因果応報

「せとものまつり」という祭に行った。

別に欲しい瀬戸物などなかったが、猫好きの私は、招き猫の小さな置物を一目惚れして購入。

無職の私にとって、決して安い買い物ではなかったが、それでも「良い買い物をした」と思えるほど、お気に入りであった。


昨日、リハビリから家に戻ると、玄関で私を招き猫が迎えてくれた。

そこまでは良い。招き猫が下に敷いていたのは、私がリハビリで作った革細工のコースターであった。

コースターは良く言えば「カラフル」、正直に言えば色キ○ガイで不気味・・・革細工と言えば、シックで落ち着いた色合いで、大人が持つような物を想像するだろうが、「この世の終わり」をイメージしたとしか思えない色使い、革細工の概念を根底から覆すデザインは、「八万年後に評価される」ような人類には早すぎる代物であった。


私のお気に入りは、私が二度と見たくない物に乗せられてしまったのである。


あの時、真面目に革細工に取り組んでいたら・・・終わった話に「たら」「れば」を言ってもしょうがない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る