オカルト雑誌編集者と霊能力少女が怪事件に挑む新感覚Jモダンホラー
【物語と登場人物を大幅に改稿しました】
死んだ人間や家畜を洞窟に納め、蠅や蛆虫に食わせて供養する儀式『蠅葬』──。
その風習は形骸化して、洞窟の周辺に住む高齢者だけが知るのみとなった。
大学生の昇(のぼる)は祖母の家に法事に来たことから『蠅葬』の風習に関わってしまう。そのときから彼の身の回りで、不気味な事件が起こり始めた。
死んだ人間の腕が窓をこじ開けて家の中に入ってくる。そして中にいる人を掴んでお山の洞窟へさらっていく。
それは家族や友人さえも巻き込んでいき、ようやく覚る。
『蠅葬』の風習の裏に、人を憑き殺す何か得体の知れない存在がいることを。そして江戸時代の古い文献から、それは蠅葬の祟り『べむぶぶ様』と呼ばれていたことを知るが……。
関わった者たちが次々と悲惨な死を遂げていく。
逃れるには古い弔いの因習の謎を解き明かすしかない。
癖のあるオカルト雑誌編集者と心の荒んだ霊能力少女が怪奇事件に挑む王道的なJモダンホラー。