ダメ姉は、その後を語る(ヒメ編)
「―――で?マコたちは結局何処までいったの?」
「へ?」
とある日の放課後。私の親友の一人であり、料理の弟子でもある麻生姫香―――ヒメっちに料理を教えていた私。その料理教室の最中、ヒメっちは唐突にそう切り出した。
「ええっと……ヒメっち?何処までいったって何の話かな?」
「……マコとコマ、交際し始めたんだよね?」
「う、うん。まあ……お陰様でね。それで……何処までいったって何の話?新婚旅行なら残念ながらまだ行ってないけど……」
「……とぼけないで。交際を始めたなら避けては通れないアレの事を聞いてる」
「いやだから何の話を―――」
「マコとコマって、ぶっちゃけどこまでヤったの?」
「ブフゥッ!!?」
思わず吹き出して悶絶しかける私。ドストレート過ぎるぞヒメっち……
「い、いきなりなんなのさヒメっち!?」
「……両想いのドシスコン二人が、保護者の居ない家で同棲生活……きっと毎日えろえろな生活送っておるハズ。私も近親者で女の人に禁断の恋をしてるし、女の子同士のアレコレってどんな感じなのか気になる。ちょう気になる。今後の参考の為にもぜひ教えて欲しい」
昔『私母さんの為にお料理覚えたい。立花さん、力を貸して』と料理の師事を頼まれた時と同じ……とても真剣な表情で私の手を取りとんでもない内容の教えを請うヒメっち。な、何て言えば良いんだこれ……?
「ま、待ってよヒメっち!た、確かに私とコマは恋人関係になったけど……そういう方面のお付き合いはしてないかもしれないじゃないか!ひょっとしたらプラトニックで健全なお付き合いを―――」
「マコとコマに限ってそれはない」
言い終わる前に断言された。何故だ。
「あのマコとコマのシスコン姉妹が……変態でスケベで思春期真っ盛りでえろえろな二人がそんな関係だけで満足出来るとは思えない。絶対ヤラシイ事してるハズ」
「偏見!それはちょっと偏見だと思いまーす!わ、私もコマもそういう事しなくても、お互いが傍に居るだけに幸せになれるし!」
「でも、ヤる事はしっかりヤっているんでしょ?」
「…………」
ささっと思わず目を逸らす。い、いやまあ……うん。確かにヤってますけどね……
「コマとは毎日どんな事ヤってるの?初めてってやっぱり凄い?揉んだり舐めたりした?指入れた?入れられた?痛かった?」
「ま、待ちたまえヒメっち。こういう生々しいお話はね、ちょっと学校でするもんじゃないと思うの私」
「……それ、コマと付き合う前から授業中だろうがお構いなく変態な発言してたマコが言って良い台詞じゃない」
……仰る通りで。
「それはそうだけど……ほ、ホラ!流石にシスコンとマザコンじゃ話がちょっと違ってくるかもしれないし参考にならないかもしれないし……」
「どんなことでもいい。母さんといざと言う時に何も出来なくなったら……私後悔するだろうし。今の内からそういう知識はどんなことでもいっぱい仕入れておきたいの。だから……御託は良いからとっとと教えろください」
教え請う立場の癖に、やけに押せ押せモードで私に迫るヒメっち。
……その後。必死なヒメっちに土下座までされ『なんなら靴も舐めるから』と言われ……その一言に折れた私は根掘り葉掘り、夜のコマとの性活を赤裸々に語る事となった私。ヒメっちからは、
『色々教えてくれてありがとう。料理も、それからえっちな事も。マコはホントに良い先生』
と、満面の笑みを浮かべて感謝されたけど……何この羞恥プレイ……
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