214日目 一件からちょっぴり有名人?
ペンダントを持ったメルトに追いつくと。
そのままギルドの受付に渡して一通りの話をすると・・・ホムンクルスの遺品がペンダント一つだけと言う事に納得のできない受付は。
功績をたたえたいが証拠不十分と言う事で報酬の半分だけを渡すと言ってペンダントと報酬を受け取り、家で報酬を分けると・・・
「それじゃ私はやる事があるから出てくるわ。
少し遅くなっちゃうかもしんないけど夕食までには戻るから絶対に先に行ったりしないでよ!!!約束だからね!!!」
「ハイハイそう言ってるうちにも時間は無くなってんぞ~~~ホラ、さっさとやる事やってこい。」
ハルトはシッシッとジェスチャーをしてメルトを追い出すと。
キルりんが遅れて戻り、ホムンクルスの報酬を少しだけもらえないかと言い出し。
ニオイ玉の件もあって少ない報酬金をキルりんに別けると。
キルりんはいつも依頼達成後に聞こえる騒がしい声の主がいないとつぶやき。
ハルトの代わりに魔王がメルトが出かけて行った事を伝えると。
キルりんはハルトにここで寝転がっていていいのかと問うた。
「何だ?メルトが心配なのか?それならキルりんたちが迎えに行ってやればいいんじゃねぇの??」
「ハルト・・・本当はメルトが何をするために出かけたのか知ってるはずですよね?
きっと・・・メルトの事ですのでケチったかどうかは置いておいて教会に何も言わずにやっていると思いますよ?」
「そうだな・・・ケチったかどうかは置いといてメルトは1人でやろうとするだろうな。
ホラ・・・恥ずかしいのなら私たちも付き合うぞ?どうしたいのだ?ハルト・・・」
魔王がそっとハルトに触れると、ハルトは髪をワシャワシャとかきむしり・・・・教会に行くと言うと魔王たちもお供すると言って共に出て行き。
教会でジャージーに一通りの話をするとハイネ司祭の特例がおり、ジャージーを連れてメルトが向かったであろう墓地に向かった。
「えっと・・・・後は何をするんだっけ?酒でもかけるんだっけ?
埋葬の儀式なんてやった事ないしこのホムンクルスの名前なんて知らないわよ??
ん~~適当にホムさんでいっか!!これでよし・・・墓石は完成っと!!」
「完成っと!・・・じゃねぇよバカ!!!誰が木の板に名前を彫って墓石って言ってやがんだ!!!
もっと他にあんだろ!?それにホムさんって・・・お前それでも魔術師なのか??」
「ハァハァ・・・・ハルトさん~~~急に走ると危ないですよぉ?
ここは私もよく転んじゃう危険地帯なんで・・・あぁぁ!?」
「おっと、大丈夫か?
きっとジャージーは体系と服装から足元がよく見えなくて足を引っかけるのだろう。
私も時々そうなる時がある。」
「そうですかぁ・・・それは良かったですねぇ!!!
あ、いいコトを思いつきました!!ここは墓地なのですから新たに墓が1つや2つ増えても問題ありませんよねぇ!!!えぇ問題ないですとも!!!
乳のあるやつはみんな死んじまうといいです!!!!」
キルりんはナイフを取り出して切りかかろうとするはそれを引き留めるとジャージーに教会のやり方での供養を頼み。
ジャージーは真剣な顔をしてから質問し始めた。
「この方のお名前はわかります?
