第143話 FLASH POINT
「桜井敦は、どこでアリスと?」
「そりゃ池だろう…」
「髪の毛は、その時に?」
「後は接点が無い、俺が思うにね…アリスが池に現れた時には、まだ生きてたんだ、桜井敦とは、そのときに出会った」
「死体を見つけたんじゃないってことですか?」
「あぁ、だから髪の毛を持ち帰れたんじゃないかなと思うんだ」
「そうか、死体になってからだと髪の毛は採取できないってことですか」
「確証は無いんだ…解剖医、死んじゃったね、彼が言うには解剖は出来たんだぜ、だが…元に戻った…その戻り方が今一つ解らないんでね、採取が可能か否かは確証がない、だが、公安に張り付かれるようになったのは、それが公にできない事実だからだろ」
「そもそもアリスを祖国に返せない理由のひとつではあったわけですよね」
「まあね、目の前のオカルトの処理に困ったのは事実だろうけどね」
「なんで魔鏡に行き着いたんですかね公安は?」
「そりゃ…俺のせいだろうな~多分…」
「えっ?」
「いやぁ~色々、本筋から脱線したからね捜査中にね~」
「あ~、それで…魔鏡のことも」
「うん、最終的に、そのまま報告したことで、オカルトを信じる気になったと」
「だから20年も泳がされたんですよね」
「まぁね…消されるよりマシでしょ」
「怖いこと言いますね…」
「監察医は…たぶんね。そう思うとさ、いやマシなんだろうな」
「都合の悪い事を知ったという意味では同じでも、その後の扱いに差がでた…」
「監察医って立場がね…悪かったよな」
「そうですね…」
「首輪をハメられて生きてるほうがマシだと思いたいね」
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