第139話ウエポニア帝国戦舞台裏

 国土争奪戦争ウエポニア帝国戦決着時、その舞台裏で同時進行していた『取り引き』の様子を覗くとしよう。


 ウエポニア帝国戦決着時 魔界時間14:46 シルフィード王国陣営


 ミシェル:お待たせっス。ヘラクレス様♪


 ダリア:ここでは苗字で呼ぶのはどうかと思うよミシェル。


 ミシェル:おっと、これはウッカリだったっス。


 ダリア:それで?『例の物』は?


 ミシェル:コレっス。


 白い小箱をダリアに渡すミシェル


 ダリア:・・・・・確かに。『アイツ』の名があるね。


 ミシェル:当人は囮のつもりでいるみたいっスけどね♪


 ダリア:それを逆手にとって逆に利用するなんてね。


 ミシェル:ま、今回だけでなく、シルフィード王国の国土争奪戦争舞台裏で暗躍していた『シャドーエンジェル』もランドックの裏で糸を引いてる『黒幕』の仕業みたいっスからね。


 ダリア:天界宇宙中央政府政党『反魔党』代表袋井耀蔵。反魔界派のトップ。叩けばかなり埃の出る奴さ。何故あそこまで頑なに魔界嫌いなのか疑問だったが、これを見て確信した。


 ミシェル:袋井家が代々隠蔽しようとしてた事実がしっかりソレに記載されてるっスからね♪


 ダリア:袋井家がまさか天魔大戦を利用して天族にあるまじき魔族への非道の数々。断罪して然るべきだね。


 ミシェル:そうっスね。あ!だったらランドックが逃げる前に捕まえないとっス!


 ダリア:その心配はないさ。もう『あの方』が先手を打ってくれてるよ♪


 ミシェル:?


 同時刻 VIP専用観覧室


 ランドック議員:フン!なかなかの余興だった♪さて、こっちはどうかなぁ?


 デバイスで通話しようとするランドック議員


 ランドック議員:私だ例の件上手くいったか?


 応答がない・・・


 ランドック議員:おい!どうした!


 リーズレット警部:そこまでよ!


 ランドック議員:誰だ⁉︎私を誰だと思ってる!


 リーズレット警部:私は4界警特権課警部シルビア・C・リーズレット。貴方を第一級権力犯罪の容疑で逮捕します!


 ランドック議員:フン!特権課か。私を捕らえるならば、4界宇宙統合司法裁判所からの『令状』と確たる『証拠』があるのだろうな?ん〜?


 リーズレット警部:そ、それは・・・・


 ご隠居:ホッホッホ♪令状ならここにありますぞ。


 ランドック議員:誰だ貴様。ここはお前の様な田舎ジジイの来るところではない!


 ご隠居:やれやれ、私の顔を見忘れましたかな?


 ランドック議員:なんだと・・・・・ハッ!お前・・・・いや、貴方様は!


 リーズレット警部:?


 侍女カクテル:控えよ!このエンブレムが目に入らぬか!


 エンブレム入りのカードを掲げるカクテル


 侍女カクテル:このお方を何方と心得る!恐れ多くも天界宇宙最高権力天界大帝様がNo.2、14天界王西洋サイド筆頭ゼウス様にあらせられるぞ!


 侍女スケイル:一同!御老公の御前である、頭が高い。控えおろう!


 その場の全員が跪く。


 ゼウス:天界宇宙中央政府議員、賢二・ランドック。その方、天界宇宙中央政府の議員でありながら天魔大戦時代より今に渡る悪事の数々。このゼウスが知らぬと思ったか!


 ランドック議員:恐れながら御老公!如何に御老公のお言葉とはいえ、証拠も無しにそれは如何なものかと・・・


 ゼウス:この期に及んで言い逃れとは見苦しい!


 白い小箱のデータを投影するゼウス


 ランドック議員:な!何故それが⁉︎


 ゼウス:お前が来たのが囮と思っているだろうが、魁皇通運グループの『輸送艦自体』が囮で本命はこの国で直接ヘラクレスに渡す事になっておったのじゃ。


 愕然とするランドック議員


 ランドック議員:ばっ、馬鹿な!そんな・・・・


 ゼウス:これで逮捕が出来ますな♪


 リーズレット警部:はっ、はい!


 ランドック議員に手錠をかけるリーズレット警部


 リーズレット警部:魔界時間15:16、天界宇宙中央政府議員賢二・ランドック。第1級権力犯罪容疑で身柄を拘束します!


 リーズレット警部に連行されるランドック議員


 ゼウス:さ、こちらは片付きましたな♪


 侍女スケイル:そうですね。後は『彼女達』の出番ですね。



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