その・・・必ず必要と言うわけじゃないのだけれど・・・・
あった方が進行しやすいので・・・」
「この人の名前はホムさんよ。
ホムンクルスのホムさん!!!それで十分じゃない!ダメなわけ?」
「ダメだろ・・・・消えてったホムンクルスにあの世で何て言う気だよ・・・・
何か聞き出す方法とかないのか?ペンダントに書かれてるとか?」
「そんなうまい具合に・・・・
ん?裏に何か錆びた跡があるな。
なになに・・・ジェームス・ホムルンド・・・・らしい。」
「あぁ~~ホムさんで大丈夫そうですね。」
魔王のペンダントを受け取ったハルトは冗談だろうと自身の目で確かめると本当にその名の通りに書かれており。
ジャージーに本当の名前を知らせると・・・ジャージーはメルトの機嫌も考えてホムさんとして進行し。
式を終えるとハイネ司祭が与えてくれた土地にペンダントを瓶に入れて埋め。
ジャージーと共に来てもらっていた職人にその場で墓石を掘ってもらって立てると・・・・
「さぁ~終わった終わった。
コレでホムさんは思い残すことも何もせずにあの世で暮らせるでしょうよ。
損じゃ私たちも夕食にしない?」
「そうですね、今日の出来事は私の中にいたぐうたらで酒癖が悪くて金に目がなくて女のかけらもないクソのようなメルトでしたが・・・・
大きく見直しましたよ。」
「あぁ、私もだ。
昨日今日出会った他人なら無視するだろうと思っていたのだが。
まさかの反応に驚きを隠せない。
だが・・・誰よりも先に行動したメルトに私は誇りに思う。」
「あぁ・・・・言いそびれたが・・・・今日は久々にいい活躍だった。
その・・・・今日は奢ってやる。
だから明日もしっかりとやってくれよ??」
「ハルトさん?ちょっといいです??
土地はハイネ司祭が提供してくれたのでいいのだけれど・・・・
式と墓石の工賃は別途なので後で教会まで来てくださいね。
それでは私たちはこれで・・・・・」
ジャージーはニコッと笑みをハルトに投げかけながらハルトの手に請求書を渡すと颯爽と帰って行き。
ハルトは泣きそうな顔をしながらメルトたちの方を見ると、誰も目を合わせようとせず・・・・魔王も落ちていく夕日に目を奪われたような風を見せていた。
それから・・・ハルトたちも街へ戻り、教会で支払いを済ませるとその足で酒場へ向かい。
ハルトはジャージーに持って行かれた金額をぐだぐだと語りながらシュゴビーをがぶ飲みしていた。
「どうして俺が式代等を払わねぇといけねぇんだ!!!
それに払うのならメルトだろ!!!ンゴンゴンゴ・・・・ぶはぁぁ!!!」
「お、おい・・・ハルト・・・今日はこの辺にしておかないか?
周りの目もあるだろ?それに・・・・ハルトがサイフじゃなかった。
ハルトの資金がなければこうも行かなかったのだ。
だから今回はハルトが半分メルトが半分の功績だと私は思っているぞ。」
「そうですよ?誰かの役に立てたのなら本望じゃないですか。
それが私たち冒険家でありハンターの役割だと思うのです!!」
「とか何とかいっちゃってるけどキルりんは何もしてないわよね?
次も同じように逃げたら怒るわよ!!!ハルトが!!」
そう言うぐだぐだした話をしているうちにハルトは酔いつぶれて寝てしまい。
食事の会計は魔王がすると言って支払い・・・ハルトを背負うと魔王たちはまっすぐ家に帰りハルトをベッドに寝かせると。
ハルトは夢の中でも納得できないと言っており、魔王はその寝言を聞いて笑いながら部屋を出て行き。
メルトたちも今日は疲れたと言って眠りにつくのであった――――――――
そして次の日・・・・ハルトは飲み過ぎて頭がクラクラとさせながらメルトたちと共に朝食を済ませてギルドへ向かうと。
先日の件で少しだけハルトたちのPTが有名になっており・・・面倒事を取り除いた功績が多きかったのかギルドがそういう風に噂を流したのか不明だったがハルトたちは悪い気はしておらず。
メルトとキルりんに限ってはやりすぎにも見えるアピールを行っており。
どんな危険な依頼でも持って来いとメルトが口に出した瞬間。
ギルドの受付の者がハルトたちを呼び出し、ソファーでとある以来の話をし始めた。
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