第71話 ごうーーーんと俺。

 鳩の翼人が叫ぶ。

 「大変だほー!」


 浮島は、山に刻々と近づく、山が刻々と近づく?

 山の一部が伸びてくる・・・まるで巨大な手。


 山?いや、巨人?巨大なゴーレムだ!


 ゴーレムの手が近づく。


 すべての人が、ただ、ただ、その運命に身をゆだねる。


 浮島が優しく、ゴーレムの手に受け止められる。


 ズズズッズッン。


 「こ、これが!これが三大巨神!南のゴーレム!」

 想像以上の大きさでちゅ。浮島が手のひらサイズでちゅ!


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『障害物確保。障害物確保。』


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『われエネルギー不足。われエネルギー不足。』


 意思疎通いしそつうにより、意思が流れ込む。


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『南魔力不足。上空魔力不足。』


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『北上中。北上中。』


 鳩の翼人にゴーレムの意思を伝える。

 「ほー。ちょっと待て。くっく、くっく。」

 念話で指示を仰いでいるでちゅ。


 「地上に降りたら、浮島は、もう空には戻れない。このまま、持っててもらえないか交渉してくれ。」

 「わかった。」


 『南のゴーレム。悪いんだが、浮島をこのまま持っててもらえないか?』


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『手つかう。じゃま。』


 『肩の上とかでもいい。なんとかならないか?』


 ごうーーーん。ごうーーーん。

 『肩OK。のせる。』


 「肩の上に乗せてもららえることになった。」

 「くっく、くっく。よくやった!ギルドマスターも感謝してる。いや、俺たち浮島の民も感謝してる!」

 「南のゴーレムに言ってやってくれ。」


 「「「『ありがとう!』」」」


 ゴゴゴゴゴゴゴ

 ズズズッズッン。


 浮島は、肩の島になったでちゅ。

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