サイコゲーム

作者 丸山弌

62

23人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

一般的に溢れてるデスゲームもわたしには馴染みのない世界で作者にどこまで導かれるのだろうという期待感でいっぱいでした
いつの日か感情を取得しきれなかったAIに全てを乗っ取られてしまうのではないかという漠然とした恐怖に怯えながらも
人間はより便利により豊かになることを優先させた結果がすぐそこまで来てるように思えてならなかった
人間は歴史のなかでもそうやって代価を払ってきたし
AIの性能がアップするほどに失うものもある
常軌を逸する価値観を強いられながらも政府が決めた訳のわからないより良い社会のために死と隣り合わせの人々
作者は既に社会や人間の心に欠けて足りないものを指摘している
そんななか登場するキャラたちにありったけの希望とメッセージを託した












★★★ Excellent!!!

近未来日本、政策により、選ばれた者同士が相手の気持ちを分かるかバトルをし、分からなければ、死が待っているという。

サイコゲームに両親が選ばれて亡くなったちさが、今度は自分がバトルの対象となってしまった。

瀧也にちさはすがる。

そして、サイコゲームで生き抜いていた、由宇がいる。

三人の思いはどうなって行くのか……。

愛と思いやりについて考えさせられる本作、優しい作者の優れた筆致でみせます。

ぜひ、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

「人の心が分からないものは死」そんな無情なデスゲームものです。独特の乾いた雰囲気。読みやすくも味のある文章で、頭の中にドラマみたいに映像が浮かびました。最初からドキドキヒヤヒヤする展開の連続。そしてラストの盛り上がりは圧巻。瀧也とちさ、由宇と白色と言ったキャラの関係性も魅力的。
「ひとの心が分かる」というのはどういう事なのか。日本は他の国に比べても皆同じでなきゃいけないという同調圧力が強いように感じます。果たしてそれはいい事なのでしょうか?
ただ人を殺すだけのありきたりなデスゲームものとは一線を画す、作者の哲学を感じる作品です。

★★★ Excellent!!!

なんとなく最近、他人への思いやりを持たない人が増えてきたような気がする。
そんなことをここ数年、感じていた。
僕は長年商売をやっているが、自分を神様だと信じ込んでいるお客は増える一方だし、街に出てもなんだかちょっとやれやれって感じの人が多くて困ってしまう。
みんなが少しずつでも他人への思いやりを持てるようになれば、今よりずっと生きやすい社会になるのに……そう思わずにはいられなかった。

だから今作のあらすじを見た時、強く惹かれた。
思いやりを持てないと死んでしまうとは物騒だが、「相手を思いやる気持ち」という、今の競争社会では忘れられがちな人間性で生死を決めるのは、実に小説らしくて魅力的な設定である。
なによりそうして生まれ変わった世界を見てみたいと思った。

そして僕は今作をのめりこむようにして読んだ。
サイコゲームによって作られた思いやり社会、同時に生まれた矛盾と不安。やがて思いやりとは逆の感情に支配されていく世界に、「思いやり」というのは強いられるとむしろ毒薬になるものだと知った。
それはサイコゲームのような過激なシステムのせいだけではない。
きっと「思いやり」は他人に強制したり、そのように仕向けたり、教育する類のものではなく、まずはひとりひとり自分自身がそれを意識する事でしか始められないからだろう。

今作をカフェで読み終えた後、外に出ると自転車置き場が満車になっていて、ひとりの女性が自転車から降りて困っていた。
「あ、今出ますからちょっと待ってて」
慌てて自分の自転車を出してスペースを空けると、女の人は笑顔を浮かべて「ありがとうございます」とお礼を言った。
それだけでほんの少し世界が良くなった気がした。
多分、そういうものなんだろう。

★★★ Excellent!!!

