第80話 待って

「うう、どういう事だ。アリス!」

 ボクはアリスの肩を掴んだ。

 だがアリスはボクを怖いモノでも見るように、

「離して」と言った。


「ア、アリス……😓💦💦」

 まるで、後頭部を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。


 アリスは、ロックの胸元に抱きついていた。やがて、車は家の近くのコンビニの駐車場に停車した。


「連絡には、これを使って」と紅いスマホをボクに寄越した。


「あ、ああ……」落胆して受け取った。


 車を出ようとすると、背後から

「待って」

とロックに声を掛けられた。


 

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