第209話「桃井さんのラノベ入門」
「日曜日にクラスの女子と待ち合わせなんて、俺も偉くなったもんだよなぁ……」
「安藤くーん♪」
「……お?」
(あの飛び跳ねる巨乳は――)
「桃井さん……」
「えへへー♪ ゴメンね。待ったー?」
「うん、待った」
「んもぉー! 安藤くんったら、分かってないなー。こういう時はねー?『大丈夫。俺も今来た所だから、全然待ってないよ』って、女の子に言ってあげるのがマナーなんだよー」
「うん、ぼっちの俺がそんな気の利いたこと言えると思う? むしろ、そんなこと言ったら、桃井さん絶対に大笑いするでしょ?」
「あははー、確かにねー」
「大体、三十分も遅れてきた人に、そんなセリフは言えないと思うんだけど……」
「あははー、ゴメンゴメン。ちょっと、身支度に時間がねー。でも、その代わり今日のコーディネートはバッチリだよ!」
「……うん、俺的にはコーディネートよりも待ち合わせ時間をバッチリにしてほしかったんだけどね?」
(でも、言うだけあって今日の桃井さんの服は確かに気合が入っているな……長い足を大胆に露出したショートパンツは身長が高い桃井さんにはピッタリだし、むき出しの太ももとか生足が妙にエロイ! そして、上も白いノースリーブのシャツに薄い上着をかけただけだから、動くたびに上着とシャツの間からチラチラ覗く素肌が妙にエロイ! そして、何よりも――谷間ァアアッ! シャツから覗く特盛り
「安藤くんってば……口ではそんなこと言っているけど、目では私のことバッチリ見てるよねー? あははー、安藤くんのエッチ~、なんちゃって♪」
「いや、ゴメン。桃井さんがあまりにもエロかったから、つい見とれちゃったよ」 じぃーー
「そこは普通に目をそらす場面じゃないのかな!? って、何で開き直ってガン見してくるの!? しかも、さっき褒めてるようでサラリと最低な発言しなかったかな!?」
「大丈夫。俺も今来た所だから、全然待ってないよ?」
「そのマナーの使いどころ、絶対に今じゃないからね!?」
(もぉおーっ! ちょっと、安藤くんをからかおうと少し大胆な格好にしたのに……何で私の方が恥かしい思いしてるのぉーーっ!)
(正直なところ『ぼっち』の俺には女の子のファッションとやらは全然分からないけど、桃井さんがこのファッションで外に出ていると言うことは特にこれは恥かしいファッションでは無いんだろうな……なら、ガン見しちゃってもいいよね! ほら、なんか世の中には見せパンとか『おパンツじゃないから恥かしくないもん!』みたいなファツションもあるって言うし、この桃井さんの素肌露出しまくりのファッションも同じ『見せ肌』『見せ生足』『見せ谷間』なんだよね? じゃあ、堂々とガン見しちゃっても問題ないよね……?)
「んもぉー、安藤くんが実はこんなにエッチだったなんて知らなかったよ……せっかくのデートなんだから、もっと女の子を見てあげないとダメなんだからねー?」
「いやいや、これ『デート』なんかじゃ無いでしょ……? そういう危険な発言はクラスの誰かに聞かれたら『ぼっち』の俺には致命的だから止めてよね……」
「あはは、確かにサクラと安藤くんがデートしたってクラスで話題になった時はすごかったよねー」
「笑い事じゃないんだよなぁ……」
(そもそも、今日は桃井さんが朝倉さんの好きな『ライトノベル』って小説を自分も理解したいけど、何を読めば良いのか分からないから、参考として俺から話を聞いて本屋でラノベを買うって内容だったはずだけど……何でそれがデートになるんだ?)
「じゃあ、桃井さん。さっそくだけど本屋に行こうか?」
「あれ? 安藤くん、本屋さんってそっちは一般の大型書店の方角だけどそっちでいいのー? こういう本ってもっとアキバ系みたいなお店で買うんじゃないのー?」
「そうだね。桃井さんの言うようにラノベはアキバ系の店が品揃えは良いんだけどね……」
「じゃあ、何で一般の大型書店の方に行くの?」
「まぁ、ラノベは一般の大型書店ならある程度は取り扱っているからって理由もあるんだけど……ほら、普通の書店なら桃井さんも恥かしくないかな? って思って……」
「え! 安藤くん、もしかして……気遣いできたの?」
「うん、まずはその『ぼっちの癖に気遣いとかできたんだねー』みたいな目は止めようね? 今になってゴリゴリのアキバ系の店に行き先を変えようか迷ってきたから……」
「あはは、ゴメンゴメン! 私も流石にゴリゴリのアキバ系のお店に入るにはまだ勇気が無いから許してくれると嬉しいなー? あはは……」
(でも、安藤くんがそういう気遣いをしてくれたのは、本当に意外だなー。えへへ、ちょっと、女の子扱いされたみたいでくすぐったいね……なんちゃって♪)
(そうか、巨乳って……歩くと揺れるんだな)
【次回予告】
「…………本編は!?
あ! み、皆ー? いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ♪
さーて……突然の本編置き去りで始まった番外編だけど……どうだったかしら? 番外編に関して、時系列はバラバラだったりもするから、どの時系列の話か想像するのも楽しみの一つね♪
因みに、番外編が始まったのに深い意味は無いわ。理由はただ書きたくなっただけらしいわよ……もし、今回の番外編が好評なら、本編で出番が少ないキャラも番外編で登場するらしいから応援よろしくね♪」
『委員長の活躍がみたいです!』『委員長の出番を増やしてあげて!』『委員長に名前を!』
「とか、コメントで送るとより効果的よ♪
さーて、次回の『何故かの』は?」
次回 「【番外編】「桃井さんのラノベ入門2」 よろしくお願いします!
「――って、この番外編まだ続くの!? 本編どうするのよ! 私ちょっと気になってるんだからね!?
じゃ、じゃあ……いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ! 出す手は決まった? もちろん、私は決めてるわ。じゃあ、いくわよ?
ペタペタ・ペタりん♪ じゃん・けん・ポン♪」
【パー】
「皆のコメント、評価、待ってるわ♪」
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