AIがマッチングした相手と、互いが互いをロールプレイし上手く相手の思考をトレース出来れば成功。出来なければ、死。そんな、正気の沙汰とは思えない「デスゲーム」に支配された近未来の日本が舞台のディストピアSFです。

そんなゲームよく社会に受け入れられたなと思わざるを得ないのですが、「人の気持ちを理解しようとしない人間によって、普通の人たちは苦しめられてきた。これは、そういう傲慢な人間を排除するためのゲームなのだ」という主催者側の意見は、ある種の説得力を持って、ゲームが社会に受け入れられた背景を物語ります。

そのゲームが浸透した結果、そうした「他人の気持ちを理解しようとしない人間」は排除された。では、次に民衆から迫害され、排除される対象となったのはどういう人たちだったのか。

その過程、その行動、その群衆心理にこそ、民衆、社会、人間というものの本質的な悪性を見ざるを得ないわけです。

「他人の気持ちを理解できないこと」は本当に悪だろうか。そんなことを思わずにはいられないのです。

★★★ Excellent!!!

 他者の気持ちを慮る。それは現代社会に必要とされるスキルなのかもしれない。しかし、それが社会システムによって管理され、判定され、慮ることができなかった人に死を持って制裁を下す社会ならばどうだろうか?
 この作品はその問題に真正面から向き合った作品である。死をもたらすこのサイコゲームは、必然的に殺人という現象を引き起こす。そうなれば被害者と加害者が生まれることも、また必然である。加害者になってしまったレインや主人公たちは、このサイコゲームの真相に迫っていく。
 何が正しくて、何が正しくないのか。もしかしたら、今までの我々の常識は、いつでもひっくり返る可能性を秘めているのではないだろうか。
 考えれば考えるほど背筋が寒くなる。恐怖のゲーム。
 貴方は生き残れる自信がありますか?

★★★ Excellent!!!

舞台は、「相手の気持ちがわからなければ死ぬゲーム」が
政府によって導入された近未来の日本。
(詳しいルールは本編をご覧ください。)
いきなりどう考えてもまともじゃない政策なのですが、
この歪んだ世界観を説得力のあるものたらしめる設定の作り込みが、本作の魅力。
読み進めていくうちに、ディストピア感溢れるこの社会に入り込めてしまうんです。
魅力的なキャラクターもその要因の一つでしょう。
個人的に注目すべきは、大人の事情で初っぱなからショッキングな運命に翻弄されつつも、持ち前の勇気と行動力で切り抜けていく、中学生のちさちゃん。
時に見せる歳相応の可愛らしさで、シリアスな展開続きでも、彼女がいるとなんとなく、場が和む、そんなアクセント的な人物でもあります。

『危険分子』の存在。そして、暴動。
伏線をちりばめ、気になるワードを提示しながら、物語は突き進む。

わからないこと、それってそんなに悪いこと?
わからないことが怖い、それなら私たちは、どうするべきか、
何を考えるべきか。

彼らの出した答えと、このデスゲームの結末、ぜひお読みください。




★★★ Excellent!!!

テレビアニメ「サイコパス」や「アトムザビギニング」がお好きな方なら、きっと楽しめる!

サイコゲームを導入した架空の日本が舞台。
サイコゲームは、ランダムに始まり、人の気持ちがわからず“ⅢA”という結果が出ると死という過酷なゲーム。
「人の気持ちがわからない人は生きる価値がない」という価値観の社会は、思わぬ方向へ暴走します。

思いやりとは?
大切なことは?
作者様の思いがひしひしと伝わる作品です。
ぜひ、ご一読を。

★★★ Excellent!!!

相手の心を慮るゲーム<サイコゲーム>
相手のことを理解する必要があるこのゲーム、失敗すれば与えられるのは《死》だった。

二人の危険分子、面倒見のいい死体回収員、《死》から逃れるために自らの腕を切断することを選んだ女性。
そして、サイコゲームを作り上げたクオリア社の存在。

これからの展開に期待しています!