第49話科学長官と死神
遺跡調査を終えたソフィア。その余韻に浸るべくいつものBARへ。そこに懐かしい人物と遭遇する。
魔界時間21:58 都内BAR 『ローレライ』
マスター:いらっしゃい。今日はご機嫌ですね♪
ソフィア:あぁ、遺跡調査が思いの外進んでね、充実したものだったから気分が良いんだ♪
カクテルを渡すマスター
ソフィア:おや?アタシはまだ頼んでないけど、マスターの奢りかい?
マスター:いいえ、あちらのお客様からです。
ソフィア:これはこれは、懐かしい顔だ。久しぶりだね祐。
コイツは祐・葛城。科学超大国『サイエント共和国』にいた頃の同期で中学時代からの友人でもある。そして今は・・・
ソフィア:アンタも一研究員から今やサイエント共和国の科学長官かい。
祐:そういう君こそシルフィード王国の科学大臣じゃないか。
ソフィア:この国には何しに来たんだい?只の観光ってわけでもないだろ?
祐:たまたまさ、君がこの国で科学大臣をやってるって聞いてバイオン連邦へ行く途中立ち寄り、明日城へ挨拶に行く前に一杯呑もうと思ってこのBARに来たら偶然君が居た。それだけさ♪
ソフィア:そうかい。で?いつまで居るつもりだい?
祐:ここで君に会う目的を果たしたから。この国で美しいと賞賛されている王国百景の1つ黄金色に輝く『天上平原』で絵を描こうと思ってね。美しい風景と可愛い女性を描くのが最近の趣味でね。
ソフィア:なら明日の12時にしな。アンタのお眼鏡に叶う子が居るよ♪
祐:ホントかい?それは明日が楽しみだ♪
翌日魔界時間12:00 王国百景『天上平原』
祐:これは見事だ!まるでここだけ天界の様だ♪
気持ちよさそうにそよ風に揺らぐシオンのアホ毛
祐:へぇ〜、この風景にピッタリな可愛らしい女性だ♪見たところ死神族といったところか。失礼、横良いかな?
シオン:・・・・・・・・・・・・コクン
祐:もしかして喋れないのかい?
シオン:・・・・・・・・・コクン
クラリス『うん、まぁ、そんなトコ』だそうですわよ。
祐:君は彼女が言いたい事が判るのかい?
クラリス:ええ、申し遅れました。私、人界はシールズ帝国の第1皇女クラリス・L・シールズですわ♪
祐:これは!人界の皇女殿下でしたか!
クラリス:私はシオンさんの通訳みたいなものなので、シオンさんの『声』と思っていただければ良いですわ♪
祐:シオンさんの意思疎通のコツってあるのかい?
クラリス:大体は『アホ毛』で判りますわ。例えば・・・ホラ
ゆらゆら揺れるシオンのアホ毛
クラリス:ああいう時はボーッとしてたり、考え事してる時ですわ。
シオンのアホ毛が『!』になる。
クラリス:ああいう時は驚いている時。これはわかりますわね♪
祐:器用なアホ毛だね。
シオンのアホ毛が萎れる
クラリス:ああいう時はナーバスになったり、疲れてる時ですわね。
シオンのアホ毛が『♪』
クラリス:アレは嬉しい時
シオンのアホ毛が『⚡︎』
クラリス:そしてアレは怒っている時ですわね。
祐:こうしてみると確かに判り易い♪じゃあ早速。シオンさん貴女をモデルに絵を描いて良いかい?
シオンのアホ毛が『♪』
祐:これはOKっていう解釈で良いかい?
クラリス:ええ、正解ですわ♪
祐:では早速。
1時間後・・・・
祐:どうだい?
シオンのアホ毛が『♡』
祐:これは?
クラリス:これは気に入っているという事ですわ♪
祐:良かったら差し上げますよ♪
シオンのアホ毛が『!』から『♪』
祐:この組み合わせは『え⁉︎良いの?』で良いのかな?
クラリス:正解ですわ♪
デバイスの時計を見る祐
祐:おっと!もうこんな時間か!そろそろ行かないと14時の便に間に合わないな。
シオン:・・・・・・・・・・・
シオンのアホ毛が『?』
クラリス:『また来てくれるか?』だそうですわ。
祐:あぁ、また会えるよ『近いうちに』ね♪
クラリス&シオン:?
祐:『その内』嫌でもわかるさ。
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