第89話 真意

 メールはしないけど…する必要もない。

 気に掛けてるよ…そう、逢うわけでもなく、ただ彼女からのメールを返すだけ。

 何かあるわけでもなく…ただ眠って、起きてバイトに行って…また眠る。

 それ以外の何も無い。


 不思議なもので、単純作業の繰り返し、考えることを止めている時間が長くなっている気もする。

 そうすると…何のために存在しているのか…自分の存在の希薄さに恐怖すら覚える。


 彼女にとって僕は、価値の無い人間なのかもしれない。

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