第4話

 誰かにいじられた様子もなく、砂袋は先ほどと同じ形で荷車に積み上がっていた。

「じゃまになってどかされたりもしなかったみたいだな。」

 なっちもほっとして、荷台全体をよくよく見た。木の表面は古び、ささくれ立っている。

「こういうの、リアカーって言うんだっけ。」

「大八車だよ。」

「へーえ。いっぱい物が運べて便利そうだね。」

「そんなに珍しいか?」

「うん。」

 目を輝かせるなっちに対して、少年は首を傾げつつも、ずっしりと重たい大八車を引き始めた。

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