでここはひとつ魔王が先手として食べてくださいよ。」

「えぇ!?私がか!?

ぐッ・・・だが・・・メルトも一応気合を込めて作ったモノだろうし無下にもできん・・・よしわかった!!!それじゃこれを・・・・あむッ!

ぐぅぅ・・・・味や触感は芋なのだがどうしてもカエルの卵を食べた感じがしていい気分じゃない・・・・」

魔王は涙ながらに答えると、ハルトたちも魔王だけには食べさせられないとひと口食べると魔王と同じ気持ちになり・・・涙目になりながら食べ。

メルトにコレは味見をしたのかと3人が問うと・・・・



「そんなの芋だけしかしてないに決まってんじゃない!!

こんなの芋を適度に蒸して丸めただけよ?」

「お前・・・後の残りは全部お前が処理しろよ!!!

――――――――そんじゃ次ッ!!!」

「ではお次は私の料理を食べてください!!!

これぞアサシン流の究極料理の1つ・・・・イモケンピです!!!」

キルりんは懐かしい響きの料理名を語りながらフタを開くと、その中にはとんでもないほどに鋭く鋭利に作られたイモケンピが並んでおり。

それは口に入れるだけで斬れそうなほど鋭利なイモケンピから体に突き立てれば相手をぶち抜けるほどに鋭さを増したイモケンピがあり。

ハルトたちはキルりんにイモケンピの食べ方と尋ねると・・・・



「アサシン流の究極料理は食べたものを即死させる目的で作られておりますので・・・・まぁ目的はイモケンピを使った殺傷なので食べても害はありませんが・・・・って、ちょっとまだ説明が!!!」

「そんじゃ・・・イダッ!?

なんじゃこりゃ!?めちゃくちゃ鋭いじゃねぇか・・・このイモケンピ・・・・

それにこっちのは強度が高すぎておれねぇし・・・・お前も相当なものを作ったな・・・・」

「私の強靭な顎でやっと噛み砕くことができるほどだからな。

このイモケンピという食べ物は相当熟練しなければ作成不可能な料理だと言える。

メルトの感想はどうだ??」

「ん~~どうして私のお芋団子は駄目だったのかしら???

やっぱりカラー??それとも何かしら・・・・パクッ・・・ん~~美味ぃ~」

イモケンピに触れらずに自分の芋団子の処理をしているメルトを放置し。

キルりんの次に魔王が銀の皿をテーブルに置くと・・・それはもうどこで作って来たのかわかるという食器であったが。

ハルトたちそれには触れずに魔王の作った料理に期待していた。

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