世紀末水族館

ママ

「幼女ちゃん。今日は『世紀末水族館』にやってきたわよ。いっぱい楽しみましょうね」


幼女ちゃん

「わぁい! 水族館! あたし水族館大好きなの!」


ママ

「そう! 喜んで貰えそうでママも嬉しいわ。さっ、早速入場するわよ」


幼女ちゃん

「はーーーーーいっ!」(超元気



 ◇   ◇   ◇


 シーン……


幼女ちゃん

「あ、あれれ? なんだかとっても静かだね、ママ?」


ママ

「それは当然よ幼女ちゃん。だって世紀末だもの、生きている人は少ないわ」


 ガラス割れ~

 壁崩れ~


幼女ちゃん

「マ、ママ! 大変! 水槽のガラスが割れちゃってるよ! それにお魚さんもいないし、お水もないんだよ! 建物もボロボロ!」


ママ

「なに言ってるの幼女ちゃん。世紀末なんですもの、当然じゃない。世紀末の厳しい世界をお魚さんが生きていけるはずはないわ」


幼女ちゃん

「……え? じゃ、じゃあ何を見ればいいの?」


ママ

「ご覧なさい」指さしスッ



謎の老人

「昔ここは『水族館』と呼ばれて沢山の魚がおったのじゃ。じゃがあの出来事が起って、食糧の供給が止まって、皆こぞって食べるものを求めてここにやってきたんじゃ……」



幼女ちゃん

「あ、あのお爺さんは誰なの!?」


ママ

「『世紀末水族館』名物、『核戦争前の水族館を知るおじいさん』よ」


幼女ちゃん

「えと、他に見るものはないの??」


核戦争前の水族館を知るお爺さん

「何もないのじゃ、戦争が、戦争が全て奪っていったのじゃ……」


ママ

「おじいさんが説明してくれた通りよ、幼女ちゃん」


幼女ちゃん

「そ、そうなんだ」


幼女ちゃん

(帰りたい……)



幼女ちゃんは一つ大人になったよ終わり

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