人形達の襲撃

 楡の箒を従えて、外に出たユウは、早速自作した〈アンチテンプ〉を一粒口に入れた。

「ん。やっぱり甘いのはいいね」

 そう呟き、ユウは星空に向かって伸びをする。屋内作業ですっかり固まった体も少しは解れてくれた。

「さて、かしこ。紡岐さんは気付いたんですよ」

 聞いて聞いてと自信に溢れた表情が伝えてくる。

 これは全く見当違いなパターンだな。

「何に?」

 まぁ、聞くだけなら無料タダだ。

 聞き返してやると、ユウは満足そうに口角を上げた。

「ニクェは、急いでいるわたしを間に合わせるために、あんなに速く飛んでたんだよ! つまり! 時間に余裕を持って移動を始めれば、もっと安全に飛んでくれるはず!」

 溜め息をどうにか堪えた私を褒めてほしい。

 ああ、夜空を西から東へ、雲のような緩慢さで『コミュト』の第三衛星『リベル』が横切っていく。

「そうか。しかし、こうして話していたら、その時間の余裕はなくなってしまうんじゃないか?」

「あ、そうだね。行こう、かしこ」

 私はユウの肩に乗り、配信を中断させるか悩む。見ているのも一人だし、音量だけ調整すればいいか。

 ユウが魔女の箒に跨がった。

「よろしくね、ニクェ」

 ユウは愛着を以て箒の柄を撫で擦る。

 魔女の箒は徐に浮かび、高度を増して行った。

「よし! いける! 今度こそいけ……る?」

 眞森の林冠を越えた所で、《異端魔箒》は一旦停止した。

 方角を定めて軸を回し、ピタリと止まる。

 ユウが口の端をひきつらせる。

「あ、あのね、ニクェ、今日は時間が——」

 ユウの言葉は、急激に胸を潰す加速度に遮られた。

「ひぃやあぁぁぁぁぁああああぁぁあぁぁぁああ!??!!!?」

 むしろ今までで最大の速さではないかと思う程に急加速した《異端魔箒》は、ユウの叫び声だけを置き去りにして流星となる。

 軽く音速を超えているのに、ユウも私も摩擦熱に焼かれないのは、この《レリック》の〈スキル〉が高性能だからだ。擦れ違った雲は、手の届かない位に離れているのに、蒸発して消えている。

 やがて、気が済んだのか、魔女の箒は速度を馬が駈ける程度まで落とし、悠々と宵闇を進むようになった。

「ちがう……ちがうよ……わたしはスリルがほしいんじゃないの……穏やかで甘々な愛がほしいの……」

 ユウは恐怖の余り、目淵に涙を溜めながら譫言うわごとを呟いている。

[あれ!? もう配信始まってんの!?]

[うわー、もう40分も見逃してんじゃん、なにやってた?]

[遥ちゃんは化学実験してたよ]

[なんでw 録画見てくるわ]

[【夜空で泣いてる魔女っ娘】だいたい展開に予想はついた【いつも通り】]

 待ち合わせの時間も近くなり、視聴者達も集まって来てコメントが賑やかになる。

 ちょうどその時だった。ユウが緊張を身の回りに振り撒いたのは。

 視界にうっすらと大気に融けた自然魔力が靄掛かる。その明かりが少しだけ、広がる草原の地形をユウの視界に浮かび上がらせた。

[急に魔力視? 遥ちゃん、どうしたの?]

 ユウはコメントに答える暇も自分に与えず、一心に視線を遠くへ置く。細かな瞬きと落ち着きない瞳孔が、何かを探っていると伝える。

「——んっ!?」

 ユウは息を呑んで、《異端魔箒》を転がす。戦闘機で言えばバレルロールと呼ばれる機動マニューバだ。

 そのユウを、夜を貫く光の束が掠めた。

 ユウは光の放射の元を見る。まだ遠く、射手の姿は輪郭も見えないが、〈魔女の瞳〉はその溜め込まれた魔力が空色に発光するのを捉えた。

 さらにその眩い光の周囲から新緑の光が十本、細く研ぎ澄まされ、放たれた。

 それは真っ直ぐに此方に飛来し、至近でやっと矢だと認識させる。

「くっ!」

 ユウが箒の機動を左右に振った。

 的確にユウの心臓や目を狙った矢は、虚空を貫き、大きく弧を描いてユウへ迫ってくる。

 これが魔力視で発光して見なかったらと思うと冷や汗が浮かぶ。夜の奇襲は戦闘に慣れた強者も倒されるのだ。

「矢がホーミングするなよぉ!?」

 反転して背中から来る矢を、ユウは振り返って確認し、宙返りで追い越させ。

 下から来た矢を右に跳ねるように回避する。

 一度滞空し、正面から来た三本をやり過ごした。その一本は身を竦めなければならず、フードに引っ掛かる。

 それだけでも重しになる矢を、ユウは右手で引き抜き、そのやじりで右から来た鏃を擦り、なす。

 背中へ流れた右腕を引き絞り、手にした矢を投げた。ユウの心臓を右翼から狙っていた矢にぶつかり、相殺する。

 そしてユウは自由落下。上から残り八本の矢が追い縋る。

 先頭の矢がユウの背中へ触れる寸前、ユウは高度軸に対して縦方向に回転した。箒の先が矢を払い、失速した矢が地面に落ちた。

「なんなの、もう?!」

[【突然のドッグファイト】矢が戦闘機並の動きで後ろ取ってくるって、怖いな【STG開始】]

[久しぶりにゲームジャンル更新されたな]

「見ている方は呑気でいいですねっ!? ひゃあ!?」

 ユウの意思に反して、魔女の箒が急上昇した。

 最初にユウを襲ったのと同じ光の集束が、地面を焦がしながら減衰していく。

 そして、魔女の箒がユウを逃がした上空には、夜の帳に溶け込んでいた、やけに大きなカラスが七羽、喚いていた。

「あいつら、絶対野生じゃないよね!?」

「生き物かどうかも怪しいな」

「うそん!?」

 話している間にも矢が放たれ、カラスが嘴を突き刺し鉤爪でユウを掴もうと迫る。

「ざっ……けんな!」

 ユウは口悪く罵りながら、カラスの首を掴み返した。

 楡の箒を下降に反転させ、カラスを引き摺る。暴れるカラスを盾代わりに迫る矢を突き立てる。

 大気とカラスの擦過面からは、水分が凍りついた粒がキラキラと散る。ものの数秒でカラスは氷像となり、地面に落とされると硝子みたいな音を立てて砕けた。

〔《バーサス・プレイ・タイプ:魔女》が9レベルになりました〕

〔〈スキル:魔女の手〉を取得しました〕

 その様子を見て残りのカラスは、ユウを囲んで距離を置いている。

「今の触り心地、剥製?」

「と言うか、死体を使った人形か」

[あの状況で生きてるかどうか判断できるとか、やばくね?]

[SENとINT補正高そうだからねー、遥ちゃんは]

 ユウは砲撃が来る方角も気にしながら、息を整える。

 彼方は先程の二射で魔力を使いきり、チャージに時間が掛かりそうだ。魔力の光が淡く弱々しい。

 カラス共が一斉に散開した。矢がまた飛んでくる。

 飛来しながら、分裂を繰り返して。

「ちょっとまてーぇえいっ!?」

 軽く百本を越えている矢に、ユウが絶叫した。

[おい、運営が殺しにかかってるぞ]

[やはり、チートすぎたのか]

 私達は何も悪くないのだが、居たたまれなくなるな。

 ユウは楡の箒に乗ったままでは無数の矢を避けられず、落ちた。

[遥ちゃん!?]

[おおい、落ちたぞ?!]

「だい、じょー、ぶっ!」

 右手の中指一本だけを《異端魔箒》に引っ掻けていたユウは、空中に留まっていた。

 指に力を込めて、魔女の箒を足元へ促す。

 ユウは降りてくる箒に、壁を乗り越える要領で足を掛け、楡の箒の柄に立ち上がる。

 波乗りのように機動を揺らして矢を避け、踊るようにステップを踏んでは跳ねて矢を避け、時には魔女の箒を掴んで振り回し矢を避ける。

〔〈アート・プレイ・タイプ:アクロバット〉を3レベルで取得しました〕

 箒の毛先に触れた矢から、次々と失速して地面に落ちていく。

 矢から解放された魔力は空中に漂い、ユウの視界の明度を上げていく。それで一層、矢の機動が分かりやすくなり、避ける効率が上がる。

[やばいw]

[なんであんなアクロバティックな動きしてて落ちないの?(笑)]

[箒が払った矢だけ落ちていくのも不思議だ。なにか法則がありそうだ]

「どちらも《異端魔箒》の〈スキル〉だ」

 ユウは生き残る為に必死なので、私が視聴者の疑問に答える事にする。

「〈無限飛翔〉は一切の消費なく、どんな体勢でも、どんな環境でも、体の一部分でも《異端魔箒》に触れていれば、飛行出来るという〈スキル〉だ」

[なにその素敵スキルは。天使にも実装してください]

 《レリック》の〈スキル〉を【バーサス・プレイ・タイプ】に付けられる訳がないだろう。それ以前に、要望は公式メールへ送りなさい。

「次に、〈魔力掃作〉は魔力を掃き集め、掃き祓う〈スキル〉だ。大抵の魔法攻撃は反らす事が出来る」

[魔力を集める? まさか……]

 視聴者の一人が、その事態に思い至ったちょうどその時、ユウ目掛けて残り全ての矢が突貫して来た。

 数十の矢がユウを中心に球を描いて囲む。

 気付けばユウの視界は、魔力の高まりによって薄暮程度の明るさになっていた。

 コンピュータに計算されたように精密に、全くの同時刻にユウに突き刺さるように迫る矢を、気配と視覚で把握しながら、ユウは《異端魔箒》を振り回した。

 ぐるぐると無重力を遊泳するように自分の軸を振り回して、ユウもまた魔女の箒で球をなぞる。

「お焚き上げー!」

 ユウはその叫びで、飛び交う矢から奪い、大気に溜め込んだ魔力に点火する。

 その熱で空気が膨張し、爆風が巻き上がり、紅蓮の球が圧倒的な光で星空を追い払った。

 無数の矢が一つ残らず、風に折れ、火に焦げて煙と換わり、その魔力を呑んで焔は更に膨れ上がった。

「魔力の収束……こうか!」

 矢を駆逐しても尚、爛々と夜の草原を照らす炎を、ユウは《異端魔箒》で掃き集めて圧縮する。炎は緋色の魔力となって楡の箒の穂先に集い、ユウは鍵屋弥兵衛が大砲を抱える格好を真似て、それを構えた。

 ユウが狙う先、矢から逃げ惑う間に近付いていた砲撃手含む二十二体の敵が慌てて魔力を迸らせて、防御結界を張る。

 矢が失われて誤射の懸念がなくなったカラス共が、嘴を槍にしてユウの狙いを阻害しようと襲い掛かる。

 その最初の一羽の胴体を、ユウが鷲掴みにした。

[なんで飛んでるカラス掴まえられるねんw]

[これ、相当SENが高いぞ]

 〈未言〉を始めとする【アート・プレイ・タイプ】で強化されたユウのSENは現状300を超えている。常人の三十倍の感覚は、空飛ぶ鳥も風に揺れる落ち葉も同じだろう。

 ユウは〈魔女の手〉を使ってカラスへ魔力を浸透させて、次の個体に投げ付ける。

 投げられたカラスは、迫っていたカラスにぶつかり、嘴を突き立てた。

 痛みで耳を破る叫びを上げた味方に、攻撃をしたカラスは我に返って首を振り、混乱のままに辺りを見渡した。

「チッ、効きが悪い、くそっ」

「口が悪いぞ。舌打ちもするな」

 極限状態で思考が荒み始めているユウを嗜める。

 それにしても、戦闘の興奮で思考回路が加速しているのか、即座に〈魔女の手〉が触れた対象の内面に繋がるという効果を持っている事を把握し、使い出したな。

[もしかして、抵抗が下がれば掴んだカラスを操れるのかな? それなら、レイヴン、もしくはワタリガラス、魔女の連れる大型のカラスだ]

 誰よりも早く視聴を開始した彼が、気を利かせて《Collective Intelligence:Audience》を発動させる。ピックアップされた『レイヴン』の文字が光り、『レイヴンドール・ハイクオリティ』共の名称がポップした。

「ナイス、解析さん! ありがとう!」

 礼を告げるや否や、ユウは右側から嘴を突き出してきたレイヴンドールを掴む。先程よりも速やかに魔力が染み渡り、レイヴンドールの魂を染める。

[笑顔でやってることがエゲツナイ]

[【数の暴力には】ここから反撃開始かなー【次元を越えた絆で勝負】]

