哲学研究室の午後

作者 草野なつめ

哲学にあまり興味がない人にもおすすめです

  • ★★★ Excellent!!!

哲学の話題をうまくミステリーに絡めていて、非常にうまいと思いました。しかし、謎自体はあっさりとしたものが多く、本格的な推理小説を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。

雰囲気は『氷菓』に似たものを感じます。哲学的な要素が加わった『氷菓』というかんじです。

個人的に少し残念だったところは、知っている哲学の話題が多かったところですね。しかし、それは私が趣味で哲学書を読んだりしている人間だからであって、多くの読者にとっては新鮮な話題が多いと思います。おそらく、作者様は意図的に哲学に造詣のない人にも理解しやすく、興味を持ちやすい話題を選んだのでしょう(違っていたらすみません)。あまり突っ込んだ話をすると、とたんに小難しくなり、敷居が高くなりますしね。

いろいろと語りましたが、スマートニュース×カクヨム「連載小説コンテスト」優秀賞を受賞したのも、納得の出来でした。

全ての話が魅力的ですが、私が特に気に入ったエピソードは「霊が見た夢」です。とても優しくて温かい話だと思いました。


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