19.神の目 天の川の下、この世界をもまた救うことを誓った磯野と榛名は、ライナス、ハルと無事合流し、この世界の霧島千葉とも再会を果たす。
19-01 物量ではこちらが圧倒していたはずなんだ
お互いの生きてきた世界はちがう。
だから、
わずかかもしれない、二人の大切な時間。
その大切な時間をしずかに過ごせるよう、ハルは二人を
ロビーの入口で姉妹を見送ったところで、
「イソノさん、無事でよかった」
「ライナス、サポートありがとうございました。
「一時的にではあるが、
「さっきまでの連絡がとれない時間がそれだったんですね」
「ああ。そのあいだ、ZOEはきみたち二人の
俺たちの
「日本政府は、ZOEの情報を
「当然、我々や合衆国政府を
「制圧作戦、ですか?」
「日本国内における
口にする深刻な内容とは
緊急事態宣言って……日本国内で内戦でも起こっているようなものじゃないか。
「ZOEの言っていたとおり、ジャミングはそのハッキング・キャンプから行われたんですか?」
「そういうことになる。もしジャミングを成功させるためにZOEへサイバー攻撃を仕掛けようとしたならば、すでに西側のネットワークに根を張っているZOEが
「根を張っている?」
「そうだ。以前にも言ったとおり、ZOEは、起動した瞬間からネットの海へと放たれ、西側の地上から地球の
それって、ZOEはコンピューターウィルスと同じってことなんじゃないのか? そもそも進化をつづけているってなんだよ。スカイネットかよ。SF映画によくある
「ソ
「けど、日本政府の緊急事態宣言で、その拠点も明らかになるんじゃ――」
「ハッキング・キャンプの洗い出しと制圧が表向きになっただけで、いままでも拠点の捜査はつづけられてきたんだ。それでも、見つかった数は多くはない。つまり東側は、日本国内の拠点確保においてもZOEの目を
「じゃあ、ここも襲撃されるってことですか?」
「可能性は無いわけではない。が、ここ数時間は安心していいだろう。いま我々がいるこの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます