第194話袋井耀蔵逮捕間近!

 アオイ:色々なところで天界宇宙中央政府の闇を一掃しようという動きがあって。遂に袋井耀蔵逮捕の決め手となる出来事があったの。


 4界宇宙境界宙域 4界宇宙統合国際警察


 特別権力強制取締課


 課長:袋井耀蔵に関する情報が続々と寄せられてますね。


 鈴:中でも袋井耀蔵の祖先を告発するために書かれた幻の告発文書が見付かったのは大きいです。


 課長:確か、妖魔銀行に借金している天聖銀行ギャンブレット支店の支店長が担保にしたトレーズタウンの土地権利書を盾に調査した結果見付かったでしたな。


 鈴:ええ。土地権利書担保に譲渡したという事は、その時点で所有権は天聖銀行から妖魔銀行に移りますからね。


 課長:では妖魔銀行の朝倉善影あさくらよしかげ頭取に証拠品として提出するよう要請しましょう。


 鈴:但し、トレーズタウンにあるのは『偽物』です。


 課長:え!ど、どういう事ですか⁉︎


 鈴:今から4000億年前。告発文書を書いた本人が袋井一派に勘付かれる前に白い小箱に本物を隠し旧ファンドルフ合衆国に預けた。そしてその後袋井耀蔵の祖先に見付かり告発文書を奪われて口封じに殺された。奪ったのが偽物とも知らずに。


 課長:だとすれば本物は何処に?


 女性の声:ここですよ♪


 鈴:貴女は!DNSグループのレイラ・A・壱宮社長。


 課長:それではその告発文書は4界警が証拠品として預からさせていただきますよ。


 レイラ:はい、どうぞ。


 告発文書?を渡すレイラ


 課長:・・・・・・・・


 鈴:課長?


 課長:え?ああ。では早速これを元に逮捕状の申請をしてきます。


 取締課を出る課長


 課長:・・・はい、そうです。何処で手に入れたのかわかりませんが、本物は壱宮社長が持ってました。・・・はい。今手元に。ですから『例の件』はチャラに。


 通話を終える課長


 鈴:『例の件』というのを詳しく聞きたいものですね。課長?


 課長:く、黒川警部⁉︎


 鈴:通話の相手は天界銀行のビル・ゴットフリー頭取ですね?そして例の件というのは天聖銀行が貴方の弟さんの会社に貸し付けた膨大な借金ですね?


 課長:ど、どうしてそれを!


 鈴:返す必要はありません。弟さんの会社に起こったトラブルは天聖銀行が『仕組んだ』ものなのですから。それにソレ。偽物ですよ。


 課長:え⁉︎


 鈴:本物は既に4界宇宙大法廷裁判長である閻魔大帝羅刹様に直に提出しましたから。


 課長:で、では!


 鈴:既に天界宇宙中央政府国家公安委員長が直々に袋井耀蔵に4界宇宙統合司法裁判所からの逮捕状を突きつけている頃でしょう。










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