『氷柱』

「好きな人ができたの」

彼女が笑顔を見せた。

それはまるで、氷柱のようにすごい速さで落ちてきて、僕の心に刺さった。

僕の心に刺さったそれは、君が春を迎えたら、溶かされてしまうのだろうか。そうしたら、僕の心には穴だけが残ってしまうのだろうか。

そんな結末が来るなら、春なんか来ないで欲しい。

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