第193話シンの秘密

 アオイ:新興国アクガリタルの魔王秘書シン・ルージュさん。彼女にはとんでもない秘密があるの。え?今世間を騒がす怪盗ルージュ?いいえ、怪盗ルージュとは無関係。何故ならシン・ルージュという苗字は偽名なのだから・・・


 魔界時間20:00 アクガリタル国 総理官邸 秘書室


 ミリア:シンさ〜ん。あれ?居ない。


 机の前の写真たての写真が目に入る


 ミリア:およ?ちっちゃいシンさんが映ってる。ん?一緒に映っているのは・・・天界大帝様とサタン様⁉︎


 写真の日付を見るミリア


 ミリア:う〜ん。見た事ない文字だ・・・そうだ!最新の解読アプリ使ってみよ♪


 デバイスをかざし解読アプリを使うミリア


 ミリア:え〜っと。創世暦・・・0年・・・シンシア・サタン60歳(人界換算6歳)・・・兄サタンとともに⁉︎え?サタン様が兄⁉︎


 気配を殺し背後に現れるシン


 シン:み〜た〜なぁ〜


 ミリア:おわ!ビックリした。シンさん。コレどういう事?サタン様が兄って!


 シン:はぁ〜。こんなにも早くバレるとは思いませんでした。そうです。今放浪の旅に出ている初代魔界帝王サタンは私の兄です。


 ミリア:それってつまりシンさんの歳って4000億・・・


 シン:正確には3999億9999万9940です。


 ミリア:細か!でも魔界宇宙創世史にはシンさんの事載ってなかったけど。


 シン:そりゃあ、偽名ですし。こうやって生きぬいてきたのですから。


 ミリア:それだけ生きてたら時には魔王も経験したんじゃないの・・・じゃなかった。経験したんじゃないですか?


 シン:いつも通りでいいですよ。今更敬語になられても困りますから。


 ミリア:そ、そお?でも何で身分や実年齢隠してきたの?何かすっごい秘密を知って何かから追われているとか?


 シン:凄い野生の勘ですね。流石というかなんというか。


 ミリア:ヒトを動物か何かみたいに言わないでよ。


 シン:まぁ。流石に義姉さんがシルフィード王国に居たのは驚きましたけど。


 ミリア:シンさんの義姉さんって。サタン様の皇妃の妲己様?


 シン:はい。


 ミリア:あの時の用事って妲己様に会いに行ったの?


 シン:いえ。外交省の知り合いに会いに。


 ミリア:ふ〜ん。


 シン:それより先程『凄い秘密を知っているから』と言ってましたね?


 ミリア:うん。


 シン:実はその秘密というのが今天界宇宙を騒がす袋井一派の件に関わる事でして。近く4界宇宙大法廷に原告側の証人として出廷する予定です。


 ミリア:原告って袋井一派から被害を受けた被害者の会側の?


 シン:はい。その間お手伝いが出来なくなりますが。


 ミリア:大丈夫だよ。


 シン:ちゃんとお留守番出来ますか?


 ミリア:私もいい大人だから子供扱いはって。シンさんから見れば私は子供か・・・ん?いや。孫かな?


 シン:あまり実年齢に触れると総理といえど本気でシバき倒しますよ。


 ミリア:サタン様の妹君に本気でシバかれると死ぬからやめて。あ、という事は現魔界帝王様やその妹君にとっては叔母さんになるんだね♪


 笑顔で殺気を放つシン


 ミリア:サーセンした。



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