A.live -アライブ-

作者 貴堂水樹

14

5人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

 ごく普通の学生生活を過ごしていた男子高校生の明城 太樹ですが、突如祖父が亡くなったことを知ります。祖父の死の真相を突きとめるため、色んなトラブルに巻き込まれながらも、親友たちと一緒に解き明かすミステリー小説です。

 調査をしていく中で、主人公の大樹が「明城の宿命」と呼ばれる古き伝統を知ります。その宿命に苦しみ葛藤しながらも、親友たちと一緒に事件を解決しようと試みる大樹の姿がとても印象的です。
 ただ事件を解決するという内容ではなく、親友や家族の大切さについても丁寧に書かれています。特に主人公たちの家族や身内を思う愛情の深さ・親友を見守る友情の素晴らしさ、などの目に見えない感情が描かれていることも、この作品をより上品なストーリーにしていると私は思います。
 そしてストーリーが進む過程の中で、大樹たちを見守る精霊たちも登場します。彼らの主従関係も決して堅苦しいものではなく、心から信頼しあえる友達のような距離感が魅力的です。

 「どんな時も自分は一人ではない・困った時はいつでも力になる」、そんな愛情や友情の素晴らしさを教えてくれる、感動のファンタジック・ミステリー小説です!

★★ Very Good!!

何気ない日常、何気ない学生生活を送っていた男の子。しかし、唯一の肉親である祖父が何者かに殺害された。そして、それは本当の"真実"への幕開けだった……。

面白い設定のミステリーです。ただの殺人事件が起きるだけでなく、そこから明らかになる自分自身の正体、その土地に古くから伝わる精霊の存在が徐々に判明していく伝奇ミステリーとでも言えばいいでしょうか。ファンタジー要素もいくらか含まれていて、非常に読みやすかったっです。ただ、精霊が出ていながらあまり登場しないのが少し勿体ないような印象も……。

もう少し掘り下げて欲しい部分もありましたが、やはり作者の一番の強みと言える、友情の綴りは必見です。迷い苦しみながらも立ち向かう若者らしい心情を巧みに描き、その姿は読む人の心に響くのではないでしょうか。

友情、人間関係の大切さを教えてくれる心温まるミステリーです。是非ご一読を。

★★★ Excellent!!!

とある田舎町で、唯一の家族である祖父が殺害されてしまう。
それを機に、驚くべき宿命を知ることになった高校生の青年は、友人と共に推理しながら事件の真相に迫っていく。

宿命に縛られた高校生と、それを護る四人の同級生たちの友情が、とにかく眩しいくらいに綴られています。
また個性的でみずみずしいキャラクターが、殺人事件を扱ったミステリーながら物語を明るく、そして読みやすくしてくれています。

さらにミステリーもさることながら、ひとりひとりの思いをのせたヒューマンドラマ的な要素も素晴らしいと思いました。

友情と家族愛について、改めて考えさせられる、作品だと思います。