5
「ごめんなさい。せんせー、怒ったのなら謝るから、だから、クリスマスのデート……」
正面の真奈さんをよけるようにして僕は立ち上がった。身長差のために真奈さんの頭はとても撫でやすい位置にある。真奈さんの頭にポン、と手を置いて、
「怒ってないよ。でももう少しわがままが少ない方が僕は好きだな」
そう言うと真奈さんの顔が硬直し、次いで見る見るうちに真っ赤になった。
「……はい」
視線をやや下に落として、真奈さんは小さな声で返事をした。
(いつもこうだったら助かるんだけど)
「それじゃあ、また」
真奈さんの部屋から出ると、後ろから足音がする。いつものように真奈さんが見送りのためについてきたのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます