第82話 ピンチとオレ。

 『魔力充電。主要槽メイン100%。補助槽サポート68%』

 『ゴーレムダンジョン稼働します。ゴーレムダンジョン稼働します。』

 『注意。ゴーレム内部での外部との連絡。外部への転移はできません。』


 ゴォゴゴォゴォゴォゴゴゴォ。

 直通で来た道が閉ざされる。


 「おいおい。まさか…。」

 「と、閉じ込められたにゃん!魔力提供してコレはないにゃん!」


 『感謝。そしてすまない。せめて、コレを。』


 ゴーレムピアス。

 ゴーレム内のいかなる場所からでも、コアルームに戻れる。


 『コアルームには、回復の泉がある。生きたいだけ生きると良い。』

 (生きたいだけ生きろって!)


 『ちなみに、出口はないのか?』

 『ゴーレムダンジョンは100階層からなり、コアルームは101階層目になる。100階層から1階づつ上がれば出られる。』

 「深いです~。ボスのレベルって何です~。」

 『レベル90。サイクロプスゴーレム。』

 「詰みましたみゃ!」

 「一番レベルの高いにゃーでも、攻撃できないにゃん…。」

 レベル絶対制により、レベル20上位の魔物への敵対時、恐怖で動けなくなってしまうでちゅ。


 なかまたちが、意気消沈していく。


 「問題ない。」

 なかまたちの頭を一人づつ、なでる。

 「スキヤキ様。」

 「ご主人様。」

 「ごしゅじん~。」

 「ごしゅじん~。」


 ゴーレムピアスを左耳につける。

 「100階層のボス部屋はこっちか?」

 『その扉に触れると、100階層に移動する。』

 「ちょっと、挨拶してくるから、みんなは待ってろ。」


 「にゃにゃにゃにゃにゃ!」


 シュパッ!

 オレはボス部屋に転移される。


 シュパッ!

 コアルームに戻る。

 「にゃ!って、速攻戻ってるにゃん!」


 「ボスにどのくらい、ダメージをあたえた?」

 『0.001%のダメージを確認した。』


 「ご主人様!どうやったにゃん?!」

 「罠をはっただけだよ。」

 (本当は、≪ロックウォール≫で転ばせたかったんだが、蹴飛ばされた瞬間粉砕された。)

 「5日も寝てないんだ。飯食って、今日は寝よう。」

 「「「「はい!」」」」

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