25日目 ○×大会は金持ちの嗜み??
長いこと待ち続け、やっと風呂から上がったメルトと交代しメルトにキルりんを頼むと言うとメルトは適当に返事をして部屋に入り・・・面倒なことになったと考えて行動しているうちにベッドの上で目が覚めていた―――――――
「ふわぁぁ・・・この時期は朝でも昼でも夜でも関係なく寒いな。」
目が覚めて感じる感覚は時期ならではの寒さなのか・・・足先から手先までが冷たくなる冷え性なのかどうなのかわからないレベルであった。
そんなどうでもいい寒さの事を考えながら再び暖かなベッドに潜ろうとした時・・・
「ハルト~朝ですよ~~ちょっとババンと吹雪いていますが酒場にでも行きませんか??ついでにギルドに依頼でも取りに・・・って!?何で寝ようとしているんですか!?起きてくださいよ~~~寒いからって寝るのはダメな人の始まりですよ!!」
「ってかお前・・・立ち直り早くないか???
あと、ババンと吹雪いてるってなんだ???」
「もう、キルりん~~ちゃんとハルトを着替えさせといてって言ったじゃないの!!この目が開いてるんだか開いてないんだかダメな顔しちゃって!!
ホラ、ハルト~~酒場へ行くわよ!!!」
「朝は酒場での食事なのか・・・それはそれとしてギルドに魔王の私が行っても問題はないのか???」
問題しかないことに気が付き・・・酒場の後で魔王城がどうなっているのか確認のために一度城に帰らせることにしたのだが・・・・何故か1人では帰りたくないとワガママを言い出し、仕方なく魔王城まで付いて行くことになった。
「それではハルト・・・私たちはギルドで仕事があるか見てから帰りますので早く帰ってくださいね。」
「あと、魔王!!!そのダメハルトは私のんだからちゃんと返してよ!!
それがないと私、懐が寂しくなっちゃうから――――――」
「お前の心配してるところはやっぱりソレか!?
お前・・・マジで泣かしてやろうか???
いいぞ、この公衆の面前でガチ泣きさせ―――――――」
「アッハッハッハ!!大丈夫だ、チラっと魔王城をチラチラっと見て帰ってくるから心配するな!!少しくらいイレギュラーが発生してもそれはそれ、些細な問題だから気にするな!!!それではハルト、監き・・・魔王城の具合を見にいくぞ!!」
何だか魔王から怪しげなワードがするっと出てきたが・・・魔王に腕を引っ張られて言い出すこともできず、雪がちらつく中魔王城へ辿り着くが・・・・
「見事に氷漬けで建築士もみな固まっておるな。」
「そりゃ、昨日の猛吹雪の中で作業をさせてたらそりゃ、こうなるわって・・・・もう少し家来とか兵隊を労わってもいいと思うぞ??」
魔王城の外や外装工事をしている建築士たちは氷細工と言っても差し支えないレベルで凍っており・・・暖かくなるまでもうしばらくは工事ができそうになく、部屋を見て回っていたら魔王は瓦礫と混合した自室からトラベルバッグ的なモノを持って現れ・・・家に戻ると、冷凍カエルの数が少し増えており・・・家の中にいるメルトにどうにかならないのか尋ねるが―――――――――
「無理よ、無理!!あれは副作用でなっちゃったものだから私にはどうしようもないわ!!
で、魔王は何を持って帰ってきちゃったのよ??
魔王城に帰っていつもの生活に戻ったんじゃなかったの??」
「まぁそんなに私を邪険にしないでくれ。
魔王だから多少の扱いは慣れているが・・・魔王だからこういう扱いならば私は魔王なんぞ辞めてやるが???」
「ちょっ!?魔王が急に辞めるとか意味のわからない事をいわないでください!
