正直に言って気まずい


やはり昨日は幻だったのか。あるいは夢だったのか。

そうであれば全て納得出来る。

そうだ。これが正常だ。私に友達という存在はありえないしああやって話せるわけもない。

あぁ。やっぱりダメだった。私は。


ガラッ


小松「 ほい。起立起立 」


ガタガタガタ


担任の掛け声に合わせのそのそと立ち上がる。


小松「 皆であいさつしまーす。はい。おはようございまーす 」


口を開くことも億劫でもしょもしょと唇だけ動かし席につく。


小松「 今日はこの後すぐに桜峰女学院伝統の全新入生挨拶会を講義ホールで行う。 」


黒板には"新入生と教員の全員自己紹介"という文字。


小松「 入学前の受験希望者説明会で何度も話しているので当然考えて来てくれていると思う 」


当然、考える、説明会、全員の前で自己紹介?


ちょっと待ってくれ。頭が追いつかない。


小松「 一応自己紹介のお題をおさらいしておくぞ 」


黒板に白いチョークで文字を書き始める。


1.生徒番号

2.名前

3.出身中学校

4.寮生か普通登校生か( 普通登校生は住んでいる地域名を )

以降は自由に5個〜10個の話題を用意して話す


小松「 順番は全教員の自己紹介が終わった後に1組から順に5組まで。うちのクラスはラストってことだな。 」


小松「 うちのクラスは番号順で話してもらう。大取は、日向( ヒナタ )!よろしく頼むぞ〜 」


日向「 はいっ。 」


きりっと澄んでいてよく響く声だ。急に自分を名指しされて即座にあの返事ができる。

私とは全然違う人種だ。

まぁ私と同じ人種という方が圧倒的に少数派か。

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