第133話VSウエポニア帝国(中編)
序盤から余裕なのか、劣勢を強いられるものの副将で逆転し危機に晒されるシルフィード王国勢。そんな中その舞台裏でもある1人の警部が動いていた。
開戦より2時間後 魔界時間12:00 シルフィード王国陣営
新米刑事:本当に現れるんすかね?リーズレット警部
シルビア:必ず現れる。
この人はシルビア・C(セッシボン)・リーズレット警部、俺と同じ4界宇宙統合国際警察で特権課(特別権力強制取締課)で警部をやってる。同僚の黒川鈴警部と並ぶ特権課の2トップだ。
新米刑事:でもなかなか来ないっスよ。ネットの情報でもヒット無しでしたし。
シルビア:まだまだね。そういうところが甘いのよ。情報はネットが全てじゃないわよ新人君♪ホラ、来たわよ。
新米刑事:おわ!ホントに来た!
エージェントのモニターに映るランドック議員
ランドック議員:いいか、必ず『無限錠』とその『鍵』或いはヴァルキリーを生け捕りにするのだ。決して我等が『囮』と悟られるなよ。
エージェント:はっ!
ランドック議員:失敗しても『囮』としては『成功』が、手に入れられればなお良しだ♪頼んだぞ?
通信を切るランドック議員
シルビア:記録出来た?
新米刑事:バッチリっスよ!で、どうします?奴等も逮捕します?
シルビア:いくら私達4界警の特権課とはいえ、『シャドーエンジェル』は天界宇宙中央政府直属の特務部隊。現行犯かその黒幕の自供でもない限り彼女達を逮捕する事は出来ないわ。
新米刑事:4界宇宙最強の警察機関。その中でも最強の権限を持ったウチ等も万能じゃあないんスね。
シルビア:そういう事
シルフィード王国陣営応援席から大きな歓声が聞こる。
シルビア:物凄い歓声ね。
新米刑事:どうやらシルフィード王国側が窮地から大逆転して勝利目前みたいっスよ
シルビア:何ですって⁉︎完全無敗のウエポニア帝国を逆転リードしてるっていうの?
新米刑事:そうみたいっスよ。今シルフィード王国推しの声でネットのアクセス数がハンパないっス。
シルビア:う〜ん!気になる‼︎・・・・あら?
新米刑事:どうしたん・・・むぐ!
新米刑事の口を塞ぎ小声で話すシルビア
シルビア:アレを見て。
新米刑事:あれは・・・神族の大女と・・・誰っスかね?
シルビア:1人はレイブンセキュリティ社社長のミシェル・ウスバッタ嬢。そして、もうひと柱は・・・3代目ヘラクレスのダリア・ヘラクレスね。
新米刑事:へ、ヘラクレス⁉︎・・・むぐぐ!
シルビア:だから!声が大きいって!
新米刑事:ヘラクレスって天界宇宙最高権力の天界大帝様。そのNo.2『14天界王』の1柱ですよね?何でまた天界宇宙の超大物が此処に?
シルビア:毎年この時期歴代ヘラクレス様は3カ月間、宮殿の修行の間で修行するらしいけど。多分『何らかの目的』があって『抜け出した』のかも。
新米刑事:その目的って?
シルビア:フフ♪成る程ね、まさか『魁皇通運グループ特別輸送艦そのもの』がこの時のための『囮』だったなんてね。
新米刑事:ど、どういう事っスか⁉︎
シルビア:魁皇通運グループはヘラクレス様への献上品に紛れて『ある物』を届ける事になってたの。
新米刑事:『それ自体』が『囮』って事っスか?
シルビア:そう。そうとも知らずランドック議員は自身が囮になって出し抜いた気になって天狗になってるようだけど、逆に『目眩し』に利用されてたってワケ。
一方戦況は・・・・
ウエポニア皇帝:お〜のれ〜い!まさかそんな手を隠し持っていたとは〜・・・不覚ぅ!
アリス:これでキメます!大国特権発動!『援軍要請』
ウエポニア皇帝:なぁに〜⁉︎
アリス:同盟国、拳聖帝国へ援軍要請!その援軍となる偉人は・・・この人!
壇上に上がる聡明な東洋人男性
武崎アナ:こ、このお方は、まさか⁉︎
風間博士:三国志を知る者は知らぬ者はいない稀代の英雄『劉備玄徳』
武崎アナ:言わずと知れた英雄、劉備玄徳!蜀漢の初代皇帝。西暦223年6月10日に亡くなるまで活躍し続けた英雄中の英雄。良心ランクはSSS、しかもUR級!これはシルフィード王国、文句無しの完封勝利確定だーーーーー‼︎
ウエポニア皇帝:ば、馬鹿な!完全無敗のウエポニア帝国が・・・破れた・・・だとぉ⁉︎
審判:勝負あり!現時点を以って今回の国土争奪戦争終戦!戦勝国は・・・シルフィード王国‼︎
両陣営から大きな拍手と共に湧き上がる歓声
新米刑事:どうやら勝負あったみたいっスね。
デバイスで通信するシルビア
シルビア:・・・・・・はい・・・はい、わかりました。
新米刑事:どうしたっスか?
シルビア:たった今4界宇宙統合司法裁判所からランドック議員の逮捕にGOサインが出たわ!
新米刑事:そんじゃ、踏み込みますか!
シルビア:ええ、行くわよ。新人君!
新米刑事:うっス!
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