第978話

「え? あぁ、オレん家の部屋まで揺れたくらいだからね」

 勇者は眉をひそめ肩を竦めた。

 ボクはリナを紹介した。

 だが、その後、悲惨な爆発現場を見ると、さすがに勇者も口数が少ない。


 消防車やパトカーもサイレンを鳴らし到着した。

 ようやく消火活動が始まった。


「リナさん! あなたには聴きたい事がある! 部屋で話そう」

 ボクは手を引きリナを勇者の部屋へ向かった。


「聴きたい事……?」

「あぁ……」

 野次馬らは皆、ゾロゾロと公園の方へ歩いていった。


 ボクと高梨リナ、勇者の三人だけが逆方向へ歩を進めていた。





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