盲信の甘え

目標が崩れ去った

約束など口先の譫言で

待っていた私は馬鹿みたいで

心臓が今にも押し潰されそうであった

「つまらない」そんな一言で

何十年の付き合いに終止符を打たれるだなんて思いも知らなかった

浮気

あの女と結婚でもするのだろうか

歳の差が離れすぎた綺麗で若い子

あの子は平謝りしたけれど

浮気が悪いと思いながらも抱かれていたのは背徳感の快楽に溺れたいたからではないの?

気持ちよくて主人よりも己の欲望を優先したのではないの?

あぁ差し出された金、本当に好きなら目の前で「本気で旦那さんのこと好きになったんです」の一言でも言ってみなさいよ

夫は悪いだなんて顔をしないで倦怠期で飽きてたから、と言った

それはそうだろう、喋らなくなった、となりに座ることがなくなった、手を握ることがなくなった、出かけることが減った

浮気した方が悪いと思うけれど、なんだか虚無だ

子供を作る約束も一緒に過ごした時間も歳をとって老いた自分を鏡で見て、なんと不毛な時間を過ごしていたのだろうか

なぜ、ここまで来て、まだ夫は私を好きでいてくれるだなんて盲信していたのだろうか

気持ち悪かった悲しかった吐いた

周りが敵だった

今も思う。会いたくないけれど浮気女と続いているなら会社にバラして社会的に殺してやればよかった

殺しておけばよかった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る