この世界のパワーバランスがガタガタになっちゃいますよ!!!」
「まぁ・・・と、行っても俺のこのPTはすでに崩壊寸前のデコデコのボコボコで・・・魔王討伐もなくなったし、これからどうするかってところだよな~~
で、キルりんたちはギルドで何か良い依頼とか見つけたのか??」
しみじみとやる事のなくなった状況を打開するような依頼があったのかキルりんたちに尋ねると・・・やはり冬場の仕事は壊滅的に少なく、エリートハンターがすぐに持って行ってしまい新米や駆け出しのハンターや冒険家はこの時期に行方不明になったりと危ない噂が後を絶たないらしい。
何故かと言うと危ない橋・・・つまり、腹が減っては何とやらの精神で危険なクエストに身を乗り出してそのままって言う事――――――――
だが、ギルドのクエストも全くナシと言うわけではなく・・・危険な難易度の依頼はあるのはあるのだが・・・この前のJJソンソンの件の様に軽そうに見えて実は中身はすんごい危ない内容だったりと読めないものが大半で、このトラブルメーカーのキルりんとメルトでさえも取ってこないレベルのヤバさであった。
「だが、何かしねぇと俺たち4人の食費代が・・・・・
―――――――――何かいい方法は・・・」
「そうですねぇ・・・バイトをクビになってからさらにやる気が出ないので私はやはり狩りが手っ取り早いかと思うのですが??」
「そうねぇ・・・魔王もいるんだから多少危険でもなんとかなるんじゃないの??
いざとなれば無敵ハルトシールドを展開しつつ逃げれば・・・」
「誰がシールドビットだって!?誰が!?
その口かッ!!!その口が俺の事をボムみたく使い捨てのように言うんだな!!」
メルトの口をぐいぐいと引っ張りながら泣かし・・・考え込む魔王に意見を聞くと・・・
「そう言う事なら稼ぐ方法がない事もない・・・・のだが、この中で頭がいいのは――――――」
「そりゃ、頭がキレッキレなのはこの私よ魔王様!!!」
「いえいえ、メルトの頭の中はかなり飛んじゃってますのでここは私が!!!」
「ミジンコ以下の脳と殺すこと以外の知識がないロリはダメだ。
ここはやはり俺だろう・・・で、魔王・・・その稼ぐ方法って言うのは何なんだ???」
「それは・・・コレだ。」
魔王はトランクの中から1通の手紙を取りだして内容を確認すると―――――――
アップダウン王国の王であるセレジォ王が近日○×大会を開くそうで・・・・その参加者は王族といった位の高いモノ達が集まり、優勝賞金は1千万ゴールドと冬を乗り切るには十分過ぎる金額がかけられており・・・○×の問題はありとあらゆる問題が出題されるとかいてあり、どういった問題が出るのか謎ではあったがこのチャンスを逃すわけにもいかず魔王から参加証を受け取るが・・・メルトとキルりんはやはり頭が悪いことに納得しておらず誰が参加するべきか○×で参加者を決めるテストが始まった。
「さぁ~やるわよ!!テストよテスト!!!○×参加者決定テストよ!!!
問題の出題は公平にするために魔王に出してもらうわ!!!」
「それならメルトが仕組んだりバカな問題がでないので安心ですね!!」
「キルりんお前ェ・・・人のこと言えんのか???というより2人ともその頭が飾りだとバレたくなかったら辞退することをお勧めするが??」
2人は俄然やる気満々で・・・問題は今か今かと待ちわびていると・・・・・
「メルト、この格好は問題を出す側の格好ではないと思うが大丈夫なのか??」
「なッ!?何で魔王をバニーガールにしてんだよッ!!!!」
「チッ・・・また見せびらかしですかッ!?そんな乳を持ってこないで問題を持ってきやがれです!!!!」
「うんうん・・・クイズにはやっぱりバニーガールよね!!!ちょっとキルりんには刺激が強かったかしら???ハルトはあんらぁ~~~下の方が大変な事になってるんじゃないのぉ???
―――――――――ギャァァァァァごめんなさい!!!言い過ぎましたッ!!!!―――――――――――――――イダダダダダダ!!!!!」
バニーガールの魔王を放置しながらメルトにグリグリをかますと・・・・魔王は谷間から問題用紙を取り出して準備はいいかと尋ねてからテストが始まろうとしていた―――――――――
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