第23話 いろんな意味でのボーダー



ボーダーって言う言葉がある。


これにはいろいろ異なる意味を持つ単語であるけど、私の言うボーダーは、

境界って言う意味でのボーダーのこと。


柄のことではないことに注意。


そもそも発端は境界性人格障害。

私自分がこれだって言う確信に近いものがあったけど、

医者に診てもらわないと何ともな部分もあった。


そうだ、ここでは古い単語で呼ぶけど、

現段階では境界性パーソナリティー障害、

に変更されています。


これもなーんかもにょもにょしてね、他の例でいうなら、

認知症ってありますよね、

あれ昔は痴呆症って言ってたんだよね。


誰かが抗議したから、痴呆症から認知症になった。


でも中身は変わんない。


境界性もしかりで、人格障害って言う言葉が、患者にとってダメージ与えるから、

パーソナリティにしようと、「上のひと」ないし「有識者」が決めたんであって、

私たちには何の変りもない。


もっと言えば、統合失調症は昔精神分裂病って言ったんですよ。

表札(病名)だけかけかえても、中に住んでる人間(病)は変わんない。


あとは差別用語の「かたわ」ね。


私も言われたことがある。



必要なのは、どう接するかだと思うんだけど。


だから話戻すと、そのボーダーの「境目は何処なのか」なんですよ。


一番わかりやすいのが、本人が困ってるかどうか。

次点で一緒に暮らしている家族やそれに準ずるものが困ってないかどうか。


私の眠剤投入は父親も旦那さんも知ってるけど、

両方にキレられたことがあってね。

キレる、とは違うのかもしれないけど、少なくとも旦那さんは、

眠剤飲んでからの私を好ましく思ってなかったことがあって。


でもそれはね、

かたや一般人プラスマイナス5くらいのレールを今まで歩んできたのと、

物心ついてからこっち、眠剤をはじめ精神科のお世話になってきた人間との、

相容れない差っていうモノがどうしても出ちゃって。


私何回も説明した。

テレビで精神関連の事柄をやってると録画して見せたりもした。

ひとつ例をあげると、ナルコレプシー、あれもざっくりくくって睡眠障害。

それから無呼吸症候群。

これは現時点で旦那さんがなってる。

それから場面緘黙も。


ただ、キレられた時はまだ理解しようとしてくれないでいた。


私を「こちらの世界の人間」だと思ってるようだった。

悲しいかな、私は「あちら側の人間」なのに。


精神科なんて行くな、って言われた。


それでも私には引き算してでも眠剤だけは処方してほしかったから。


父親とか旦那さんとか「こちら側の人間」ってのは、眠くなったら寝ればいい、

と言うのです。

でも私すぐ昼夜逆転するし、または飲まないでいると、

毎日少しずつ時間がズレてくんです。

それも話した。

これは睡眠相後退症候群と言うんだと。


それでも「こちら側の人間」は、なぜか楽観視してくる。


眠くなるまで待ってたらいいじゃない、と。


まあ結果から言えば、今は精神科変えて、月一で眠剤だけを処方してもらってる。


私にとって最低限必要なおくすり。


心臓病の人が持ってるニトロと同じ感覚。


今は旦那さん、あれからも続く説得に納得したのか、

それともあきれてるのかわからないけど、以前ほどには言わなくなってきた。


ただ、まだ飲み込めてないんだろうなと思うのは、冗談半分みたいに言う、

薬飲んだ後の私を「キマってる」って表現すること。


私も冗談半分で返すけど、残りの半分は、何それ、って。

それ、薬物中毒って暗に言いたいの?って。


まあ・・・しようがないんだけど。


それでも私にとって眠剤は必要なもの。


そうだ、これも病気だったのか!って思わず笑っちゃったのが、

皮膚むしり症はれっきとした病気です、ってこないだ書かれてたこと。


いや私、ささくれできてたら剥くし、くちびる荒れ放題なんで皮引っぺがして、

結果くちびる血だらけとかザラにあるんです。


それ、病気だったのかー!って笑っちゃって。


それにも注意として、本人及び周りの家族が困ってることが前提、って。


何でもかんでも病気だな・・・


ああそうだ、当時は旦那さんと喧々囂々の言い争いをしたことがあって、

その時は私の知識が足りなくて言い返せなかったんですけど、

それから読んだコミックエッセイに、そのものずばりな答えが書いてあった。


その時の旦那さんの意見って、

どうしてマサイ族とかにはうつとか精神を病んでる人がいないんだ、

って言う問いに、私答えられなくて。


その後読んだ本には、やっぱり同じ思いを持った研究者たちが、

世界中を飛び回って調べた結果、

どの民族にも数パーセント精神に問題を抱えてる方々がいたらしい。


これは統失関連の本だったように思うけど。


ただ、そういう人たちが、多数の人間から、この人は必要だと思われ、

かつ慕われていたり、教えを請うたりしているという現実がそこにはあって。


その職業って、シャーマン・祈祷師・占い師等々。

プラス、民族の間にゆったりした時間が流れてる、と言う事実。


それ見た時まさしく目からウロコ的でした。

なんだ、いたんじゃん!って。

いてもおかしくない世界がこの世の中に存在するんじゃん!って。


すとん、と今までモヤモヤしてた気持ちが晴れていきました。


だからね、精神的にまいってる時は、全部世の中のせいにしちゃいましょう(笑)


他人に押し付けることができるんだよ!

それが例え心の中で思うことだとしても。


だいじょうぶ!

(自分にも言い聞かせる)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る