 ユウが手を放すと、レイヴンドールは二、三度羽ばたいて敵へと追い縋り爪を立てる。憐れにもかつての同族に捕らえられたそれは、ユウへ献上された。

「はい、二羽目」

 二羽のレイヴンドールは、他の五羽がユウに近付くのを巧みに妨害する。

 ユウは体勢を立て直し、そして自分の足元に現れた魔法円に気付く。

 魔法円から魔力で編まれた鎖が伸び、ユウの左足を掴んで引き寄せようとする。

 がくん、とユウの体が揺れた。

「地上のやつ、魔法使えるのもいたのか」

 ユウの〈魔女の瞳〉には、魔法円に繋がるケーブルのような魔力が、地面にある敵の一体から伸ばされているのが確認出来た。

 遅れてもう一つ、束縛の魔法が展開された。

 右背後から、右腕を獲られた。

 構わず、ユウは左腕と脇腹で魔女の箒を保持して、緋焔の魔力を放つ。

 その魔力の奔流は炎の熱と光を以て大気を融かしていき、寸前に放たれていた敵の砲撃とぶつかる。

 電気ショートにも似たスパークが接触面から弾け、お互いの収束魔力が相殺され、進攻を止める。

 結果は、互角。どちらも収束した魔力が尽きて、終息した。

 しかし、敵はチャージした魔力が枯渇して白紙に戻されたのに対して。

 ユウは楡の箒で拘束する鎖をほどいて右手に束ね、巨大な針、もしくは投げ槍の形に作り替えた。

 投擲。それは先程絶叫させられた事の意趣返しか、無数に別れ、レイヴンドールに襲い掛かる。

 方向転換、切り返し、失速降下、様々に回避を試みるレイヴンドールに対し、持ち前の執念深さを発揮してユウの魔力針は追尾し、レイヴンドールを串刺しにしていく。

 空が開けた。

 ユウは魔女の箒にしがみ付くように匍匐ほふく体勢を取り、加速させる。

 迎撃の矢も、捕縛の魔法も、速さだけで翔け抜けていく。

「行くよ、《眞森》」

 ユウの呼び掛けに答えて、草原を森林の魔力が呑み込む。

 敵の足下が震え、隆起し、その周囲が突如として現れ急成長した樹木達に占領される。

 迷いの森を喚び起こすユウの二つ目の《ブレス》が、固まっていた敵陣を胎内で分断した。

 ユウが森に飛び込む。

 木々を掻い潜り、枝を揺らして、ユウは眞森の魔力を揺らす敵の魔力を判別して向かう。

 最初に発見したのは、槍を持った人形だ。ゴシックドレスを着込んだ人間大のビスクドールには見覚えがある。

 ユウは梢から人形の頭上へ急降下し、眞森に満ちる魔力を《異端魔箒》の柄の先端に集め、短い刃を形成する。それを槍に見立てて、真っ直ぐに人形を貫いた。

 人形は頭から砕け、体を貫かれ、壊れた。

 ユウは着地の寸前に楡の箒を掬い上げ、飛翔を維持する。

 そのユウに剣を持った人形が刃を空振りさせ、急成長する眞森の木に胸を貫かれた。

 宙に浮いたユウは腕を降る。

 それを合図に、ユウに洗脳されたレイヴンドールが森へ飛び込む。

 二羽のレイヴンドールは、放たれた矢に羽を毟られ、バランスを崩して落下し、魔力を爆発させた。

 爆風で転がる弓持ち人形が三体絡まっている所にユウが接近し、箒で撫でる。もがいていた人形は糸が切れたように、くたりと脱力した。

〔《バーサス・プレイ・スタイル:魔女》が10レベルになりました〕

〔〈スキル:セイズ〉を取得しました〕

〔〈スキル:ガンド〉を取得しました〕

 森の隙間から、ユウに向けて槍が突き出された。

 ユウはそれに楡の箒の柄で鍔迫り合いに持ち込む。しかし、腕力の差で上から押さえ込まれた。

 間近に迫るビスクドールの滑らかで艶かしい無表情が不気味だ。

 ユウは槍持ち人形に抗い切れずに背中から地面に倒れた。

 人形がユウの心臓を突き刺そうと槍を構える。ユウが指を銃に見立てて、発砲の仕草をした。

 人形が一瞬仰け反り、頭上から落ちてきた巨大な枝の下敷きになって潰れた。

 ユウは起き上がり、【ストレージ】から出したHPポーションを苦そうにあおる。

 魔女の箒に跨がり、また飛んだ。

 途中でレイヴンドールの爆発で間接が外れた弓人形を二体見付けて、魔力を奪い停止させる。

 木々の隙間から、矢が飛んでくる。ユウの太股を覆っていたスカートが破れ、血が肌を伝う。

 ユウは息を呑んで、止めた。《異端魔箒》が加速して呼吸が困難になる。

 《異端魔箒》が過ぎた跡の空気が引き裂かれ、通過点にいた二体の弓人形が風に轢き千切られた。

 魔女の箒が僅かに減速し、ユウは咳き込みながら息を吐き、喘ぎながら吸った。

 木々を回り込み、次は剣の人形の背後を取った。ユウは近付かずに、木の幹を撫でる。

 木が倒れ、それを避けた人形は、しかして真横から伸びた萌芽に絡め取られ、別の木の幹に縫い付けられる。萌芽はすぐに枝となって、人形を圧懐した。

 そこで、眞森が崩れ始めた。成長する木は一本もなくなる。《眞森》を維持する為のMPが、ユウになくなったのだ。

 ユウは魔女の箒にしがみつき、箒は崩れ壊れて倒れる木々を縫って上空へ逃れる。

 眞森だった木々の崩落の中に、八体の人形の魔力が点在している。三つ足りないのは、もう逃げたか。

 ユウが雫程の魔力を搾り、眞森の亡骸に滴下した。

 ユウが眞森に注ぎ込んだ魔力と、人形達が持っていた魔力と、眞森が大地から吸い上げ大気から吸い込んだ魔力が、今宵最大の炎を巻き上げた。

 煌々と燃え上がる眞森の亡骸は、逃げ遅れた人形の魂を道連れに煙となって天へ還って行く。

〔《バーサス・プレイ・タイプ:魔女》が11レベルになりました〕

〔〈スキル:エーテル吸収〉を取得しました〕

 その紅蓮の火災に照らされながら、ユウは体力切れで意識を失い、魔女の箒は彼女を落とさないように慎重に炎の熱気から離れて行った。

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