第31話心優しき姫君
対カントリア戦に向け残り2人の捜索中、1人発見したとの報せを受ける。その者は和装の東洋系の姫君との事であった・・・
魔界時間14:09
西方エリア ガーネットフォレスト 北方 月宵(つきよい)峡谷。夏は月華(げっか)川での避暑地として、秋は紅葉狩りとして楽しむシルフィード王国100景の1つに数えられる場所である。
森林警備隊:あ、あの・・・・
和装の姫君:・・・・・綺麗♡
森林警備隊:その先は崖になってて危険ですので、柵の外へ出られるのはご遠慮願います・・・って、聞いてない。
森林警備隊のデバイスが鳴る
森林警備隊:はい・・・こ、これは陛下⁉︎
アリス:人間の女性を見つけたって?
森林警備隊:は、はぁ。見つけたには見つけたんですが・・・
アリス:ん〜?どったの?
森林警備隊:崖があって危険なので柵の外へ出ないように先程から呼びかけているのですが。言葉が通じないのか、反応がなくて。
アリス:翻訳インカム付けてる?
森林警備隊:も、勿論です・・・ってあれ?居ない?
背後から声をかける和装の姫君
和装の姫君:その箱状の物はなんですかぁ〜?どなたと話してるんですかぁ?
森林警備隊:おわ!ビックリした!い、いつの間に。
和装の姫君:それは何ですかぁ?
アリス:なんかのんびりした話し方だね。
和装の姫君:あらあら〜、箱の中に人がいるのですかぁ?
森林警備隊:あ〜、いえ、これを使って遠くの人と話が出来るんですよ。
アリス:私はアリス。この国の女王やってるの。貴女は?
市:私は市と申しますぅ〜。
アリス:なんか聞いてる度に力が抜ける感じの喋り方だなぁ〜・・・ってまさか、織田信長の妹の市姫⁉︎
市:はぁい。市ですよ〜♪
アリス:悪いけど、そっちのお兄さんに代わってくれる?
市:はいはぁ〜い♪
アリス:その人城まで送ってきてくれない?
森林警備隊:ハッ!承知しました!それでは姫様、こちらへって居ない⁉︎
市:これは乗り物ですかぁ?
森林警備隊:い、いつの間に。ま、まぁ探す手間が省けた。ええ、それで私の主の城までお送りします。のでそこでお待ち下さい!
市:はいはぁ〜い♡
森林警備隊:やれやれ、マイペースというか呑気というか・・・
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